Provided by: manpages-ja_0.5.0.0.20180315+dfsg-1_all bug

名前

       stty - 端末の行設定の変更や表示を行う

書式

       stty [-F DEVICE | --file=DEVICE] [SETTING]...
       stty [-F DEVICE | --file=DEVICE] [-a|--all]
       stty [-F DEVICE | --file=DEVICE] [-g|--save]

説明

       端末設定の表示や変更を行います。

       長いオプションで必須となっている引数は短いオプションでも必須です。 端末設定の表示、または変更を行います。

       -a, --all
              現在のすべての設定を人間に読める形式で出力する

       -g, --save
              現在のすべての設定を stty が解釈できる形式で出力する

       -F, --file=DEVICE
              標準入力の代わりに DEVICE で指定されたデバイスをオープン、使用する

       --help この使い方を表示して終了する

       --version
              バージョン情報を表示して終了する

       設定の前に  -  を付けると、否定を表します。  * (アスタリスク) 表示は POSIX に規定されていない設定を表しま
       す。使用しているシステムによって利用可能な設定 が決まります。

   特殊文字:
       * discard CHAR
              CHAR は出力の破棄のオンオフを切り替える

       eof CHAR
              CHAR はファイル終端を送信する (入力の終了)

       eol CHAR
              CHAR は行を終端する

       * eol2 CHAR
              行末を示す別の CHAR

       erase CHAR
              CHAR は最後にタイプされた文字を削除

       intr CHAR
              CHAR は割り込みシグナルを送信

       kill CHAR
              CHAR は現在の行を削除

       * lnext CHAR
              CHAR は引用された次の文字を入力

       quit CHAR
              CHAR は終了シグナルを送信

       * rprnt CHAR
              CHAR は現在の行を再表示

       start CHAR
              CHAR は停止している出力を再開

       stop CHAR
              CHAR 出力を停止

       susp CHAR
              CHAR は端末停止シグナルを送信

       * swtch CHAR
              CHAR は別のシェル層に切り替え

       * werase CHAR
              CHAR は最後にタイプされた単語を削除

   特殊設定:
       N      入出力の速度を N ボーに設定

       * cols N
              ターミナルが N 桁であることをカーネルに通知

       * columns N
              cols N と同じ

       * [-]drain
              設定を適用するまで送信を待つ (デフォルトはオン)

       ispeed N
              入力速度を N に設定

       * line N
              回線制御規則 N を使用

       min N  -icanon と共に使い, 完全な読込みに対して最低 N 文字を設定

       ospeed N
              出力速度を N に設定

       * rows N
              タームなるが N 行であることをカーネルに通知

       * size カーネルに対応した行数と桁数を表示

       speed  端末速度を表示

       time N -icanon と共に使い, 読込みのタイムアウトを 10 分の N 秒に設定

   制御設定:
       [-]clocal
              モデム制御信号を無効に

       [-]cread
              入力の受信を許可

       * [-]crtscts
              RTS/CTS フロー制御を有効にする

       csN    キャラクターサイズを N ビットにする。 N は [5..8]

       [-]cstopb
              1 文字あたり 2 ストップビットを使用 ('-' 付きの場合は 1)

       [-]hup 最後のプロセスが tty を閉じたらハングアップシグナルを送る

       [-]hupcl
              [-]hup と同じ

       [-]parenb
              出力でパリティビットを生成し, 入力ではパリティビットがあると期待する

       [-]parodd
              奇数パリティに設定する ('-'付きの場合は偶数パリティ)

       * [-]cmspar
              "stick" (mark/space) パリティを使用する

   入力設定:
       [-]brkint
              ブレイクで割り込みシグナルを発生

       [-]icrnl
              復帰 (CR) を改行 (LF) に翻訳

       [-]ignbrk
              ブレイク文字を無視

       [-]igncr
              復帰 (CR) を無視

       [-]ignpar
              パリティーエラーのある文字を無視

       * [-]imaxbel
              発信音を鳴らし, 文字に全入力バッファをはき出しを行わない

       [-]inlcr
              改行 (LF) を復帰 (CR) に変換する

       [-]inpck
              入力パリティのチェックを可能に

       [-]istrip
              入力文字の最上位 (第8) ビットを落とす

       * [-]iutf8
              入力文字を UTF-8 と見なす

       * [-]iuclc
              大文字を小文字に変換する

       * [-]ixany
              開始文字だけでなく, 任意の文字で出力を再開

       [-]ixoff
              開始および停止文字の送信を可能に

       [-]ixon
              XON/XOFF フロー制御を可能に

       [-]parmrk
              パリティーエラーをマーク (255-0 文字のシーケンスで)

       [-]tandem
              [-]ixoff と同じ

   出力設定:
       * bsN  バックスペースの遅延スタイル. N の範囲は [0..1]

       * crN  復帰 (CR) 遅延スタイル. N の範囲は [0..3]

       * ffN  用紙送り遅延スタイル. N の範囲は [0..1]

       * nlN  改行 (NL) 遅延スタイル. N の範囲は [0..1]

