Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20161015+dfsg-1_all bug

名前

       gethostid, sethostid - 現在のホストの固有の識別子を取得/設定する

書式

       #include <unistd.h>

       long gethostid(void);
       int sethostid(long hostid);

   glibc 向けの機能検査マクロの要件 (feature_test_macros(7)  参照):

       gethostid():
           _BSD_SOURCE || _XOPEN_SOURCE >= 500 || _XOPEN_SOURCE && _XOPEN_SOURCE_EXTENDED
       sethostid():
           _BSD_SOURCE || (_XOPEN_SOURCE && _XOPEN_SOURCE < 500)

説明

       gethostid()   と sethostid()  は、それぞれ、現在使用しているホストに固有の 32 ビットの識別
       子の 取得/設定を行う。 この 32 ビットの識別子は、現在存在している全ての UNIX システム の中
       で唯一になるように決められる。通常は    gethostbyname(3)    により返されるローカルマシンの
       Internet アドレスが代わりに使用され、 普通は識別子をあえて設定する必要はない。

       sethostid()  はスーパーユーザーしか使用できない。

返り値

       gethostid()  は、 sethostid()  によって設定された、現在使用しているホストの 32  ビットの識
       別子の値を返す。

       成功すると、 sethostid()  は 0 を返す。 エラーの場合、-1 を返し、 errno にエラーを示す値を
       設定する。

エラー

       sethostid()  は以下のエラーで失敗する可能性がある。

       EACCES 呼び出し元がホスト ID を保存するのに使用されるファイルへの 書き込み許可を持っていな
              かった。

       EPERM  呼び出し元プロセスの実効 UID/GID が対応する実 UID/GID と同じではない。

準拠

       4.2BSD。4.4BSD  ではこれらの関数はなくなった。  SVr4  には gethostid()  は含まれているが、
       sethostid()   は含まれていない。  POSIX.1-2001  では、  gethostid()   は規定されているが、
       sethostid()  は規定されていない。

注意

       glibc  の実装では、  hostid  はファイル  /etc/hostid に保存される (バージョン 2.2 より前の
       glibc では、 /var/adm/hostid が使用されていた)。

       glibc の実装では、ホスト ID  を保存したファイルを  オープンできなかった場合、  gethostid()
       は gethostname(2)  を使ってホスト名を入手し、そのホスト名を gethostbyname_r(3)  に渡しホス
       トの IPv4 アドレスを取得して、 その IPv4 アドレスのビット入れ替えを行った値を返す。

バグ

       識別子が世界中で一意であることを保証することはできない。

関連項目

       hostid(1), gethostbyname(3)

この文書について

       この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.79 の一部  である。プロジェクト
       の説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。