Provided by: apt_1.6.17_amd64
名前
apt-get - APT パッケージ操作ユーティリティ -- コマンドラインインターフェース
概要
apt-get [-asqdyfmubV] [-o=設定文字列] [-c=設定ファイル] [-t=対象リリース] [-a=アーキテク チャ] {update | upgrade | dselect-upgrade | dist-upgrade | install パッケー ジ [{=パッケージバージョン番号 | /対象リリース}]... | remove パッケージ... | purge パッケージ... | source パッケージ [{=パッケージバージョン番号 | /対象リリー ス}]... | build-dep パッケージ [{=パッケージバージョン番号 | /対象リリース}]... | download パッケージ [{=パッケージバージョン番号 | /対象リリース}]... | check | clean | autoclean | autoremove | {-v | --version} | {-h | --help}}
説明
apt-get は、パッケージを操作するコマンドラインツールで、APT ライブラリを用いる他のツールの ユーザ側「バックエンド」といえるものです。「フロントエンド」インターフェースに は、aptitude(8), synaptic(8), wajig(1) などがあります。 -h オプションや --help オプションを除き、以下に挙げるコマンドが必要です。 update updateは、取得元からパッケージインデックスファイルの再同期を行うのに使用します。利用可 能なパッケージのインデックスは、/etc/apt/sources.list に記述した場所から取得します。例 えば Debian アーカイブを利用する際、このコマンドが Packages.gz ファイルを検索すること で、新規または更新されたパッケージの情報が利用可能となります。update は、upgrade や dist-upgrade を行う前に常に実行してください。前もってパッケージファイルのサイズを知る ことができないため、全体の進捗メータは正しく表示されません。 upgrade upgrade は、現在システムにインストールされている全パッケージの最新バージョン を、/etc/apt/sources.list に列挙した取得元からインストールするのに使用します。現在イン ストール中のパッケージに新しいバージョンがあれば更新しますが、いかなる時も現在インス トール中のパッケージの削除は行いませんし、インストールしていないパッケー所の取得・イン ストールは行いません。対象のパッケージが、他のパッケージのインストール状態を変更せずに 更新できない場合は、現在のバージョンのままとなります。最初に update を実行してお き、apt-get にパッケージの新しいバージョンがあることを知らせる必要があります。 dist-upgrade dist-upgrade は、upgrade の機能に加え、新バージョンのパッケージに対する依存関係の変更 を知的に操作します。apt-get は「洗練された」競合解決システムを持ち、必要とあらば比較的 重要でないパッケージを犠牲にして、最重要パッケージの更新を試みます。そのため dist-upgrade は、いくつかのパッケージを削除する可能性があります。/etc/apt/sources.list ファイルには、必要なパッケージファイルを検索する場所のリストが含まれています。特定の パッケージ向けに、一般的な設定を上書きする機構については、apt_preferences(5) をご覧く ださい。 dselect-upgrade dselect-upgrade は、伝統的な Debian GNU/Linux パッケージ管理フロントエンドの dselect(1) と共に使用されます。dselect-upgrade は、dselect(1) で作られた利用可能パッ ケージのStatus フィールドの変更を追跡し、その状態を反映させるのに必要なアクションを実 行します。(例えば、古いパッケージの削除や新しいパッケージのインストールなど) install install の後には、インストールや更新したいパッケージを 1 つ以上指定します。指定する パッケージは、完全なファイル名ではなくパッケージ名です (例えば Debian システムで は、apt-utils_1.6.17_amd64.deb ではなく apt-utils を引数として与えます)。インストール するよう指定したすべてのパッケージに対し、依存パッケージも含めて取得・インストールを行 います。/etc/apt/sources.list ファイルを、要求するパッケージの場所を特定するのに使用し ます。パッケージ名の後ろに (空白を含まず) ハイフンが追加されている場合、そのパッケージ がインストールされていれば削除します。同様に、インストールするパッケージを明示するのに プラス記号も使用できます。この記号は apt-get の競合解決システムの判断を上書きするのに 利用される可能性があります。 パッケージにイコール記号とバージョンを続けることで、選択したバージョンのパッケージをイ ンストールすることができます。つまり、指定のバージョンのパッケージをインストールするよ うに選択する、ということです。別の方法としては、ディストリビューションを特定するの に、パッケージ名に続けて、スラッシュとディストリビューションのバージョンやアーカイブ名 (stable, testing, unstable) を記述できます。 バージョン選択機構はダウングレードにも使用できるため、注意して使用しなければなりませ ん。 