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grn コマンド
       .GS.GE にはさまれた入力行はそれぞれ 1 つずつ grn コマンドを持ってい
       ます。 コマンドは、1 つの文字列か、空白で区切られた 2 つの文字列で でき
       ています。最初の文字列はコマンドであり、2  番目の文字列は  オペランドで
       す。 コマンドは大文字小文字どちらでも良く、1 文字までに縮めることもでき
       ます。

       図の環境に影響を与えるコマンド (以降において default の前にリストされて
       いるもの)  は、現在の図に対して   のみ効果を持ちます。   次の図が始まる
       と、環境はデフォルトで再初期化されます。 コマンドは次のとおりです:

       1 N
       2 N
       3 N
       4 N    gremlin のテキストサイズ番号 1 (2, 3 または 4) を N ポイントに設
              定します。 デフォルトは 12 (16, 24, 36) です。

       roman f
       italics f
       bold f
       special f
              ローマン体 (イタリック体、ボールド体、あるいは特殊文字) の  フォ
              ントを  troff フォント f (フォント名あるいは番号) に設定します。
              デフォルトは R (I, B, S) です。

       l f
       stipple f
              スティプル (stipple)  フォントを  troff  のスティプルフォント  f
              (フォント名あるいは番号)    に設定します。    コマンド   stipple
              は、`st' までになら省略できます ( special との混乱を避けるためで
              す)。  スティプルフォントにはデフォルトは  (default コ
              マンドで設定されていない限りは)。 スティプルフォントを指定しない
              まま、ポリゴンを含んだ gremlin 図を取り込むことは不正です。

       x N
       scale N
              (デフォルトの拡大処理に加えて) gremlin 図を N 倍に拡大します。こ
              こで N は 0 より大きな浮動小数値です。 コマンド  scale  は、`sc'
              までになら省略できます。

       narrow N
       medium N
       thick N
              細線 (中間の太さの線、および太線) の太さを 0.15 ポイント (この値
              は、コンパイル時に変更できます) の N 倍に設定します。 デフォルト
              は 1.0 (3.0, 5.0) です。これは、0.15 ポイント (0.45 ポイントおよ
              び 0.75 ポイント)  に対応しています。  太さを表す値が  0  のとき
              は、使用できる中で最も小さな値を 選択します。 負の値は、現在のポ
              イントサイズに比例した、線の太さの指定になります。

       pointscale <off/on>
              テキストを図に合うようにスケーリングします。  gremlin   テキスト
              は、通常、図のスケールファクタによらず、  コマンド 1, 2, 3, ある
              いは 4 で指定されるポイントサイズで表示されます。 pointscale  を
              設定すると、ポイントサイズが図に合わせて変更されます (もちろん、
              troff の制限内で)。 off 以外のオペランドは何であっても  テキスト
              のスケーリングを有効にします。

       default
              デフォルトの図の環境を、現在の図の環境で、再設定します。  このオ
              プションは、 troff  入力ファイルの先頭でグローバルパラメータを設
              定するメカニズムとして  使われることを意図していますが、デフォル
              ト設定を再設定したいときは いつでも使うことができます。

       width N
              図を強制的に幅 N インチにします。 このオプションは、同じ図中に存
              在する他のスケールファクタに優先します。  `width 0' は、無視され
              ます。

       height N
              他のスケールファクタに優先して、図を強制的に高さ N  インチにしま
              す。 `width' と `height' 両方が指定されているときには、 図をより
              小さくする制約が図のスケールを決定します。 height  および  width
              コマンドは、  default  コマンドでは保存はされません。 しかしなが
              ら、 ポイントサイズスケーリングが使用されている場合には、 これに
              対する影響はあります。

       file name
              カレントディレクトリ  (あるいはライブラリディレクトリ。前述の -M
              オプションを参照してください) に置かれた gremlin  ファイル  name
              から図を取得します。  file コマンドが 2 つ与えられた場合、2 つめ
              のコマンドが最初のコマンドに優先します。  name  が存在しない場合
              は、エラーメッセージが報告され、 .GE 行から処理が再開されます。

groff に関しての注意
       grn はプリプロセッサですので、現在のインデントやポイントサイズ、 余白や
       番号レジスタなどについては分かりません。  そのため、  .GS  リクエストと
       .GE  リクエストの間には troff への入力を置くことができません。 しかしな
       がら、 gremlin テキストは現在 troff で処理されます。そのため、  gremlin
       テキスト行にある troff への入力行はどれも正しいものになります (ただし、
       行頭に  `.'  ディレクティブを置くことは禁止されています)。   そのため、
       gremlin ファイル中に 定義済みのデリミタ (例えば $$) で括った eqn 表記を
       埋め込むことによって、 gremlin 図の中に等式を書くことができます。

       grn を他のプリプロセッサと一緒に使う場合、 tbl が仕事をしすぎないように
       するために、  grn, pic, ideal よりも前に tbl を呼び出すのが最も良いやり
       方です。 eqn は必ず最後に起動させるべきです。

