Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20131015+dfsg-2_all bug

名前

       carg, cargf, cargl - 複素数の偏角を計算する

書式

       #include <complex.h>

       double carg(double complex z);
       float cargf(float complex z);
       long double cargl(long double complex z);

       -lm でリンクする。

説明

       複素数は  2つの実数値からなる座標で表すことができる。 直交座標を使うと、以下のように書くこ
       とができる。

           z = x + I * y

       ここで、x = creal(z), y = cimag(z) である。

       また、極座標を使うと、以下のように書くことができる。

           z = r * cexp(I * a)

       ここで、 r = cabs(z) は「半径」、「係数」であり、 z の絶対値である。 a = carg(z)  は「位相
       角」であり、 z の偏角である。

       次の関係が成立する:

           tan(carg(z)) = cimag(z) / creal(z)

返り値

       返り値は [-pi,pi] の範囲である。

バージョン

       これらの関数は glibc バージョン 2.1 で初めて登場した。

準拠

       C99.

関連項目

       cabs(3), complex(7)

この文書について

       この  man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.54 の一部 である。プロジェクト
       の説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。

                                            2008-08-11                                    CARG(3)