システムにインストール済みのパッケージを、すべてアップグレードするのではなく、いくつか のパッケージをアップグレードする場合にも、このターゲットを使用できます。現在インストー ルされているパッケージすべての最新版をインストールする "upgrade" ターゲットと異な り、"install" は指定したパッケージの最新版のみをインストールします。単純にアップグレー ドしたいパッケージ名を指定してください。より新しいバージョンが利用できる場合、そのパッ ケージ (と前述の依存関係にあるパッケージ) をダウンロード・インストールします。 最後に、apt_preferences(5) 機構により、特定のパッケージに対するインストールポリシーを 作成できます。 構文に '.', '?', '*' を含み、パッケージ名がマッチしなかった場合、POSIX 正規表現である と見なし、データベース内の全パッケージ名に対して適用します。マッチしたパッケージすべて がインストール(もしくは削除)されます。'lo.*' のような文字列は、'how-lo' や 'lowest' に マッチすることに注意してください。そうしたくなければ、'^' や '$' を付けるか、もっと詳 しい正規表現を指定してください。 remove remove は、パッケージが削除されることを除き、install と同様です。削除されたパッケージ の設定ファイルは、システムに残ったままになることに注意してください。プラス記号がパッ ケージ名に (間に空白を含まずに) 付加されると、識別されたパッケージを、削除ではなくイン ストールします。 purge パッケージが削除かつ完全削除 (すべての設定ファイルも削除) されるのを除き、purge は remove と同じです。 source source は、apt-get にソースパッケージを取得させます。APT はどのソースパッケージを取得 するか決めるため、利用可能なパッケージを検査します。その後、デフォルトリリースから最新 の利用可能なソースパッケージを見つけ、カレントディレクトリへダウンロードします。デフォ ルトリリースは、可能であれば、APT::Default-Release オプション、-t オプション、パッケー ジごとの pkg/release 構文で指定します。 ソースパッケージは、sources.list(5) ファイルの deb-src 行により、バイナリパッケージと 分けて管理されます。つまり、ソースを取得したいリポジトリを、それぞれ追加する必要がある ということです。こうしないと、誤った (古すぎ・新しすぎな) ソースバージョンを取得した り、何も取得できなくなります。 --compile オプションを指定すると、dpkg-buildpackage を用いて、--host-architecture オプ ションで定義したアーキテクチャのバイナリ .deb パッケージをコンパイルしま す。--download-only を指定すると、ソースパッケージを展開しません。 パッケージと同様に、ソース名の後ろにイコールと取得したいバージョンを置くと、指定した バージョンのソースを取得できます。APT::Get::Only-Source オプションが暗黙のうちに有効に なっているため、ソースパッケージ名とバージョンに厳密に一致させています。 ソースパッケージはインストールされず、バイナリパッケージのように dpkg データベースで管 理されないことに注意してください。ソースの tarball のように、単にカレントディレクトリ にダウンロードします。 build-dep build-dep は、ソースパッケージの構築依存関係を満たすように、パッケージのインストール・ 削除を行います。デフォルトでは、パッケージをネイティブに構築する依存関係を満たしま す。お望みなら、--host-architecture オプションにより、別のホストアーキテクチャを指定で きます。 check check は、パッケージキャッシュの更新や壊れた依存関係をチェックする診断ツールです。 download download は、与えたバイナリパッケージを、カレントディレクトリにダウンロードします。 clean clean は、取得したパッケージのローカルリポジトリを掃除します。/var/cache/apt/archives/ と /var/cache/apt/archives/partial/ からロックファイル以外すべて削除します。 autoclean (および auto-clean 1.1 以降の別名) clean のように、autoclean は取得したパッケージのローカルリポジトリを掃除します。違い は、もうダウンロードされることがないパッケージファイルや、ほとんど不要なパッケージファ イルのみを削除することです。このため、キャッシュは、制御不能になるほど成長することな く、長期にわたって維持することができます。設定オプション APT::Clean-Installed に off をセットしていれば、インストール済みのパッケージファイルが削除されるのを防ぐことができ ます。 autoremove (および auto-remove 1.1 以降の別名) autoremove は、他のパッケージの依存関係を満たすために自動的にインストールされ、もう必 要なくなったパッケージを削除するのに使用します。 changelog changelog は、パッケージの changelog をダウンロードし、sensible-pager で表示します。デ フォルトでは、インストールされているバージョンの changelog を表示します。しか し、install コマンドと同じオプションを指定することができます。 indextargets デフォルトでは apt-get update でダウンロードすることができるすべてのデータファイル (別 名インデックスターゲット) に関する情報の deb822 形式のリストを表示します。出力形式を変 更する、またレコードをフィルタするデフォルト出力の行を受け付けるための --format オプ ションをサポートします。コマンドは主に、ダウンロードしたファイルの情報やファイル名を取 得するために、APT を扱う外部ツール用のインターフェースとして使用されます。そして、外部 ツールが自身で再度ダウンロードする代わりに使用することができます。詳細なドキュメントは ここでは省略しますが、代わりに apt-doc パッケージに収録されている doc/acquire-additional-files.txt で見つけることができます。