       図はひとつのエンティティとみなされますが、 ページの末尾を越えてしまった
       場合、   troff  は図を分割しようとしてしまいます。  -me  マクロ中で図を
       `keeps' 中に置くことで 適切な位置決めができるようになります。

       grntroff の番号レジスタ g1 から g9 までを使い、そして .GS  リクエス
       トを処理する前にレジスタ g1 および g2gremlin 図の幅および高さ (デバ
       イス単位) を設定します  (これらのマクロを書き直したいと思っている人たち
       のために そうしています)。

gremlin ファイル形式
       gremlin  ファイル形式には 2 つの異なった形式があります。 AED グラフィッ
       ク端末用バージョン由来のオリジナルの形式と SUN および X11  バージョンの
       形式です。  負の座標を用いた参照点を容認する SUN/X11 バージョンの拡張機
       能は、 AED バージョンとは互換性が ありません 。 gremlin  ファイルに負の
       座標が含まれていない限りは、どちらの形式のファイルも  gremlin  あるいは
       grn で読み込むことができます。 他に SUN/X11  の形式が異なる点は、図のオ
       ブジェクトに対して番号を  使うのではなく、名前 (例えば、POLYGON, CURVE)
       を使うことです。 同じ図を表すファイルを、それぞれの形式について 表 1 に
       示します。

                        sungremlinfile        gremlinfile
                        0 240.00 128.00       0 240.00 128.00
                        CENTCENT              2
                        240.00 128.00         240.00 128.00
                        185.00 120.00         185.00 120.00
                        240.00 120.00         240.00 120.00
                        296.00 120.00         296.00 120.00
                        *                     -1.00 -1.00
                        2 3                   2 3
                        10 A Triangle         10 A Triangle
                        POLYGON               6
                        224.00 416.00         224.00 416.00
                        96.00 160.00          96.00 160.00
                        384.00 160.00         384.00 160.00
                        *                     -1.00 -1.00
                        5 1                   5 1
                        0                     0
                        -1                    -1

                                  表 1. ファイル例

       ·      それぞれの gremlin ファイルの 1 行目は、 文字列 gremlinfile (AED
              バージョン) あるいは sungremlinfile (SUN/X11バージョン) のどちら
              かです。

       ·      ファイルの  2  行目には点の位置を決めるための、方向、 x および y
              の値が含まれており、各値は空白で区切られています。 方向は、 0 あ
              るいは  1  をとり、  SUN/X11 バージョンでは無視されます。 0 は、
              gremlin 図が水平方向の形式で表示されることを意味しています (描画
              領域の幅が実際の図の高さよりも広くとられ、  上部にメニューがつき
              ます)。 1 は、 gremlin  図が垂直方向の形式で表示されることを意味
              しています  (描画領域の高さが実際の図の幅よりも高くとられ、 左側
              にメニューがつきます)。 x および y  は浮動小数値であり、このファ
              イルが他のファイルに読み込まれる  際に、位置決め点を与えるために
              使用されます。    この行の要素は、それほど重要なものではありませ
              ん。 ``1 0.00 0.00'' という値を推奨します。

       ·      このファイルの残りの部分は 0 個以上の要素を 記述したものになって
              います。 最後の要素を記述した後には、文字列 ``-1''  を持った行が
              きます。

要素の記述
       ·      各要素の最初の行には、要素タイプを与える 10 進数 (AED バージョン
              の場合) あるいは要素の ASCII 文字での名称 (SUN/X11  バージョンの
              場合) が 1 つ 含まれています。 表 2 を参照してください。

                  gremlin ファイルフォーマット − オブジェクトタイプの仕様

                   AED 番号      SUN/X11 名称              解説
                       0        BOTLEFT           左下揃えのテキスト
                       1        BOTRIGHT          右下揃えのテキスト
                       2        CENTCENT          中央揃えのテキスト
                       3        VECTOR            ベクトル
                       4        ARC               円弧
                       5        CURVE             曲線
                       6        POLYGON           ポリゴン
                      10        TOPLEFT           左上揃えのテキスト
                      11        TOPCENT           中央上揃えのテキスト
                      12        TOPRIGHT          右上揃えのテキスト
                      13        CENTLEFT          左中央揃えのテキスト
                      14        CENTRIGHT         右中央揃えのテキスト
                      15        BOTCENT           中央下揃えのテキスト

