Provided by: inkscape_0.92.4-4_amd64 bug

名前

       Inkscape - SVG (Scalable Vector Graphics) 編集プログラム

書式

       "inkscape [options] [filename ...]"

       options:

           -?, --help
               --usage
           -V, --version

           -f, --file=FILENAME

           -e, --export-png=FILENAME
           -a, --export-area=x0:y0:x1:y1
           -C, --export-area-page
           -D, --export-area-drawing
               --export-area-snap
           -i, --export-id=ID
           -j, --export-id-only
           -t, --export-use-hints
           -b, --export-background=COLOR
           -y, --export-background-opacity=VALUE
           -d, --export-dpi=DPI
           -w, --export-width=WIDTH
           -h, --export-height=HEIGHT

           -P, --export-ps=FILENAME
           -E, --export-eps=FILENAME
           -A, --export-pdf=FILENAME
               --export-pdf-version=VERSION-STRING
               --export-latex

               --export-ps-level={2,3}

           -T, --export-text-to-path
               --export-ignore-filters

           -l, --export-plain-svg=FILENAME

           -p, --print=PRINTER

           -I, --query-id=ID
           -X, --query-x
           -Y, --query-y
           -W, --query-width
           -H, --query-height
           -S, --query-all

           -x, --extension-directory

               --verb-list
               --verb=VERB-ID
               --select=OBJECT-ID

               --shell

           -g, --with-gui
           -z, --without-gui

               --vacuum-defs
               --no-convert-text-baseline-spacing

               --g-fatal-warnings

説明

       InkscapeAdobe IllustratorCorelDrawXara Xtreme などと同等の機能を持つ Scalable
       Vector Graphics (SVG) 形式の描画ファイル用 GUI エディターです。Inkscape は多彩なシェイ
       プ、ベジエパス、フリーハンド描画、複数行テキスト、パス上テキスト、アルファブレンディン
       グ、任意のアフィン変換、グラデーションおよびパターンフィル、ノード編集、PNG や PDF を含む
       多くのファイル形式に対応するインポートおよびエクスポート、グループ化、レイヤー、ライブク
       ローンなど多くの機能を具備しています。そのインターフェイスは熟練ユーザーにとって快適で効率
       的であるとともに、GNOME 標準にも準拠するよう設計されてもいるため、他の GNOME アプリケー
       ションをよく知るユーザーであれば慣れるまでに多くの時間を必要としません。

       SVG は W3C 標準の 2D ベクターグラフィック用 XML フォーマットです。描画内でポイント、パ
       ス、および基本シェイプを使用してオブジェクトを定義できます。配色、フォント、ストローク幅な
       どは `style' 属性としてオブジェクトに指定されます。SVG は、標準であること、そのファイルは
       text/xml であることを意図しているため、多くのプログラムと、そして幅広い用途での利用が可能
       です。

       Inkscape は SVG をその内部フォーマットとして採用しており、オープンソースコミュニティにおい
       てもっとも SVG に準拠したドローイングプログラムになることを目標としています。

オプション

       -?, --help
               ヘルプメッセージを表示します。

       -V, --version
               Inkscape のバージョンとビルド日時を表示します。

       -a x0:y0:x1:y1, --export-area=x0:y0:x1:y1
               PNG エクスポートにおいて、エクスポートする領域を SVG ユーザー単位 (通常 Inkscape
               SVG 内で使用されている長さの単位) で指定します。デフォルトではドキュメント全体をエ
               クスポートします。座標 (0,0) は左下の角になります。

       -C, --export-area-page
               SVG、PNG、PDF、PS、および EPS エクスポートにおいて、エクスポート領域はそのページに
               なります。これは SVG、PNG、PDF、および PS ではデフォルトになるため、--export-id を
               使用して指定オブジェクトをエクスポートする場合を除き指定する必要はありません。対し
               て EPS ではこれはデフォルトになりません。さらに EPS では、形式の指定において境界枠
               を内容より拡大することができません。これは、EPS エクスポート時に
               --export-area-page を使用した場合、ページの内容が境界枠より小さいと境界枠もそれに
               合わせて小さくなることを意味します。

