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名前

       psf - PostScript フィルタ

書式

       psf [ -n name ] [ -h host ] [ -w width ] [ -l length ] [ -i indent ] [ -c ]

説明

       psf は PostScript 印刷をするための lpd フィルタである。 psf は、どのフィルタを起動するかを
       決めるために、   自分がどういう名前で呼び出されたかを調べる。   まず、名前のどこかに文字列
       ``pap''  がある場合は、  psf  は AppleTalk を経由してプリンタと通信するために pap を起動す
       る。 次に、文字列 ``rev'' がある場合は、 psf はジョブのページを逆順にするために psorder を
       起動する。  最後に、 psf が名前の先頭部にフィルター名を付けて呼ばれた場合は、 そのフィルタ
       を起動する。  実行するフィルタがない場合、  psf  は入力のマジックナンバーを調べ、   入力が
       PostScript でない場合は PostScript に変換する。

クラッジ (KLUDGE)

       デフォルトの設定では、  psf は 2 つのクラッジをサポートしている。 1 番目のクラッジは、自分
       の名前に文字 `m' があるかどうかを psf にチェックさせる。  この文字があり、アカウンティング
       が有効になっている場合、  psfpap  を 2 度呼び出す。 1 度目は初期ページカウントを取得
       し、印刷ジョブを行うためである。  2  度目は最終ページカウントを取得するためである。   これ
       は、プリンタが  PAP 出力ファイルを閉じなくなるといった、 いろいろな PAP 実装に含まれるバグ
       に対処するためのものである。 その顕著な例は Hewlett-Packard のプリンタである。

       2 番目のクラッジは、自分の名前に文字 `w' があるかどうかを psf にチェックさせる。  この文字
       があり、アカウンティングが有効になっている場合、  psfpap-w フラグ付きで呼び出す。
       このフラグがつくと、 pap  はプリンタ状態に文字列  `idle'  が現われるまで待つ。  見つかった
       ら、通常と同じく印刷ジョブが行われる。 このクラッジは、特に Hewlett-Packard の LaserJet IV
       に 対処するためのものである。 このプリンタは、前のページがまだ印刷されている際中に  ページ
       カウントを報告する。

       以下の  printcap エントリの例では、 テキストファイル・PostScript ファイル・ troff の C/A/T
       出力・ TeX の DVI 出力を AppleTalk に接続された LaserWriter Plus で印刷するために psf を起
       動する。  LaserWriter  Plus  はページを降順に積み重ねるので、 ページを逆順にして、バースト
       ページを最後に印刷する。

              laser|lp|LaserWriter Plus on AppleTalk:\
                  :sd=/usr/spool/lpd/laser:\
                  :lp=/usr/spool/lpd/laser/null:\
                  :lf=/var/adm/lpd-errs:pw#80:hl:\
                  :of=/usr/lib/filters/ofpap:\
                  :if=/usr/lib/filters/ifpaprev:\
                  :tf=/usr/lib/filters/tfpaprev:\
                  :df=/usr/lib/filters/dfpaprev:

       該当するホストが複数の AppleTalk プリンタにスプールする場合、 lp 機能として /dev/null を使
       用すべきではない点に注意すること。 そうではなく、上の例でやっているように、 各プリンタに対
       して mknod を使って null デバイスを作成すべきである。

       最後に、スプールディレクトリ /var/spool/lpd/laser には .paprc という名前のファイルがある。
       pap はプリンタの AppleTalk 名を調べるためにこのファイルを読む。

関連項目

       psorder(1), printcap(5), lpd(8), mknod(8), pap(8).