Provided by: manpages-ja_0.5.0.0.20180315+dfsg-1_all bug

名前

       tar - GNU 版 tar アーカイブ・ユーティリティー

書式

       tar  [  -  ] A --catenate --concatenate | c --create | d --diff --compare | r --append | t
       --list | u --update | x -extract --get [ --atime-preserve ] [ -b, --block-size N ]  [  -B,
       --read-full-blocks ] [ -C, --directory DIR ] [ --checkpoint    ] [ -f, --file [HOSTNAME:]F
       ] [ --force-local   ] [ -F, --info-script F --new-volume-script F ] [ -G, --incremental  ]
       [  -g, --listed-incremental F ] [ -h, --dereference ] [ -i, --ignore-zeros ] [ -j, --bzip2
       ] [ --ignore-failed-read ] [ -k, --keep-old-files ] [ -K, --starting-file F ] [ -l, --one-
       file-system ] [ -L, --tape-length N ] [ -m, --modification-time ] [ -M, --multi-volume ] [
       -N, --after-date DATE, --newer DATE ] [ -o, --old-archive, --portability  ]  [  -O,  --to-
       stdout  ]  [  -p,  --same-permissions, --preserve-permissions ] [ -P, --absolute-paths ] [
       --preserve      ]  [  -R,  --record-number  ]  [  --remove-files  ]  [  -s,  --same-order,
       --preserve-order ] [ --same-owner ] [ -S, --sparse ] [ -T, --files-from F ] [ --null     ]
       [ --totals   ] [ -v, --verbose ] [ -V, --label NAME ] [ --version  ] [ -w,  --interactive,
       --confirmation  ] [ -W, --verify    ] [ --exclude FILE ] [ -X, --exclude-from FILE ] [ -Z,
       --compress, --uncompress ] [ -z, --gzip, --ungzip      ] [ --use-compress-program PROG ] [
       --block-compress ] [ -[0-7][lmh]     ]

       filename1 [ filename2, ... filenameN ]

       directory1 [ directory2, ...directoryN ]

説明

       このマニュアル・ページではGNU版  tar , 即ち tarfile として知られているアーカイブ・ファイル
       にファイルを格納したり抽出する 為のアーカイブ・プログラムについて説明する。 tarfile はテー
       プドライブ上に作成することも出来る。 しかし、 tarfile を通常のファイルに書き込む事もよく行
       なわれている。 tar への最初の引数は、オプション Acdrtux のいずれかでなくてはならない。  こ
       の後にはどのオプション機能を指定する事も出来る。  tar への最後の引数はアーカイブすべきファ
       イル又はディレクトリ名である。  ディレクトリ名を指定した場合は常に、そのサブディレクトリも
       アーカイブに 含められる。

機能指定文字

       以下のオプションのいずれかを指定しなくてはならない:

       -A, --catenate, --concatenate
              アーカイブに tar ファイルを追加する

       -c, --create
              新しいアーカイブを作成する

       -d, --diff, --compare
              アーカイブとファイル・システムとの差分を取る

       --delete
              アーカイブから削除する(磁気テープ上の tarfile に使う事は出来ない)

       -r, --append
              アーカイブの最後にファイルを追加する

       -t, --list
              アーカイブ内容の一覧を表示する

       -u, --update
              アーカイブ内の同名のファイルより新しいものだけを追加する

       -x, --extract, --get
              アーカイブからファイルを抽出する

その他のオプション

       --atime-preserve
              ダンプしたファイルのアクセス時刻を変えない

       -b, --block-size N
              ブロック・サイズをN*512 バイトとする (デフォルトは N=20)

       -B, --read-full-blocks
              読み込みと同時にブロック化し直す (4.2BSDのパイプからの読み込み用)

       -C, --directory DIR
              DIRにcdしてから動作を行なう

       --checkpoint
              アーカイブの読み込み中にディレクトリ名を出力する

       -f, --file [HOSTNAME:]F
              Fというアーカイブ・ファイルまたはデバイスを使う(デフォルトは/dev/rmt0)

       --force-local
              アーカイブ・ファイル名にコロンがあってもローカルファイルとして扱う

       -F, --info-script F --new-volume-script F
              各テープの最後でスクリプトFを実行する(-M が仮定される)

       -G, --incremental
              旧GNU形式のインクリメンタル・バックアップにより作成/一覧表示/抽出を行なう

       -g, --listed-incremental F
              新GNU形式のインクリメンタル・バックアップにより作成/一覧表示/抽出を行なう

       -h, --dereference
              シンボリック・リンクをダンプしない;リンクが指し示すファイルをダンプする

       -i, --ignore-zeros
              アーカイブ内のゼロのみからなるブロック(通常はEOFを意味する)を無視する

       -j, --bzip2
               .bz2ファイルからの抽出を行なうためにアーカイブをbzip2にフィルターする

       --ignore-failed-read
              読み込み不能なファイルに対して非ゼロ返り値で終了しない

       -k, --keep-old-files
              ファイルが既存の場合は、アーカイブから抽出したファイルで上書きしない

       -K, --starting-file F
              アーカイブ内のファイルFから作業を開始する

       -l, --one-file-system
              ローカルなファイル・システムに限定してアーカイブを作成する

       -L, --tape-length N
              N*1024バイト書き込んだ後にテープを交換する

       -m, --modification-time
              ファイルの変更時間は抽出しない

       -M, --multi-volume
              マルチ・ボリュームのアーカイブの作成/一覧表示/抽出を行なう

       -N, --after-date DATE, --newer DATE
              DATEより新しいファイルだけを格納する

       -o, --old-archive, --portability
              ANSI形式ではなく、V7形式のアーカイブを書き込む

       -O, --to-stdout
              ファイルを標準出力に書き出す

       -p, --same-permissions, --preserve-permissions
              許可情報を全て抽出する

       -P, --absolute-paths
              ファイル名の先頭の`/'を取り除かない

       --preserve
              -p -s と同様

       -R, --record-number
              メッセージとともにアーカイブ内でのレコード数を出力する

       --remove-files
              アーカイブに追加した後にファイルを削除する

       -s, --same-order, --preserve-order
              アーカイブと一致させるために、抽出するファイルの名前をソートする

       --same-owner
              アーカイブ内のファイルのものと同じ所有属性でファイルを抽出する

       -S, --sparse
              疎らなファイルを効率的に処理する

       -T, --files-from F
              抽出又は作成するファイルの名前をファイルFから読み込む

       --null
              nullで終わる名前を-Tで読み込み、-Cを無効にする

       --totals
              --createで書き込まれた全バイト数を出力する

       -v, --verbose
              処理したファイルの一覧を詳しく出力する

       -V, --label NAME
              ボリューム名がNAMEというアーカイブを作成する

       --version
              tarプログラムのバージョン番号を出力する

       -w, --interactive, --confirmation
              すべての動作に対して確認を求める

       -W, --verify
              アーカイブの書き込み後に照合を試みる

       --exclude FILE
              ファイルFILEを除外する

       -X, --exclude-from FILE
              FILEに記載されているファイルを除外する

       -Z, --compress, --uncompress
              アーカイブをcompressにフィルターする

       -z, --gzip, --ungzip
              アーカイブをgzipにフィルターする

       --use-compress-program PROG
              アーカイブをPROGにフィルターする(PROGは-dオプションを解するものでなくては ならない)

       --block-compress
              圧縮プログラムの出力をブロック化してテープに書き込む

       -[0-7][lmh]
              ドライブと密度を指定する

翻訳者

       山縣 敦(yamagata@jwu.ac.jp)

                                        22 September 1993                                  TAR(1)