       -D, --export-area-drawing
               SVG、PNG、PDF、PS、および EPS エクスポートにおいて、エクスポートされる領域はページ
               ではなく、その描画部分、すなわち、ドキュメント内のすべてのオブジェクト
               (--export-id を使用した場合はエクスポートされるオブジェクト) 全体の境界枠となりま
               す。このオプションを指定すると、エクスポートされたイメージにはマージンやクロッピン
               グがなく、ドキュメントのすべての可視オブジェクトが含まれます。EPS ではこれがデフォ
               ルトのエクスポート領域となり、--export-use-hints とともに使用することができます。

       --export-area-snap
               PNG エクスポートにおいて、エクスポート領域を拡大方向に最も近い SVG ユーザー単位
               (px) 値にスナップします。エクスポート解像度がデフォルトの 96dpi でグラフィックが最
               小のアンチエイリアスにピクセルスナップされた場合、エクスポートするいくつかのオブ
               ジェクトの境界枠 (--export-id または --export-area-drawing 指定) がピクセルに揃え
               ていない場合であっても、このスイッチで配置を維持できます。

       -b COLOR, --export-background=COLOR
               エクスポートした PNG の背景色になります。SVG がサポートする色指定文字列 ("#ff007f"
               や "rgb(255,0,128)" など) が使用できます。これを指定しない場合、Inkscape のドキュ
               メントの設定で指定された色 (sodipodi:namedview の pagecolor= 属性) が使用されま
               す。

       -d DPI, --export-dpi=DPI
               The resolution used for PNG export.  It is also used for fallback rasterization of
               filtered objects when exporting to PS, EPS, or PDF (unless you specify
               --export-ignore-filters to suppress rasterization). The default is 96 dpi, which
               corresponds to 1 SVG user unit (px, also called "user unit") exporting to 1 bitmap
               pixel.  This value overrides the DPI hint if used with --export-use-hints.

       -e FILENAME, --export-png=FILENAME
               PNG エクスポート時のファイル名を指定します。同名のファイルが存在する場合、問い合わ
               せなしに上書きされます。

       -f FILENAME, --file=FILENAME
               指定されたドキュメントを開きます。オプション文字 (-f) は省略できます。すなわち、オ
               プション文字が与えられていない場合は -f が指定され、パラメーターはすべてファイル名
               とみなされます。

       -g, --with-gui
               GUI の使用を試みます (Unix の場合、$DISPLAY が設定されていない場合でも X server を
               使用します)。

       -h HEIGHT, --export-height=HEIGHT
               生成するビットマップの高さ (ピクセル) になります。この値は --export-dpi 設定 (また
               は --export-use-hints を指定した場合の DPI ヒント) より優先されます。

       -i ID, --export-id=ID
               For PNG, PS, EPS, PDF and plain SVG export, the id attribute value of the object
               that you want to export from the document; all other objects are not exported.  By
               default the exported area is the bounding box of the object; you can override this
               using --export-area (PNG only)  or --export-area-page.

       -j, --export-id-only
               For PNG and plain SVG, only export the object whose id is given in --export-id.
               All other objects are hidden and won't show in export even if they overlay the
               exported object.  Without --export-id, this option is ignored. For PDF export,
               this is the default, so this option has no effect.

       -l, --export-plain-svg=FILENAME
               ドキュメントをプレーン SVG 形式にエクスポートします。sodipodi: あるいは inkscape:
               名前空間や RDF メタデータは破棄されます。

       -x, --extension-directory
               Inkscape が使用するよう設定されている現在のエクステンションディレクトリの一覧を表
               示して終了します。これは外部のエクステンションがオリジナルの Inkscape インストール
               場所を取得するために使用されます。

       --verb-list
               Inkscape で利用できる全 VERB (内部コマンド) の一覧を ID 順で表示します。この ID は
               キーマップやメニューの定義で使用することができる他、--verb コマンドラインオプショ
               ンでも使用できます。