オプション
ここで設定オプションとして説明したコマンドラインオプションは、 すべて設定ファイルを使用し て設定できます。 設定ファイルに書いた真偽値をとるオプションは -f-,--no-f, -f=no などのよう にして上書きできます。 --no-install-recommends 「推奨」パッケージをインストールする依存関係と見なしません。設定項目: APT::Install-Recommends --install-suggests 「提案」パッケージをインストールする依存関係と見なします。設定項目: APT::Install-Suggests -d, --download-only ダウンロードのみ - パッケージファイルの取得のみを行い、展開・インストールを行いませ ん。設定項目: APT::Get::Download-Only -f, --fix-broken 修復 - 依存関係が壊れたシステムの修正を試みます。このオプションを install や remove と 一緒に使うときは、APT が解決法を推測するので、パッケージを指定しなくてもかまいませ ん。どのパッケージを指定しても、完全に問題を解決します。APT 自体は、システムに存在する 破損したパッケージ依存関係を許すことができないので、初めて APT を実行する場合、このオ プションが必要になることがあります。システムの依存関係構造にかなり問題がある場合は、手 動で修正するよう要求することもあります。(通常は、問題のあるパッケージを取り除くのに dpkg --remove を使用します) このオプションを -m オプションと同時に使用すると、エラーに なる状況があるかもしれません。設定項目: APT::Get::Fix-Broken -m, --ignore-missing, --fix-missing 欠落パッケージの無視 - パッケージが取得できなかったり、(パッケージの破損で) 取得した後 の整合性チェックに失敗した場合、そのパッケージの処理を保留し最後まで処理を続けます。こ のオプションを -f オプションと同時に使用すると、エラーになる状況があるかもしれませ ん。パッケージをインストールするよう選択している (特にコマンドラインでの操作する) 場合 や、ダウンロードできなかった場合に、なにも表示せず保留することになります。設定項目: APT::Get::Fix-Missing --no-download パッケージのダウンロードを無効にします。これはすでにダウンロードした .deb に対してのみ APT を行う場合に、--ignore-missing と併せて使うのがよいでしょう。設定項目: APT::Get::Download -q, --quiet 静粛 - 進捗表示を省略し、ログをとるのに便利な出力を行います。最大 2 つまで q を重ねる ことでより静粛にできます。また、-q=# のように静粛レベルを指定して、設定ファイルを上書 きすることもできます。静粛レベル 2 は -y を含んでいることに注意してください。APT が意 図しない決定を行うかもしれないので -d, --print-uris, -s のような操作を行わないオプショ ンをつけずに -qq を使用するべきではありません。設定項目: quiet -s, --simulate, --just-print, --dry-run, --recon, --no-act 何もしない - 現在のシステム状態に基づいて起こるイベントのシミュレーションを行い、実際 にはシステムを変更しません。ロックは無効になる (Debug::NoLocking) ので、apt-get 実行中 にシステムの状態が変化する可能性があります。シミュレーションは root 以外のユーザが実行 できますが、シミュレーションを歪めるすべての apt 設定への読み取りアクセス権を持ってい ない可能性があります。この警告を表す通知は、root 以外のユーザではデフォルトで表示され ます (APT::Get::Show-User-Simulation-Note)。設定項目: APT::Get::Simulate シミュレートの結果、dpkg の動作を表す一連の行のそれぞれに、設定 (Conf)、削除 (Remv)、展開 (Inst) を表示します。角カッコは壊れたパッケージを表し、(まれに) 空の角 カッコは大した問題ではないことを表します。 -y, --yes, --assume-yes プロンプトへの自動承諾 - すべてのプロンプトに自動的に "yes" と答え、非対話的に実行しま す。保留したパッケージの状態を変更したり、必須パッケージを削除するような不適切な状況の 場合、apt-get は処理を中断します。設定項目: APT::Get::Assume-Yes --assume-no 全ての質問に、自動的に "no" と答えます。設定項目: APT::Get::Assume-No --no-show-upgraded 更新される全パッケージの表示を行いません。