Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20131015+dfsg-2_all bug

名前

       abs, labs, llabs, imaxabs - 整数の絶対値を計算する

書式

       #include <stdlib.h>

       int abs(int j);
       long int labs(long int j);
       long long int llabs(long long int j);

       #include <inttypes.h>

       intmax_t imaxabs(intmax_t j);

   glibc 向けの機能検査マクロの要件 (feature_test_macros(7)  参照):

       llabs():
           _XOPEN_SOURCE >= 600 || _ISOC99_SOURCE || _POSIX_C_SOURCE >= 200112L;
           or cc -std=c99

説明

       abs()   関数は、整数の引数 j の絶対値を計算する。 labs(), llabs(), imaxabs() 関数は、 それ
       ぞれの関数の型に応じた引数 j の絶対値を計算する。

返り値

       それぞれの関数の型に応じた整数の引数の絶対値を返す。

属性

   マルチスレッディング (pthreads(7) 参照)
       関数 abs(), labs(), llabs(), imaxabs() はスレッドセーフである。

準拠

       SVr4, POSIX.1-2001, 4.3BSD, C99.  C89  は  abs()   関数と  labs()   関数のみを含んでいる。
       llabs()  関数と imaxabs()  関数は C99 で追加された。

注意

       最大の負整数の絶対値は、定義されていない。

       llabs()   関数はバージョン 2.0 から glibc に含まれるようになったが、 libc5 や libc4 にはな
       い。 imaxabs()  関数は バージョン 2.1.1 から glibc に含まれるようになった。

       llabs()    が宣言されるためには、標準ヘッダを   include   する前に    _ISOC99_SOURCE_ISOC9X_SOURCE(どちらかは glibc の バージョンに依存する)を define しておく必要がある。

       GCC は abs()  と labs()  をビルドイン関数として扱う。 GCC 3.0 は llabs()  と imaxabs()  も
       ビルドインとして扱う。

関連項目

       cabs(3), ceil(3), fabs(3), floor(3), rint(3)

この文書について

       この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.54 の一部  である。プロジェクト
       の説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。