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名前

       dblatex - DocBook を LaTeX, DVI, PostScript, PDF に変換する

書式

       dblatex [options] {file | -}

説明

       この man ページでは、 dblatex コマンドについて簡単に説明します。 詳しくは、 以降に示してい
       る PDF マニュアルを読んでください。

       dblatex は、 SGML/XML の DocBook 文書を DVI, PostScript, PDF に変換するプログラムです。 そ
       の最初の処理においては、 純粋な LaTeX 文書への変換を行います。 MathML 2.0 マークアップもサ
       ポートしています。 これは、 DB2LaTeX のクローンとして始まりました。

オプション

       オプションの概要を以下に示します。 完全な説明は PDF マニュアルを参照してください。

       -h, --help
           ヘルプメッセージを表示して終了します。

       -b backend, --backend=backend
           利用するバックエンドを指定します。 pdftex (デフォルト), dvips, xetex のいずれかです。

       -B, --no-batch
           tex 出力をすべて表示します。

       -c config, -S config, --config=config
           設定ファイルを指定します。 設定ファイルは、 各種オプションや適用したいカスタマイズをグ
           ループ化するために用いることができます。

       -d, --debug
           デバッグモード。 dblatex が実際に処理を行う一時ディレクトリを残します。

       -D, --dump
           エラー発生時にエラースタックをダンプします (デバッグ目的)。

       -e indexstyle, --indexstyle indexstyle
           makeindex へ渡すインデックススタイルファイルとして、 dblatex のデフォルトのインデック
           ススタイルではない、 別のファイルを指定します。

       -f figure_format, --fig-format=figure_format
           図ファイルのフォーマット、 figeps を指定します。 これは、 図ファイルの拡張子から推
           定できなかった場合に用いられます。

       -F input_format, --input-format=input_format
           入力ファイルフォーマット。 sgml, xml (デフォルト) のいずれかです。

       -i texinputs, --texinputs texinputs
           TEXINPUTS への追加パスを指定します。

       -I figure_path, --fig-path=figure_path
           図ファイルを検索する追加のパスを指定します。

       -l bst_path, --bst-path=bst_path
           BibTeX スタイルを検索する追加パスを指定します。

       -L bib_path, --bib-path=bib_path
           BibTeX データベースを検索する追加パスを指定します。

       -m xslt, --xslt=xslt
           利用する XSLT エンジンを指定します。 利用可能なエンジンは xsltproc (デフォルト),
           4xslt, saxon です。

       -o output, --output=output
           出力ファイルを指定します。 この指定がなかった場合は、 入力ファイル名を用いて、 そのサ
           フィックスに出力フォーマットをつけます。 セット (set) によって複数のブックがまとめられ
           ている場合には、 本オプションは無視されます。 その場合は、 かわりに -O オプションが適
           用されます。

       -O output_dir, --output-dir=output_dir
           セット (set) から生成されるブックの出力ディレクトリを指定します。 この指定がなかった場
           合は、 かわりにカレントなワーキングディレクトリが用いられます。 単一の文書を出力する場
           合には、 本オプションは無視されます。 そして -o オプションが考慮されます。

       -p xsl_user, --xsl-user=xsl_user
           利用する XSL ユーザースタイルシートを指定します。 ユーザースタイルシートは複数指定が可
           能ですが、 そのオプション指定順が意味を持ちます。 ユーザースタイルシートの定義は、後か
           ら指定されたものが優先されます。

       -P param=value, --param=param=value
           コマンドラインから XSL パラメーターを設定します。

       -q, --quiet
           詳細な出力を省略します。 そこでは TeX の出力メッセージとエラーメッセージのみを表示しま
           す。

       -r [plugin:]script, --texpost=[plugin:]script
           tex のコンパイル処理の一番最後に呼び出されるスクリプトを指定します。 その役割は、 最終
           処理に至る前に、 tex ファイルやコンパイル結果のファイル修正するものです。 script は
           python プラグインとすることができます。 その場合は、 プレフィックスとして 'plugin:' を
           つけてください。

       -s latex_style, --texstyle=latex_style
           適用する Latex スタイルを指定します。 ここにはパッケージ名を指定するか、 あるいは直接
           latex パッケージのパスを指定します。 パッケージ名にはディレクトリパスは含めず、 拡張子
           '.sty' をつけません。 逆に latex パッケージの場合は、 フルパス指定によりディレクトリを
           含めます。 そして必ず '.sty' の拡張子をつけなければなりません。

       -t format, --type=format
           出力フォーマット。 指定可能なフォーマットは tex, dvi, ps, pdf (デフォルト) です。

       --dvi
           DVI 出力を行います。 これは -tdvi と同じです。

       --pdf
           PDF 出力を行います。 これは -tpdf と同じです。

       --ps
           PostScript 出力を行います。 これは -tps と同じです。

       -T style, --style=style
           出力スタイルを指定します。 用意されているスタイルは db2latex, simple, native (デフォル
           ト) です。

       -v, --version
           dblatex のバージョンを表示します。

       -V, --verbose
           詳細出力モード。 実行中のコマンドを表示します。

       -x xslt_options, --xslt-opts=xslt_options
           XSLT エンジンに直接受け渡す引数を指定します。

       -X, --no-external
           外部からのテキストファイルサポートを無効にします。 このサポートは、 テキストデータやイ
           メージデータが参照する外部ファイルを呼び出すために必要となります。 ただし文書にそのよ
           うな呼び出しが含まれない場合は、 このサポートを無効にすることができます。 これを無効に
           した場合、 大きな文書の場合は処理性能を改善することができます。

ファイルとディレクトリ

       $HOME/.dblatex/
           ユーザー設定ディレクトリ。

       /etc/dblatex/
           システム全体での設定ディレクトリ。

       定義済の出力スタイルは、 パッケージがインストールされているディレクトリにあります。

環境変数

       DBLATEX_CONFIG_FILES
           追加の設定ディレクトリであり、 dblatex の設定ファイルをいくつか含めることができます。

       myfile.xml から myfile.pdf を生成します。

           dblatex myfile.xml

       コマンドラインから XSL パラメーターをいくつか設定します。

           dblatex -P latex.babel.language=de myfile.xml

       XSL スタイルシートを用います。

           dblatex -p myconfig.xsl myfile.xml

       db2latex 出力スタイルを用います。

           dblatex -T db2latex myfile.xml

       独自の latex スタイルを適用します。

           dblatex -s mystyle myfile.xml
           dblatex -s /path/to/mystyle.sty myfile.xml

       XSLT エンジンに対して、 追加の引数を受け渡します。

           dblatex -x "--path /path/to/load/entity" myfile.xml

       dblatex とプロファイリングを用います。

           xsltproc --param profile.attribute "'output'" \
                    --param profile.value "'pdf'" \
                    /path/to/profiling/profile.xsl \
                    myfile.xml | dblatex -o myfile.pdf -

       一セットのブックを生成します。

           dblatex -O /path/to/chunk/dir -Pset.book.num=all myfile.xml

関連項目

       このプログラムについては 「DocBook to LaTeX Publishing - User Manual」 においてすべて説明
       しています。 これはパッケージ内の文書ディレクトリ内にあります。

著者

       Benoit Guillon
           アップストリームのメンテナー。

       Andreas Hoenen <andreas.hoenen@arcor.de>
           Debian メンテナー。

著作権

       Copyright © 2005, 2006, 2007, 2008, 2009, 2010, 2011, 2012, 2013, 2014, 2015 Andreas
       Hoenen

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dblatex 0.3.12                              2015/03/06                                 DBLATEX(1)