設定項目: APT::Get::Show-Upgraded -V, --verbose-versions 更新・インストールするパッケージのバージョンをすべて表示します。設定項目: APT::Get::Show-Versions -a, --host-architecture このオプションは、apt-get source --compile で構築するパッケージのアーキテクチャや、ど のようにクロス依存関係を解決するかを制御します。デフォルトでは未定義で、これはホスト アーキテクチャは、(APT::Architecture で定義した) ビルドアーキテクチャと同じという意味 になります。設定項目: APT::Get::Host-Architecture。 -P, --build-profiles このオプションは、apt-get source --compile でパッケージをビルドする際に有効化するビル ドプロファイルや、どのようにクロス依存関係を解決するかを制御します。デフォルトでは有効 化するビルドプロファイルはありません。コンマで連結することで複数のビルドプロファイルを 有効化できます。設定項目: APT::Get::Host-Architecture -b, --compile, --build ソースパッケージをダウンロード後、コンパイルします。設定項目: APT::Get::Compile --ignore-hold 保留パッケージの無視 - パッケージの保留指示を無視して apt-get を行います。dist-upgrade と共に使用し、パッケージを大量に、保留解除するのに便利です。設定項目: APT::Ignore-Hold --with-new-pkgs upgrade と併せて使った場合に新しいパッケージのインストールを許可します。これは新しい依 存をインストールするために既にインストールされているパッケージを更新する必要がある場合 に有用です。パッケージを保留する代わりに upgrade がパッケージをアップグレードして新し い依存をインストールします。このオプションと併せて使った場合、upgrade がパッケージを削 除することはなく、新規追加を許可するだけであることに注意してください。設定項目: APT::Get::Upgrade-Allow-New --no-upgrade パッケージ更新なし - install と同時に使用すると、no-upgrade は、コマンドラインで指定し たパッケージが、すでにインストールしてある場合に更新を行いません。設定項目: APT::Get::Upgrade --only-upgrade 新規パッケージインストールなし - install と同時に使用すると、only-upgrade は、すでにイ ンストールされているパッケージのみをアップグレードし、新しいパッケージのインストール要 求を無視します。設定項目: APT::Get::Only-Upgrade --allow-downgrades ダウングレードを行う場合でも、確認なしで実行してしまう危険なオプションです。よほどの状 況でなければ、使うべきではありません。このオプションを使うと、システムを破壊しかねませ ん! 設定項目: APT::Get::allow-downgrades。APT 1.1 で導入されました。 --allow-remove-essential 強制承諾 - 必要不可欠なものを削除する場合でも、確認なしで実行してしまう危険なオプショ ンです。よほどの状況でなければ、使うべきではありません。force-yes を使うと、システムを 破壊しかねません! 設定項目: APT::Get::allow-remove-essential。APT 1.1 で導入されまし た。 --allow-change-held-packages 強制承諾 - 保持されたパッケージを変更する場合でも、確認なしで実行してしまう危険なオプ ションです。よほどの状況でなければ、使うべきではありません。このオプションを使うと、シ ステムを破壊しかねません! 設定項目: APT::Get::allow-change-held-packages。APT 1.1 で導 入されました。 --force-yes Force yes; this is a dangerous option that will cause apt to continue without prompting if it is doing something potentially harmful. It should not be used except in very special situations. Using force-yes can potentially destroy your system! Configuration Item: APT::Get::force-yes. This is deprecated and replaced by --allow-unauthenticated , --allow-downgrades , --allow-remove-essential , --allow-change-held-packages in 1.1. --print-uris インストールするファイルを取得する代わりに、その URI を表示します。URI には、パス、対 象ファイル名、ファイルサイズ、予測される MD5 ハッシュが含まれています。出力したファイ ル名が、常にリモートサイトのファイル名と一致するわけではない、ということに注意してくだ さい! これは source コマンド、update コマンドでも動作します。update で使用したときに は、MD5 やファイルサイズを含みません。