Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20161015+dfsg-1_all bug

名前

       inotify_init, inotify_init1 - inotify インスタンスを初期化する

書式

       #include <sys/inotify.h>

       int inotify_init(void);
       int inotify_init1(int flags);

説明

       inotify API の概要については inotify(7) を参照。

       inotify_init()   は、新規の  inotify インスタンスを初期化し、作成された inotify イベントキュー に対応する
       ファイルディスクリプターを返す。

       inotify_init1()  は、 flags が 0 の場合、 inotify_init()  と同じである。 flags に以下の値をビット毎の論理
       和 (OR) で指定することで、 異なる動作をさせることができる。

       IN_NONBLOCK 新しく生成されるオープンファイル記述  (open file description) の BR O_NONBLOCK ファイルステー
                   タスフラグをセットする。 このフラグを使うことで、 O_NONBLOCK をセットするために fcntl(2) を追
                   加で呼び出す必要がなくなる。

       IN_CLOEXEC  新しいファイルディスクリプターに対して  close-on-exec (FD_CLOEXEC)  フラグをセットする。 この
                   フラグが役に立つ理由については、 open(2)  の O_CLOEXEC フラグの説明を参照のこと。

返り値

       成功すると、これらのシステムコールは新しいファイルディスクリプターを返す。   エラーの場合、-1    を返し、
       errno をエラーを示す値に設定する。

エラー

       EINVAL (inotify_init1())  無効な値が flags に指定された。

       EMFILE inotify インスタンスの総数がユーザー単位の上限に達していた。

       ENFILE inotify ファイルディスクリプターの総数がシステムの上限に達していた。

       ENOMEM カーネルメモリーが十分になかった。

バージョン

       inotify_init()  は Linux 2.6.13 で初めて登場し、 ライブラリによるサポートは glibc バージョン 2.4 で追加さ
       れた。 inotify_init1()  は Linux 2.6.27 で追加され、 ライブラリによるサポートは glibc バージョン 2.9 で追
       加された。

準拠

       これらのシステムコールは Linux 独自である。

関連項目

       inotify_add_watch(2), inotify_rm_watch(2), inotify(7)

この文書について

       この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.79 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告
       に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。