       --verb=VERB-ID, --select=OBJECT-ID
               これら 2 つのオプションは同時に使用し、コマンドラインから Inkscape を操作できる基
               本的なスクリプト機能を提供します。これらはコマンドライン上で、必要であれば何度でも
               使用でき、指定された各ドキュメント上で順番に実行されます。

               --verb コマンドは指定された VERB をメニューやボタンから呼び出した場合と同様に実行
               します。VERB にダイアログがある場合はそれが表示されます。使用できる VERB ID の一覧
               は --verb-list コマンドで確認できます。

               --select コマンドは指定された ID のオブジェクトを選択状態にします。様々な VERB は
               ここで指定されたオブジェクトに対して実行されます。すべての選択を解除するには
               "--verb=EditDeselect" を使用します。使用できるオブジェクト ID は読み込まれるドキュ
               メントに依存します。

               Note that the --verb command requires a GUI, and thus cannot be used with the --z
               option.

       -p PRINTER, --print=PRINTER
               ドキュメントを `lpr -P PRINTER' で指定されたプリンターで印刷します。他に、`|
               COMMAND' でさまざまなコマンドへリダイレクトし、`> FILENAME' で PostScript 出力で
               ファイルに書き出します。使用するシェルに応じた引用符で括ることを忘れないでくださ
               い。

                   inkscape --print='| ps2pdf - mydoc.pdf' mydoc.svg

       -t, --export-use-hints
               エクスポートしたオブジェクトに保存されているファイル名および DPI ヒントを使用しま
               す (--export-id 使用時のみ)。これらヒントは Inkscape 内から選択範囲をエクスポート
               するときに自動的に設定されます。すなわち、例えば Inkscape を使用してドキュメント
               document.svg からオブジェクト ID "path231" を /home/me/shape.png に解像度 300dpi
               でエクスポートし、ドキュメントを保存すれば、そのシェイプを同じファイル名で同じ解像
               度で再度エクスポートする場合は、以下の指定だけで行えます。

                   inkscape -i path231 -t document.svg

               --export-dpi、--export-width、あるいは --export-height をこのオプションと共に指定
               した場合は、DPI ヒントは無視され、コマンドラインで指定された値が使用されま
               す。--export-png をこのオプションと共に使用した場合は、ファイル名ヒントは無視さ
               れ、コマンドラインで指定されたファイル名が使用されます。

       -w WIDTH, --export-width=WIDTH
               生成されるビットマップの幅のピクセル数になります。この値は --export-dpi 指定
               (--export-use-hints を使用した場合は DPI ヒント) より優先されます。

       -y VALUE, --export-background-opacity=VALUE
               エクスポートした PNG の背景の透明度になります。指定できる値の範囲は 0.0 から 1.0
               (0.0 が完全な透明、1.0 が完全な不透明)、あるいは 1 から 255 (255 が完全な不透明)
               のどちらかです。このオプションを指定せず -b オプションも指定されなかった場合、
               Inkscape 内のドキュメントの設定で指定された値 (sodipodi:namedview の
               inkscape:pageopacity= 属性)が使用されます。このオプションを指定せずに -b オプショ
               ンが指定された場合、255 (完全な不透明) とみなされます。

       -P FILENAME, --export-ps=FILENAME
               ドキュメントを PostScript (PS) 形式にエクスポートします。PostScript は透明度をサ
               ポートしていない点に留意してください。オリジナルの SVG にあるいかなる透明なオブ
               ジェクトも自動的にラスタライズされます。使用しているフォントはサブセット化されて埋
               め込まれます。デフォルトのエクスポート領域はページになり、--export-area-drawing で
               描画全体に指定できます。--export-id でエクスポートするオブジェクトを 1 つ指定でき
               (その他はすべてエクスポートされません)、その場合はエクスポート領域はそのオブジェク
               トの境界枠になりますが、--export-area-page でそのページに指定できます。