       * [-]ocrnl
              復帰 (CR) を改行 (LF) に翻訳する

       * [-]ofdel
              充填文字として NUL 文字の代わりに DEL 文字を使用する

       * [-]ofill
              遅延でタイミングを取る代わりに充填文字 (fill; padding) を使う

       * [-]olcuc
              小文字を大文字に変換する

       * [-]onlcr
              改行 (LF) を復帰改行 (CR\-LF) に変換する

       * [-]onlret
              改行 (LF) が復帰 (CR) として動作する

       * [-]onocr
              1 桁目の復帰 (CR) を表示しない

       [-]opost
              出力に対して後処理を行う

       * tabN 水平タブ遅延スタイル. N は [0..3]

       * tabs tab0 と同じ

       * -tabs
              tab3 と同じ

       * vtN  垂直タブ遅延スタイル. N は [0..1]

   ローカル設定:
       [-]crterase
              backspace-space-backspace として削除文字をエコー

       * crtkill
              echoprt と echoe の設定にしたがって全ての行を削除

       * -crtkill
              echoctl と echok の設定にしたがって全ての行を削除

       * [-]ctlecho
              ハット記法 ('^c') で制御文字をエコー

       [-]echo
              入力文字をエコー

       * [-]echoctl
              [-]ctlecho と同じ

       [-]echoe
              [-]crterase と同じ

       [-]echok
              kill 文字の後に改行をエコー

       * [-]echoke
              [-]crtkill と同じ

       [-]echonl
              他の文字をエコーしない場合でも改行をエコー

       * [-]echoprt
              '\' と '/' の間で、削除された文字を逆順にエコー

       * [-]extproc
              "LINEMODE" を有効にする。高遅延のリンクの場合に有用

       * [-]flusho
              出力を破棄する

       [-]icanon
              特殊文字 erase, kill, werase, rprnt を有効にする

       [-]iexten
              非 POSIX の特殊文字を有効にする

       [-]isig
              特殊文字 割り込み (interrupt), 終了 (quit)

              および中断 (suspend) を使用可能にする

       [-]noflsh
              特殊文字 割り込み (interrupt) と終了 (quit) の後の出力フラッシュを無効に

       * [-]prterase
              [-]echoprt と同じ

       * [-]tostop
              端末に書き込みを試みたバックグラウンドジョブを停止

       * [-]xcase
              icanon とともに使用し、大文字に対して '\' でエスケープ

   組合せ設定:
       * [-]LCASE
              [-]lcase と同じ

       cbreak -icanon と同じ

       -cbreak
              icanon と同じ

       cooked brkint ignpar istrip icrnl ixon opost isig icanon と同じ。 eof および eol 文字は標準の値になる

       -cooked
              raw と同じ

       crt    echoe echoctl echoke と同じ

       dec    echoe echoctl echoke -ixany intr ^c erase 0177 kill ^u と同じ

       * [-]decctlq
              [-]ixany と同じ

       ek     erase と kill 文字を標準の値にする

       evenp  parenb -parodd cs7 と同じ

       -evenp        -parenb cs8 と同じ

       * [-]lcase
              xcase iuclc olcuc と同じ

       litout -parenb -istrip -opost cs8 と同じ

       -litout
              parenb istrip opost cs7 と同じ

       nl     -icrnl -onlcr と同じ

       -nl    icrnl -inlcr -igncr onlcr -ocrnl -onlret と同じ

       oddp   parenb parodd cs7 と同じ

       -oddp         -parenb cs8 と同じ

       [-]parity
              [-]evenp と同じ

       pass8  -parenb -istrip cs8 と同じ

       -pass8 parenb istrip cs7 と同じ

       raw    -ignbrk -brkint -ignpar -parmrk -inpck -istrip -inlcr -igncr -icrnl -ixon  -ixoff  -icanon  -opost
              -isig -iuclc -ixany -imaxbel -xcase min 1 time 0 と同じ

       -raw   cooked と同じ

       sane   cread  -ignbrk  brkint  -inlcr  -igncr icrnl icanon iexten echo echoe echok -echonl -noflsh -ixoff
              -iutf8 -iuclc -ixany imaxbel -xcase -olcuc -ocrnl opost -ofill onlcr -onocr -onlret nl0  cr0  tab0
              bs0 vt0 ff0 isig -tostop -ofdel -echoprt echoctl echoke -extproc -flusho と同じ。 全ての特殊文字は
              標準の値になる

       標準入力とつながった端末を制御します。引数を指定しない場合、 ボーレート、回線制御規則および stty sane  か
       らのずれを表示します。  設定の際には、  CHAR  は文字通りに扱われるか、 ^c, 0x37, 0177 または 127 のように
       コード化されます。特別な値 ^- または undef は特殊文字を無効に するのに使用されます。

       GNU  coreutils  のオンラインヘルプ:  <http://www.gnu.org/software/coreutils/>  stty  の翻訳に関するバグは
       <http://translationproject.org/team/ja.html>               に連絡してください。              完全な文書は
       <http://www.gnu.org/software/coreutils/stty> にあります。 ローカルでは info '(coreutils) stty invocation'
       で参照できます。

作者

       作者 David MacKenzie。

著作権

       Copyright  ©  2016  Free  Software  Foundation,  Inc.   ライセンス  GPLv3+:  GNU  GPL  version 3 or later
       <http://gnu.org/licenses/gpl.html>.
       This is free software: you are free to change and redistribute it.  There is NO WARRANTY, to  the  extent
       permitted by law.

関連項目

       stty  の完全なマニュアルは Texinfo マニュアルとして整備されている。もし、 info および stty のプログラムが
       正しくインストールされているならば、コマンド

              info stty

       を使用すると完全なマニュアルを読むことができるはずだ。