                                           表 2.
                         gremlin ファイルにおける要素タイプの仕様

       ·      オブジェクトタイプの後には、可変数の行がきます。    各行は、オブ
              ジェクトの要素を表示するのに使われる点を指定します。 各行には、x
              座標および y 座標が浮動小数値で入っており、 それぞれは空白文字で
              区切られています。 点のリストは、文字列 ``-1.0 -1.0'' を含んだ行
              (AED  バージョンの場合) あるいはアスタリスク ``*'' 1 個 (SUN/X11
              バージョンの場合) で終わります。

       ·      点の後には、10 進数 2 個を含んだ行がきます。これは、  要素に対す
              るブラシとサイズを与えます。  ブラシは、オブジェクトが描かれる際
              のスタイルを決定します。      ベクトル、円弧、および曲線について
              は、ブラシの値として 6 個の正当な値があります:

                                   1 −       細い点線
                                   2 −       細い一点鎖線
                                   3 −       太い直線
                                   4 −       細い破線
                                   5 −       細い直線
                                   6 −       通常の直線

              ポリゴンに対しては、さらに 0 も正当な値となります。 この値は、境
              界線の見えないポリゴンを指定するものです。      テキストに対して
              は、ブラシは次のようにフォントを選択します:

                       1 −       ローマン体 (groff での R フォント)
                       2 −       イタリック体 (groff での I フォント)
                       3 −       ボールド体 (groff での B フォント)
                       4 −       特殊文字 (groff での S フォント)

              図を  groff に通すために grn を使っている場合は、 ここでのフォン
              トはただ開始時のフォントになるだけです:     テキスト文字列には、
              ``\fI''  や  ``\d'' のような、フォントを変更し得る (他のこともす
              る)  フォーマット用シーケンスを含んでも構いません。   テキストで
              は、サイズフィールドは  1 から 4 までの 10 進数です。 これは、テ
              キストが描画されるフォントサイズを選択します。  ポリゴンに対して
              は、このサイズフィールドはポリゴン内部を  埋めるために使われるス
              ティプル番号と解釈されます。  この番号は、表示する際にスティプル
              フォントに置き換える インデックスとして使われます。

       ·      各要素の最終行には、10  進数と文字列が空白文字 1 つで 区切られて
              入っています。  10  進数は、文字列中の文字数をカウントしたもので
              す。 この情報はテキスト要素に対してのみ使われ、 テキスト文字列が
              情報の中に含まれています。  テキスト内部には空白文字が入っていて
              も良いです。  円弧、曲線、およびベクトルについては、それぞれの要
              素が対応する行には 文字列 ``0'' が入っています。

座標についての注意
       gremlinAED 用に設計され、その座標系は AED  の座標空間を反映したもの
       になっています。  垂直方向の図に対しては、x  値は 116 から 511 までをと
       り、 y 値は 0 から 483 までをとります。 水平方向の図に対しては、 x 値は
       0 から 511 までをとり、 y 値は 0 から 367 までをとります。 この範囲に必
       ずしもこだわることはありませんが、 少なくともこの近傍にとどめておけば最
       良の結果が  得られるでしょう。 さらに、点のリストは (-1, -1) で終わりま
       すので、 負の座標を使うことはできません。 gremlin 図は、``%f1.2''  とい
       う形式を使って座標を出力します。  ですので、 grn コードを変更したい場合
       には同じ形式を用いるのが おそらくは良い考えでしょう。

SUN/X11 バージョンの座標についての注意
       SUN/X11 バージョンの gremlin 図では、オブジェクト生成に用いられる座標の
       範囲に   制限はもうありません。  しかし、負の座標を持ったファイルでは、
       AED 上で表示させようとすると問題が 発生するでしょう 。

関連ファイル
       /usr/share/groff_font/devname/DESC
              デバイス name 用のデバイス定義ファイル

関連項目
       gremlin(1), groff(1), pic(1), ideal(1)

歴史
       David Slattengren と Barry Roitblat がオリジナルの Berkeley 版 grn を書
       きました。

       Daniel Senderowicz と Werner Lemberg が groff 用に書き直しました。