       -E FILENAME, --export-eps=FILENAME
               ドキュメントを Encapsulated PostScript (EPS) 形式にエクスポートします。PostScript
               は透明度をサポートしていない点に留意してください。オリジナルの SVG にあるいかなる
               透明オブジェクトも自動的にラスタライズされます。使用しているフォントはサブセット化
               されて埋め込まれます。デフォルトのエクスポート領域は描画全体になり、ページに指定す
               ることも出来ますが、その場合の制限事項については --export-area-page を参照してくだ
               さい。--export-id でエクスポートするオブジェクトを 1 つ指定できます (その他はすべ
               てエクスポートされません)。

       -A FILENAME, --export-pdf=FILENAME
               ドキュメントを PDF 形式にエクスポートします。この形式ではオリジナル SVG の透明度は
               保持されます。使用しているフォントはサブセット化され埋め込まれます。デフォルトのエ
               クスポート領域はページになり、--export-area-drawing で描画全体に指定できま
               す。--export-id でエクスポートするオブジェクトを 1 つ指定でき (その他はすべてエク
               スポートされません)、その場合はエクスポート領域はそのオブジェクトの境界枠になりま
               すが、--export-area-page でそのページに指定できます。"

       --export-pdf-version=PDF-VERSION
               Select the PDF version of the exported PDF file. This option basically exposes the
               PDF version selector found in the PDF-export dialog of the GUI. You must provide
               one of the versions from that combo-box, e.g. "1.4". The default pdf export
               version is "1.4".

       --export-latex
               (PS、EPS、および PDF エクスポート用) LaTeX ドキュメント用のイメージを作成し、イ
               メージ内のテキストは LaTeX によるタイプセットになります。PDF/PS/EPS 形式へのエクス
               ポート時、このオプションはオリジナルの SVG を PDF/PS/EPS ファイル (形式は
               --export-pdf などで指定) と LaTeX ファイルに分割します。テキストは PDF/PS/EPS ファ
               イルには出力されず、LaTeX ファイルに出力されます。この LaTeX ファイルには
               PDF/PS/EPS も含まれます。LaTex でこの LaTeX ファイルを入力 (\input{image.tex}) す
               ると、イメージと共に LaTeX によってタイプセットされたテキストが表示されます。より
               詳しい情報は出力された実際の LaTeX ファイルを参照してください。また、GNUPlot の
               `epslatex' 出力ターミナルも参照してください。

       -T, --export-text-to-path
               該当する場合は、テキストオブジェクトをパスに変換します (PS、EPS、PDF、および SVG
               エクスポート用)。

       --export-ignore-filters
               ぼかしなどのフィルターが適用されたベクターオブジェクトをエクスポートするとき、フィ
               ルターを無視します (PS、EPS、および PDF 用)。デフォルトでは、フィルターが適用され
               ているオブジェクトは --export-dpi で指定された解像度 (デフォルトは 96 dpi) でラス
               タライズされ、その外見を維持します。

       -I, --query-id
               サイズや座標を問い合わせたいオブジェクトの ID を指定します。指定がない場合、ページ
               や viewBox ではなく、描画全体 (ドキュメント内のすべてのオブジェクト) の情報を返し
               ます。

       -X, --query-x
               描画全体、あるいは --query-id が指定されている場合はそのオブジェクトの X 座標を問
               い合せます。返される値の単位は px (SVG ユーザー単位) です。

       -Y, --query-y
               描画全体、あるいは --query-id が指定されている場合はそのオブジェクトの Y 座標を問
               い合せます。返される値の単位は px (SVG ユーザー単位) です。

       -W, --query-width
               描画全体、あるいは --query-id が指定されている場合はそのオブジェクトの幅を問い合せ
               ます。返される値の単位は px (SVG ユーザー単位) です。

       -H, --query-height
               描画全体、あるいは --query-id が指定されている場合はそのオブジェクトの高さを問い合
               せます。返される値の単位は px (SVG ユーザー単位) です。

       -S, --query-all
               SVG ドキュメント内のすべてのオブジェクトの定義されている ID、X 座標、Y 座
               標、幅、および高さをコンマで区切った一覧を出力します。

