Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20221215+dfsg-1_all bug

名前

       acos, acosf, acosl - 逆余弦(arc cosine)関数

書式

       #include <math.h>

       double acos(double x);
       float acosf(float x);
       long double acosl(long double x);

       -lm でリンクする。

   glibc 向けの機能検査マクロの要件 (feature_test_macros(7)  参照):

       acosf(), acosl():
           _ISOC99_SOURCE || _POSIX_C_SOURCE >= 200112L
               || /* Since glibc 2.19: */ _DEFAULT_SOURCE
               || /* Glibc versions <= 2.19: */ _BSD_SOURCE || _SVID_SOURCE

説明

       これらの関数は  x の逆余弦(arc cosine) を計算する。 すなわち、その余弦 (cosine) が x とな
       る値である。

返り値

       成功すると、これらの関数は x の逆余弦をラジアン単位で返す。  返り値は  [0, pi]  の範囲とな
       る。

       x が NaN の場合、NaN が返される。

       x が +1 の場合、+0 が返される。

       x が正の無限大か負の無限大の場合、 領域エラー (domain error) が発生し、NaN が返される。

       x  が  [-1, 1] の範囲に入っていない場合、 領域エラー (domain error) が発生し、NaN が返され
       る。

エラー

       これらの関数を呼び出した際にエラーが発生したかの判定方法についての情報は math_error(7)  を
       参照のこと。

       以下のエラーが発生する可能性がある。

       領域エラー (domain error): x が [-1, 1] の範囲に入っていない
              errnoEDOM が設定される。 不正 (invalid) 浮動小数点例外 (FE_INVALID)  が上がる。

属性

       この節で使用されている用語の説明については、 attributes(7) を参照。

       ┌─────────────────────────┬───────────────┬─────────┐
       │インターフェース属性      │
       ├─────────────────────────┼───────────────┼─────────┤
       │acos(), acosf(), acosl() │ Thread safety │ MT-Safe │
       └─────────────────────────┴───────────────┴─────────┘

準拠

       C99, POSIX.1-2001, POSIX.1-2008.

       double 版の関数は SVr4, 4.3BSD, C89 にも準拠している。

関連項目

       asin(3), atan(3), atan2(3), cacos(3), cos(3), sin(3), tan(3)

この文書について

       この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの
       説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。

                                            2017-09-15                                    ACOS(3)