Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20161015+dfsg-1_all bug

名前

       pthread_attr_setstacksize,  pthread_attr_getstacksize - スレッド属性オブジェクトのスタック
       サイズ属性の設定/取得を行う

書式

       #include <pthread.h>

       int pthread_attr_setstacksize(pthread_attr_t *attr, size_t stacksize);
       int pthread_attr_getstacksize(const pthread_attr_t *attr, size_t *stacksize);

       -pthread でコンパイルしてリンクする。

説明

       pthread_attr_setstacksize() 関数は、 attr が参照するスレッド属性オブジェクトのスタックアド
       レス 属性を stacksize で指定された値に設定する。

       スタックサイズ属性により、 スレッド属性オブジェクト attr を使って作成されたスレッド に割り
       当てられる最小サイズ (バイト単位) が決定される。

       pthread_attr_getstacksize() は、  スレッド属性オブジェクト  attr  のスタックアドレス属性を
       stacksize が指すバッファーに入れて返す。

返り値

       成功すると、これらの関数は 0 を返す。 エラーの場合、0 以外のエラー番号を返す。

エラー

       pthread_attr_setstacksize() は以下のエラーで失敗する場合がある。

       EINVAL スタックサイズが PTHREAD_STACK_MIN (16384) バイト未満である。

       いくつかのシステムでは、 pthread_attr_setstacksize() は stacksize がシステムのページサイズ
       の倍数でない場合にも エラー EINVAL で失敗する。

バージョン

       これらの関数は glibc バージョン 2.1 以降で提供されている。

属性

   マルチスレッディング (pthreads(7) 参照)
       関数 pthread_attr_setstacksize() と pthread_attr_getstacksize() はスレッドセーフである。

準拠

       POSIX.1-2001.

注意

       新しいスレッドのデフォルトのスタックサイズの詳細については pthread_create(3) を参照。

       スレッドのスタックサイズは、スレッド作成時点では固定である。  メインスレッドだけがスタック
       を動的に伸ばすことができる。

       pthread_attr_setstack(3) 関数を使うと、 アプリケーションは、スレッドが使用するスタックとし
       て、 呼び出し側で割り当てたスタックのサイズと場所を指定できる。

バグ

       glibc 2.8 の時点では、指定された stacksizeSTACK_ALIGN  (ほとんどのアーキテクチャーでは
       16    バイト)   の倍数でない場合、   stacksize小さくなる方向にに丸められる。   これは
       POSIX.1-2001 に違反している。 POSIX.1-2001 では、割り当てらたスタックの大きさは 少なくとも
       stacksize バイトになると書かれている。

       pthread_create(3) を参照。

関連項目

       getrlimit(2),              pthread_attr_init(3),             pthread_attr_setguardsize(3),
       pthread_attr_setstack(3), pthread_create(3), pthreads(7)

この文書について

       この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.79 の一部  である。プロジェクト
       の説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。