       --shell With this parameter, Inkscape will enter an interactive command line shell mode.
               In this mode, you type in commands at the prompt and Inkscape executes them,
               without you having to run a new copy of Inkscape for each command. This feature is
               mostly useful for scripting and server uses: it adds no new capabilities but
               allows you to improve the speed and memory requirements of any script that
               repeatedly calls Inkscape to perform command line tasks (such as export or
               conversions). Each command in shell mode must be a complete valid Inkscape command
               line but without the Inkscape program name, for example:

                   file.svg --export-pdf=file.pdf

       --vacuum-defs
               SVG ファイル内の "<defs>" セクションから未使用のアイテムをすべて除去します。このオ
               プションが --export-plain-svg とともに指定された場合、エクスポートされるファイルに
               対してのみ作用します。このオプションだけ指定された場合は、指定されたファイルが修正
               されます。

       --no-convert-text-baseline-spacing
               Do not automatically fix text baselines in legacy (pre-0.92) files on opening.
               Inkscape 0.92 adopts the CSS standard definition for the 'line-height' property,
               which differs from past versions.  By default, the line height values in files
               created prior to Inkscape 0.92 will be adjusted on loading to preserve the
               intended text layout.  This command line option will skip that adjustment.

       -z, --without-gui
               GUI を使用せず (Unix では X server を使用しません)、コンソールからのみファイルを処
               理します。これは -p、-e、-l、および --vacuum-defs オプションでの使用を想定していま
               す。

       --g-fatal-warnings
               この標準 GTK オプションは、通常問題のないあらゆる警告でも Inkscape を中断します
               (デバッグ用)。

       --usage 簡単なオプションの一覧を表示します。

設定

       主たる構成設定ファイルは ~/.config/inkscape/preferences.xml にあります。この中には
       Inkscape をカスタマイズする様々な設定情報 (そのほとんどは Inkscape の設定ダイアログにあり
       ます) があり、そのサブディレクトリには以下のようなカスタム情報を格納できます:

       $HOME/.config/inkscape/extensions/ - エクステンション エフェクト

       $HOME/.config/inkscape/icons/ - アイコン

       $HOME/.config/inkscape/keys/ - キーボードマップ

       $HOME/.config/inkscape/templates/ - 新規ファイルのテンプレート

返り値

       このプログラムは正常に終了するとゼロを返し、異常終了すると非ゼロを返します。

       様々なエラーあるいは警告メッセージが STDERR または STDOUT に出力されます。このプログラムが
       特定の SVG において不規則な挙動を示す場合は、この出力を参照することで問題解決に役立ちま
       す。

       Inkscape は GUI アプリケーションとして開発されていますが、コマンドラインで SVG を処理する
       ためにも使用できます。

       GUI で SVG ファイルを開く:

           inkscape filename.svg

       SVG ファイルをコマンドラインから印刷する:

           inkscape filename.svg -p '| lpr'

       SVG ファイルをデフォルトの解像度である 96dpi で PNG にエクスポートする (1 SVG ユーザー単位
       は 1 ビットマップピクセルに変換されます):

           inkscape filename.svg --export-png=filename.png

       同様の処理で出力サイズを 600x400 ピクセルにする:

           inkscape filename.svg --export-png=filename.png -w600 -h400

       同様の処理で、ページではなく描画全体 (すべてのオブジェクトの境界枠) をエクスポートする:

           inkscape filename.svg --export-png=filename.png --export-area-drawing

       オブジェクト "text1555" を PNG にエクスポートする。出力ファイル名および解像度は、そのオブ
       ジェクトが最後に GUI からエクスポートされた時の指定を利用する:

           inkscape filename.svg --export-id=text1555 --export-use-hints

       同様の処理を、解像度はデフォルトの 96dpi、ファイル名を指定、およびエクスポート領域を拡大方
       向に最も近い SVG ユーザー単位 (px) 値にスナップして行う:

           inkscape filename.svg --export-id=text1555 --export-png=text.png --export-area-snap

