Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20221215+dfsg-1_all bug

名前

       ilogb, ilogbf, ilogbl - 浮動小数点数の指数部を整数として取得する

書式

       #include <math.h>

       int ilogb(double x);
       int ilogbf(float x);
       int ilogbl(long double x);

       -lm でリンクする。

   glibc 向けの機能検査マクロの要件 (feature_test_macros(7)  参照):

       ilogb():
           _ISOC99_SOURCE || _POSIX_C_SOURCE >= 200112L
               || _XOPEN_SOURCE >= 500
               || /* Since glibc 2.19: */ _DEFAULT_SOURCE
               || /* Glibc versions <= 2.19: */ _BSD_SOURCE || _SVID_SOURCE
       ilogbf(), ilogbl():
           _ISOC99_SOURCE || _POSIX_C_SOURCE >= 200112L
               || /* Since glibc 2.19: */ _DEFAULT_SOURCE
               || /* Glibc versions <= 2.19: */ _BSD_SOURCE || _SVID_SOURCE

説明

       これらの関数は引数の指数部を符号付き整数として返す。  エラーが起らなかった場合、これらの関
       数は、対応する logb(3)  関数を int でキャストしたものと等価である。

返り値

       成功すると、これらの関数は x の指数部を符号付き整数として返す。

       x がゼロの場合、領域エラー (domain error) が発生し、 FP_ILOGB0 が返される。

       x が NaN の場合、領域エラー (domain error) が発生し、 FP_ILOGBNAN が返される。

       x が負の無限大か正の無限大の場合、 領域エラー (domain error) が発生し、  INT_MAX  が返され
       る。

エラー

       これらの関数を呼び出した際にエラーが発生したかの判定方法についての情報は math_error(7)  を
       参照のこと。

       以下のエラーが発生する可能性がある。

       領域エラー: x が 0 か NaN
              不正 (invalid) 浮動小数点例外 (FE_INVALID)  が上がり、 errnoEDOM  が設定される
              (ただし、「バグ」を参照)。

       領域エラー (domain error): x が無限大である
              不正  (invalid)  浮動小数点例外 (FE_INVALID)  が上がり、 errnoEDOM が設定される
              (ただし、「バグ」を参照)。

属性

       この節で使用されている用語の説明については、 attributes(7) を参照。

       ┌────────────────────────────┬───────────────┬─────────┐
       │インターフェース属性      │
       ├────────────────────────────┼───────────────┼─────────┤
       │ilogb(), ilogbf(), ilogbl() │ Thread safety │ MT-Safe │
       └────────────────────────────┴───────────────┴─────────┘

準拠

       C99, POSIX.1-2001, POSIX.1-2008.

バグ

       バージョン 2.16 より前では、これらの関数の glibc 実装には以下のバグが存在した。

       *  x が 0 か NaN の場合の領域エラーで、errno が設定されなかったり、(アーキテクチャーによっ
          ては) 浮動小数点例外が上がらなかった。

       *  x が無限大の場合の領域エラーで、errno が設定されず、浮動小数点例外が上がらなかった。

関連項目

       log(3), logb(3), significand(3)

この文書について

       この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの
       説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。

                                            2017-09-15                                   ILOGB(3)