Provided by: cutter-testing-framework-bin_1.1.7-1.2ubuntu3_amd64
名前
cutter - C言語・C++言語用のxUnit系テスティングフレームワーク
書式
cutter [オプション...] テストディレクトリ cutter --mode=analyze [オプション ...] ログディレクトリ
説明
CutterはC言語・C++言語用のxUnit系単体テスト(ユニットテスト)フレームワークです。Cutterは プログラマに2つの重要なインターフェイスを提供します。 1. 簡単にテストが書けるAPI 2. 簡単にデバッグできるユーザインターフェイス Cutterはプログラマが新しいテストを書くこと、すでにあるテストを実行すること、実行したテスト からフィードバックを得ることを支援します。 テストディレクトリにはtest_*.soがあるディレクトリを指定します。Cutterはtest_*.soは再帰的に 検索します。 ログディレクトリにはCutterのログファイルがあるディレクトリを指定しま す。Cutterは--stream-directoryオプションがしていされるとテスト結果をログファイルに出力しま す。
オプション
--version バージョンを表示して終了します。 --mode=[test|analyze] 実行モードを指定します。testモードのときはテストを実行します。analyzeモードのときは テスト結果を解析します。 デフォルトはtestです。 -s DIRECTORY, --source-directory=DIRECTORY テストが失敗した場合にファイル名の前にDIRECTORYを付加します。Cutterの出力からテスト が失敗した箇所にジャンプするツール(Emacsなど)と連携するための機能です。 -t TEST_CASE_NAME, --test-case=TEST_CASE_NAME TEST_CASE_NAMEにマッチしたテストケースを実行します。もし、TEST_CASE_NAMEが"/"で囲ま れていた場合は(例: /test_/)正規表現として扱います。 このオプションは複数回指定できます。その場合は、どれかのTEST_CASE_NAMEにマッチした テストケースを実行します。(OR) -n TEST_NAME, --name=TEST_NAME TEST_NAMEにマッチしたテストを実行します。もし、TEST_NAMEが"/"で囲まれていた場合は( 例: /test_/)正規表現として扱います。 このオプションは複数回指定できます。その場合は、どれかのTEST_NAMEにマッチしたテスト ケースを実行します。(OR) -m, --multi-thread 各テストケースを新しいスレッドで実行します。 デフォルトでは無効です。 --max-threads=MAX_THREADS 最大MAX_THREADSスレッドを同時に動かしてテストケースと繰り返しテストを実行しま す。-1を指定すると最大同時スレッド数を制限しません。 デフォルトは最大10スレッドです。 --disable-signal-handling C-cでのテスト途中終了や、SEGV時のバックトレース取得などを行うシグナル処理機能を無効 にします。シグナルを用いてるライブラリをテストする場合はこの機能が障害になることが あります。その場合はこのオプションでCutterのシグナル処理機能を無効にしてください。 デフォルトでは有効です。 --test-case-order=[none|name|name-desc] 各テストケースの実行順を並び替えます。 noneを指定すると並び替えません。nameを指定するとテストケース名で昇順に並び替えま す。name-descを指定するとテストケース名で降順に並び替えます。 デフォルトはnoneです。 --exclude-file=FILE テストを集めるときにFILEを読み込みません。 --exclude-directory=DIRECTORY DIRECTORY以下にあるテストを検索しません。 --fatal-failures 失敗を致命的な問題として扱います。つまり、表明に失敗するとテストの実行を中断しま す。 デフォルトでは無効です。 --keep-opening-modules ロードしたモジュールを開いたままにします。シンボルを解決できるようになるため、デ バッグ時に便利です。 デフォルトでは無効です。 --enable-convenience-attribute-definition 便利ですが、危険でもある、"#{属性名}_#{テスト名 - 'test_'プリフィックス}"属性設定関 数を有効にします。 デフォルトでは無効です。 --stop-before-test テスト関数を実行する直前にブレークポイントを設定します。デバッガ上でcutterを実行 し、ステップインすれば、簡単にテスト関数に入ることができます。 デフォルトでは無効です。 -u=[console|gtk], --ui=[console|gtk] UIを指定します。 デフォルトはコンソールUIです。 -v[s|silent|n|normal|v|verbose], --verbose=[s|silent|n|normal|v|verbose] 出力の詳細さを指定します。 このオプションはコンソールUIを使用する場合だけ有効です。 -c[yes|true|no|false|auto], --color=[yes|true|no|false|auto] yesまたはtrueが指定された場合はCutterはエスケープシーケンスで色付けして出力しま す。noまたはfalseが指定された場合は色付けしません。autoあるいは値が省略された時 は、可能なら色付けをします。 このオプションはコンソールUIを使用する場合だけ有効です。 --pdf-report=FILE FILEにPDF形式でテスト結果を出力します。 --xml-report=FILE FILEにXML形式でテスト結果を出力します。 --stream=[xml] ストリームバックエンドを指定します。ストリームバックエンドはテスト結果を配信しま す。 現在はXMLストリームバックエンドがあります。 --stream-fd=FILE_DESCRIPTOR 出力ファイルディスクリプタを指定します。XMLストリームバックエンド はFILE_DESCRIPTORに配信します。 このオプションはXMLストリームバックエンドを使用する場合だけ有効です。 --stream-directory=DIRECTORY 出力ディレクトリを指定します。XMLストリームバックエンドはDIRECTORY以下にファイルを 作成し、そのファイルに配信します。 このオプションはXMLストリームバックエンドを使用する場合だけ有効です。 -?, --help UIやテスト結果レポート機能に依存しないオプションを表示します。 --help-stream ストリーム関連のオプションを表示します。 --help-report レポート関連のオプションを表示します。 --help-ui UI関連のオプションを表示します。 --help-all すべてのオプションを表示します。
終了ステータス
すべてのテストがパスすると0で、そうでない場合は0以外になります。テスト結果の「省略」と「通 知」は失敗として扱いません。
ファイル
/usr/local/share/doc/cutter/ja/ リファレンスマニュアルやチュートリアルなどのCutterのドキュメントがあります。
例
以下の例では、cutterはtest/ディレクトリ以下のテストを実行し、テストの進行状況を詳細に表示 します。 % cutter -v v test/ 以下の例では、テスト結果がlogs/ディレクトリ以下に保存されます。 % cutter --stream=xml --stream-directory=logs/ test/
関連項目
GLibのリファレンスマニュアル。