       Inkscape SVG ドキュメントをプレーン SVG へ変換する:

           inkscape filename1.svg --export-plain-svg=filename2.svg

       SVG ドキュメントを EPS へ変換する。すべてのテキストはパスへ変換する:

           inkscape filename.svg --export-eps=filename.eps --export-text-to-path

       オブジェクトID "text1555" の幅を問い合わせる:

           inkscape filename.svg --query-width --query-id text1555

       オブジェクト ID "text1555" の複製を作成し、その複製を 90°回転し、SVG に保存して終了する:

           inkscape filename.svg --select=path1555 --verb=EditDuplicate --verb=ObjectRotate90 --verb=FileSave --verb=FileClose

環境変数

       DISPLAY デフォルトのホストおよびディスプレイ番号を指定します。

       TMPDIR 一時ファイル用ディレクトリのデフォルトパスを指定します。ディレクトリは存在していな
       ければなりません。

       INKSCAPE_PROFILE_DIR to set the path of the directory to use for the user profile.

テーマ

       読み込むアイコンセットは $HOME/.config/inkscape/icons/ 配下から参照され、存在しない場合は
       システムデフォルトの $PREFIX/share/inkscape/icons/icons.svg が読み込まれます。アイコンはそ
       の名前で読み込まれ (例: fill_none.svg)、見つからないときに icons.svg から使用されます。ど
       のアイコンもどちらの場所からも見つからない場合は、システムデフォルトの場所にフォールバック
       します。

       必要なアイコンは SVG ファイルから SVG ID がアイコン名とマッチするものが読み込まれます (例
       えば "fill_none" アイコンをファイルから読み込むときは、fill_none.svg か、それがなければ
       icons.svg から SVG ID "fill_none" の境界枠がアイコンとして描画されます)。

その他

       Inkscape に関する公式の情報は <https://www.inkscape.org/> にあります。このウェブサイトに
       は、ニュース、ドキュメント、チュートリアル、作例、メーリングリスト書庫、最新バージョンのプ
       ログラム、バグおよび機能要望のデータベース、フォーラムなどがあります。

関連項目

       potrace, cairo, rsvg, batik, ghostscript, pstoedit.

       SVG 準拠テストスイート: <https://www.w3.org/Graphics/SVG/WG/wiki/Test_Suite_Overview>

       SVG 検証: <https://validator.w3.org/>

       Scalable Vector Graphics (SVG) 1.1 Specification W3C Recommendation 16 August 2011
       <https://www.w3.org/TR/SVG11/>

       Scalable Vector Graphics (SVG) 1.2 Specification W3C Working Draft 13 April 2005
       <https://www.w3.org/TR/SVG12/>

       Scalable Vector Graphics (SVG) 2 Specification W3C Candidate Recommendation 15 September
       2016 <https://www.w3.org/TR/SVG2/>

       Document Object Model (DOM): Level 2 Core W3C Recommendation 13 November 2000
       <https://www.w3.org/TR/DOM-Level-2-Core/>

GUI 情報

       Inkscape の GUI 操作について学ぶには、「ヘルプ」>「チュートリアル」配下にあるチュートリア
       ルを参照してください。

       Inkscape は SVG 以外にも、ほとんどのビットマップ形式 (PNG、BMP、JPG、XPM、GIF など)、プ
       レーンテキスト (Perl が必要)、PS および EPS (Ghostscript が必要)、PDF および AI 形式 (AI
       バージョン 9.0 以降) をインポートできます (「ファイル」>「インポート」)。

       Inkscape exports 32-bit PNG images (File > Export PNG Image) as well as AI, PS, EPS, PDF,
       DXF, and several other formats via File > Save as.

