Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20161015+dfsg-1_all bug

名前

       wctrans - ワイド文字変換マッピング

書式

       #include <wctype.h>

       wctrans_t wctrans(const char *name);

説明

       wctrans_t  型は、あるワイド文字を他のワイド文字に変換できるマッピ ングを表現する。本質的に
       は実装依存であるが、特殊な値   (wctrans_t)0   は不正なマッピングを示す。0   でない値を持つ
       wctrans_ttowctrans(3) 関数に渡すことによって、実際に ワイド文字の変換を実行させること
       ができる。

       wctrans()  は、名前によって与えられるマッピングを返す。有効な名前の 集合は現在のロケールの
       LC_CTYPE カテゴリーに依存するが、以下の名前は全てのロケールにおいて有効である。
         "tolower" - tolower(3) のマッピングを実現する
         "toupper" - toupper(3) のマッピングを実現する

返り値

       wctrans()  関数は、name  が有効ならばマッピング記述子を返す。 有効でなければ (wctrans_t) 0
       を返す。

属性

   マルチスレッディング (pthreads(7) 参照)
       wctrans() 関数は、例外付きのスレッドセーフである。実行中に setlocale(3) を呼び出してロケー
       ルを変更しない限り、マルチスレッドアプリケーションで安全に使用することができる。

準拠

       C99.

注意

       wctrans()  の動作は、現在のロケールの LC_CTYPE カテゴリーに依存する。

関連項目

       towctrans(3)

この文書について

       この  man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.79 の一部 である。プロジェクト
       の説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。