bionic (8) update-passwd.8.gz

Provided by: base-passwd_3.5.44_amd64 bug

名前

       update-passwd - /etc/passwd, /etc/shadow, /etc/group の安全な更新

書式

       update-passwd [options]

説明

       update-passwd  は、実行中の  Debian  システムにある  /etc/passwd,  /etc/shadow, /etc/group の更新を行いま
       す。現在のファイルと base-passwd パッケージにより配布されたマスターコピーを比較し、グローバルシステムレン
       ジ (0–99) のエントリをすべて更新します。

オプション

       update-passwd は、通常の GNU コマンドライン構文を受け付けます。 長いオプションは、ダッシュ (‘-’) 2 個で始
       まります。

       -p, --passwd-master=FILE
              passwd      データベースのマスターコピーとして      FILE       を使用します。       デフォルト値は
              /usr/share/base-passwd/passwd.master です。

       -g, --group-master=FILE
              group       データベースのマスターコピーとして       FILE       を使用します。      デフォルト値は
              /usr/share/base-passwd/group.master です。

       -P, --passwd=FILE
              システムの passwd データベースとして FILE を使用します。 デフォルト値は /etc/passwd です。

       -S, --shadow=FILE
              システムの shadow データベースとして FILE を使用します。 デフォルト値は /etc/shadow です。

       -G, --group=FILE
              システムの group データベースとして FILE を使用します。 デフォルト値は /etc/group です。

       -s, --sanity-check
              整合チェックのみを行い、他には何もしません。

       -v, --verbose
              処理内容の詳細を提供します。2 個目の -v で、 さらに詳細になります。

       -n, --dry-run
              何もしませんが、何をしようとしているかを表示だけ行います。

       -L, --no-locking
              アカウントデータベースをロックしません。 これはデバッグ用にのみ使用するようにしてください。 繰り返
              しますが。本当に必要なとき以外は、使用しないでください!

       -h, --help
              update-passwd の使用法のまとめを表示します。

       -V, --version
              バージョン番号を表示します。

環境変数

       DEBIAN_HAS_FRONTEND
              この環境変数が設定され、さらに  --dry-run フラグが与えられていない場合は、update-passwd は変更を行
              うかどうかを要求するために debconf  を使用します。各々の提案された変更は、個別のプロンプトを生成し
              ます。ユーザまたはグループの削除、UID  または GID の変更、およびホームディレクトリの変更は、高い優
              先度で要求されます。ユーザまたはグループの追加やシェルの変更は、中程度の優先度で要求されます。エン
              トリを  NIS compat を含むエントリ上に移動するかどうか、またはユーザの GECOS を変更するかどうかの質
              問は、低い優先度で要求されます。

バグ

       現在のところ、update-passwd は shadow ファイルの検証を行いません。 passwd のエントリが shadow  にもあるか
       (その反対も)、 またパスワードが両方のファイルにないかチェックするべきです。

著者

       Wichert Akkerman <wakkerma@debian.org>

       このプログラムは  Debian  プロジェクト用に作成されました。 著作権は Wichert Akkerman (1999–2002) と Colin
       Watson (2002, 2003) にあります。 GNU General Public License の第 2 版により頒布されています。

翻訳

       倉澤 望 <nabetaro@debian.or.jp>

       Debian JP Documentation ML <debian-doc@debian.or.jp>