       Inkscape はグラフィックタブレットの筆圧および傾き検出に対応しており、カリグラフィツールな
       どでペンの幅、角度、および動きに利用できます。

       Inkscape はビットマップトレースエンジン Potrace (<http://potrace.sf.net>) の GUI フロント
       エンドを具備しています。

       Inkscape は外部スクリプト (標準入力から標準出力へのフィルター) を使用でき、それらは「エク
       ステンション」メニューに表示されます。スクリプトはパラメーター設定のための GUI ダイアログ
       を持つことができ、コマンドラインを通して作用する選択オブジェクトの ID を取得することができ
       ます。Inkscape は Python で書かれたエフェクトを各種取り揃えています。

キーバインド

       キーボードとマウスショートカットの完全なリストは、doc/keys.html か「ヘルプ」メニューの「
       キーとマウスのリファレンス」から参照できます。

バグ

       多くのバグが報告されています。ウェブサイト (<https://www.inkscape.org/>) から報告されたも
       のを参照し、新しく発見した問題を報告してください。お使いのバージョンのリリースノート内の
       Known Issues (既知の問題) セクションも参照してください。

著者

       このコードベースは、様々な形の貢献によって成り立っています。以下のリストが完全でないことは
       確かなのですが、このアプリケーションが多くの方々に協力していただいていることを知るのに役立
       ちます。

       Maximilian Albert, Joshua A. Andler, Tavmjong Bah, Pierre Barbry-Blot, Jean-François
       Barraud, Campbell Barton, Bill Baxter, John Beard, John Bintz, Arpad Biro, Nicholas
       Bishop, Joshua L. Blocher, Hanno Böck, Tomasz Boczkowski, Henrik Bohre, Boldewyn, Daniel
       Borgmann, Bastien Bouclet, Hans Breuer, Gustav Broberg, Christopher Brown, Marcus
       Brubaker, Luca Bruno, Brynn (brynn@inkscapecommunity.com), Nicu Buculei, Bulia Byak,
       Pierre Caclin, Ian Caldwell, Gail Carmichael, Ed Catmur, Chema Celorio, Jabiertxo Arraiza
       Cenoz, Johan Ceuppens, Zbigniew Chyla, Alexander Clausen, John Cliff, Kees Cook, Ben
       Cromwell, Robert Crosbie, Jon Cruz, Aurélie De-Cooman, Kris De Gussem, Milosz Derezynski,
       Daniel Díaz, Bruno Dilly, Larry Doolittle, Nicolas Dufour, Tim Dwyer, Maxim V.
       Dziumanenko, Johan Engelen, Miklos Erdelyi, Ulf Erikson, Noé Falzon, Frank Felfe, Andrew
       Fitzsimon, Edward Flick, Marcin Floryan, Fred, Ben Fowler, Cedric Gemy, Steren Giannini,
       Olivier Gondouin, Ted Gould, Toine de Greef, Michael Grosberg, Bryce Harrington, Dale
       Harvey, Aurélio Adnauer Heckert, Carl Hetherington, Jos Hirth, Hannes Hochreiner, Thomas
       Holder, Joel Holdsworth, Christoffer Holmstedt, Alan Horkan, Karl Ove Hufthammer, Richard
       Hughes, Nathan Hurst, inductiveload, Thomas Ingham, Jean-Olivier Irisson, Bob Jamison, Ted
       Janeczko, Marc Jeanmougin, jEsuSdA, Lauris Kaplinski, Lynn Kerby, Niko Kiirala, James
       Kilfiger, Nikita Kitaev, Jason Kivlighn, Adrian Knoth, Krzysztof Kosiński, Petr Kovar,
       Benoît Lavorata, Alex Leone, Julien Leray, Raph Levien, Diederik van Lierop, Nicklas
       Lindgren, Vitaly Lipatov, Ivan Louette, Fernando Lucchesi Bastos Jurema, Pierre-Antoine
       Marc, Aurel-Aimé Marmion, Colin Marquardt, Craig Marshall, Ivan Masár, Dmitry G.
       Mastrukov, David Mathog, Matiphas, Patrick McDermott, Michael Meeks, Federico Mena,
       MenTaLguY, Aubanel Monnier, Vincent Montagne, Tim Mooney, Derek P. Moore, Chris Morgan,
       Peter Moulder, Jörg Müller, Yukihiro Nakai, Victor Navez, Christian Neumair, Nick, Andreas
       Nilsson, Mitsuru Oka, Vinícius dos Santos Oliveira, Martin Owens, Alvin Penner, Matthew
       Petroff, Jon Phillips, Zdenko Podobny, Alexandre Prokoudine, Jean-René Reinhard, Alexey
       Remizov, Frederic Rodrigo, Hugo Rodrigues, Juarez Rudsatz, Xavier Conde Rueda, Felipe
       Corrêa da Silva Sanches, Christian Schaller, Marco Scholten, Tom von Schwerdtner, Danilo
       Šegan, Abhishek Sharma, Shivaken, Michael Sloan, John Smith, Boštjan Špetič, Aaron Spike,
       Kaushik Sridharan, Ralf Stephan, Dariusz Stojek, Martin Sucha, ~suv, Pat Suwalski, Adib
       Taraben, Hugh Tebby, Jonas Termeau, David Turner, Andre Twupack, Aleksandar Urošević, Alex
       Valavanis, Joakim Verona, Lucas Vieites, Daniel Wagenaar, Liam P. White, Sebastian Wüst,
       Michael Wybrow, Gellule Xg, Daniel Yacob, David Yip, Masatake Yamato, Moritz Eberl,
       Sebastian Faubel