このとき、圧縮ファイルの展開はユーザの責任におい て行ってください。設定項目: APT::Get::Print-URIs --purge 削除する際、「削除」ではなく「完全削除」を行います。「完全削除」を行うと指示したパッ ケージ名の後には、アスタリスク ("*") が付きます。remove --purge は purge コマンドと等 価です。 設定項目: APT::Get::Purge --reinstall すでに最新版がインストールされていても、パッケージを再インストールします。設定項目: APT::Get::ReInstall --list-cleanup この機能はデフォルトで ON になっています。OFF にするには --no-list-cleanup としてくだ さい。ON の場合、apt-get は古くなったファイルを確実に消去するため、自動的に /var/lib/apt/lists の中身を管理します。これを OFF にするのは、取得元リストを頻繁に変更 する時ぐらいでしょう。設定項目: APT::Get::List-Cleanup -t, --target-release, --default-release このオプションは、ポリシーエンジンへのデフォルト入力を制御します。また、指定されたリ リース文字列を使用し、デフォルト pin を優先度 990 で作成します。これ は、/etc/apt/preferences にある一般設定を上書きします。pin で留めるのを明示されたパッ ケージには、このオプションの値は影響を与えません。つまりこのオプションで、どの配布パッ ケージを取得するかを簡単に管理します。一般的な例としては、-t '2.1*', -t unstable, -t sid のようになります。設定項目: APT::Default-Release。apt_preferences(5) のマニュアル ページも参照してください。 --trivial-only 「重要でない」操作のみを行います。これは論理的に --assume-yes の仲間と見なせま す。--assume-yes は質問にすべて yes と答えますが、--trivial-only はすべて no と答えま す。設定項目: APT::Get::Trivial-Only --no-remove パッケージが削除される状況になったとき、プロンプトを表示せず中断します。設定項目: APT::Get::Remove --auto-remove, --autoremove コマンドが install か remove である場合、このオプションは使用していない依存している パッケージを削除し、autoremove コマンドのように動作します。設定項目: APT::Get::AutomaticRemove --only-source source コマンドと build-dep コマンドでのみ意味があります。指定されたソース名がバイナリ テーブルにマップされないようにします。これは、このオプションを指定すると、バイナリパッ ケージ名を受け付けて対応するソースパッケージを探すのではなく、引数にソースパッケージ名 しか受け付けなくなる、ということです。設定項目: APT::Get::Only-Source --diff-only, --dsc-only, --tar-only ソースアーカイブの diff ファイルや dsc ファイル、tar ファイルのダウンロードのみを行い ます。設定項目: APT::Get::Diff-Only, APT::Get::Dsc-Only, APT::Get::Tar-Only --arch-only 構築依存関係の解決を、アーキテクチャに依存したもののみ行います。設定項目: APT::Get::Arch-Only --indep-only 構築依存関係の解決を、アーキテクチャに依存しないもののみ行います。設定項目: APT::Get::Arch-Only --allow-unauthenticated パッケージが認証できない場合は無視してください。プロンプトは表示されません。ローカルリ ポジトリでの作業中には有用ですが、ユーザ自身が別の方法でデータの信憑性を確保していない 場合は、セキュリティ上の重大なリスクになります。sources.list(5) エントリ用の Trusted オプションの使用は、通常グローバルオーバーライドよりも優先されるはずです。設定項目: APT::Get::AllowUnauthenticated --no-allow-insecure-repositories 設定された取得元から検証できないデータを取得する update コマンドを禁止します。APT は、有効な暗号による署名のないリポジトリ用の update コマンドで失敗します。概念と影響の 詳細については apt-secure(8) も参照してください。設定項目: Acquire::AllowInsecureRepositories --allow-releaseinfo-change Allow the update command to continue downloading data from a repository which changed its information of the release contained in the repository indicating e.g a new major release. APT will fail at the update command for such repositories until the change is confirmed to ensure the user is prepared for the change. See also apt-secure(8) for details on the concept and configuration. Specialist options (--allow-releaseinfo-change-field) exist to allow changes only for certain fields like origin, label, codename, suite, version and defaultpin. See also apt_preferences(5). Configuration Item: Acquire::AllowReleaseInfoChange. --show-progress パッケージのインストール、アップグレード、削除時にユーザにとってわかりやすい形で進捗情 報をターミナルウィンドウ内に表示します。このデータの機械的に解析できるバージョンについ ては apt の doc ディレクトリにある README.progress-reporting を見てください。設定項目: Dpkg::Progress、 Dpkg::Progress-Fancy --with-source ファイル名 メタ情報のソースとして指定したファイルを追加します。指定を繰り返すと複数のファイルを追 加できます。さらなる詳細については apt-cache(8) の --with-source の説明を見てくださ い。 -eany, --error-on=any Fail the update command if any error occured, even a transient one. -h, --help 使い方の短い要約を表示します。 -v, --version プログラムのバージョンを表示します。 -c, --config-file 設定ファイル。 使用する設定ファイルを指定します。 このプログラムは、デフォルト設定ファ イルを読んでから、この設定ファイルを読みます。 この設定をデフォルト設定ファイルよりも 前に読む必要がある場合、 APT_CONFIG 環境変数に指定してください。構文については apt.conf(5) をご覧ください。 -o, --option 設定オプションのセット。任意の設定オプションをセットします。 構文 -o Foo::Bar=bar とな ります。 異なるオプションを設定するため、-o と --option は、 複数回使用できます。
ファイル
/etc/apt/sources.list パッケージ取得元の場所。 設定項目: Dir::Etc::SourceList /etc/apt/sources.list.d/ パッケージ取得元の場所のファイル断片 設定項目: Dir::Etc::SourceParts /etc/apt/apt.conf APT 設定ファイル。 設定項目: Dir::Etc::Main /etc/apt/apt.conf.d/ APT 設定ファイル断片。 設定項目: Dir::Etc::Parts /etc/apt/preferences バージョンプリファレンスファイル。 ここに "pin"の設定を行います。 つまり、別々の取得元 や異なるディストリビューションのバージョンの、 どこからパッケージを取得するかを設定し ます。 設定項目: Dir::Etc::Preferences /etc/apt/preferences.d/ バージョンプリファレンスファイル断片。 設定項目: Dir::Etc::PreferencesParts /var/cache/apt/archives/ 取得済みパッケージファイル格納エリア。 設定項目: Dir::Cache::Archives /var/cache/apt/archives/partial/ 取得中パッケージファイル格納エリア。 設定項目: Dir::Cache::Archives (暗黙で partial を 追加) /var/lib/apt/lists/ sources.list(5) に指定した、パッケージリソースごとの状態情報格納エリア。 設定項目: Dir::State::Lists /var/lib/apt/lists/partial/ 取得中状態情報格納エリア。 設定項目: Dir::State::Lists (暗黙で partial を追加)
関連項目
apt-cache(8), apt-cdrom(8), dpkg(1), sources.list(5), apt.conf(5), apt-config(8), apt- secure(8), /usr/share/doc/apt-doc/ にある APT ユーザガイド, apt_preferences(5), APT Howto
診断メッセージ
apt-get は正常終了時に 0 を返します。エラー時には十進の 100 を返します。
バグ
APT バグページ[1] をご覧ください。 APT のバグを報告する場合は、 /usr/share/doc/debian/bug-reporting.txt や reportbug(1) コマンドをご覧ください。
翻訳
倉澤 望 <nabetaro@debian.or.jp> (2003-2006,2009-2012), Takuma Yamada <tyamada@takumayamada.com> (2016), Debian JP Documentation ML <debian-doc@debian.or.jp> この翻訳文書には未訳部分が含まれている可能性があることに 注意してください。 翻訳がオリジナ ルに追従できていない場合、 内容を失わないようにこのようにしています。
著者
Gunthorpe Jason[FAMILY Given] [FAMILY Given]
注記
1. APT バグページ http://bugs.debian.org/src:apt