       This man page was put together by Bryce Harrington <bryce@bryceharrington.org>.

沿革

       後に Inkscape となるコードベースは 1999 年、GNOME イラストレーターアプリケーション Gill と
       して Raph Leiven によって製作が開始されました。Gill の当初の目標は最終的に SVG のすべてを
       サポートすることでした。Raph は、ストロークとフィル、線のキャップ方式、線の連結方式、テキ
       ストなどを含む PostScript ベジエイメージングモデルを実装しました。Raph の Gill のウェブ
       ページは <http://www.levien.com/svg/> です。Gill の開発は 2000 年には停滞したか、あるいは
       停止したようです。

       次にこのコードベースは Lauris Kaplinski が中心となって非常に人気のあるプログラム Sodipodi
       に引き継がれました。コードベースは数年の作業を経ていくつかの新機能の追加、多言語サポー
       ト、Windows その他の OS への移植、および依存関係の整理が行われ、強力なイラストレーションプ
       ログラムになりました。

       2003 年、アクティブな Sodopodi 開発者であった Bryce Harrington、MenTaLguY、Nathan
       Hurst、および Ted Gould の 4 人は、コードベースにおける SVG 準拠やインターフェイスのルック
       アンドフィールに関しての異なる方向、および参加者に開かれた開発体制をとることを目的として
       Inkscape を立ち上げました。

       プロジェクトの初期には、コードの安定化と国際化に焦点がおかれ多くの作業が行われまし
       た。Sodipodi から受け継がれたオリジナルのレンダラーには、数学的にまれですが所定の操作から
       外れたときに想定外のクラッシュを引き起こす数多くのケースが存在していました。このレンダラー
       は完全ではありませんが格段に安定性に優れた Livarot に置き換えられました。プロジェクトはま
       た、コードを頻繁にコミットし、ユーザーに開発中のプログラムのスナップショットを利用すること
       を奨励する方針を採用しました。これはバグを速やかに発見し、修正の確認をユーザーが簡単に行え
       ることに繋がりました。結果、Inkscape リリースは一般に堅牢で信頼性があるという評価を得まし
       た。

       同様に、インターフェイスの国際化とローカライズに対する取り組みも行われ、世界中からの貢献を
       得ることに役立ちました。

       Inkscape はアイコン、スプラッシュスクリーン、ウェブサイトアートなどを作成や共有するツール
       を提供することによってオープンソース全体の視覚的な魅力に有益な影響を及ぼしました。ある意味
       「ただのドローイングプログラム」であるにもかかわらず、Inkscape は、より多くの人々にオープ
       ンソースについての視覚的刺激を与える重要な役割を担っています。

著作権およびライセンス

       Copyright (C) 1999–2018 by Authors.

       Inkscape is free software; you can redistribute it and/or modify it under the terms of the
       GPL version 2 or later.