Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20180315+dfsg-1_all
名前
ftok - パス名とプロジェクト識別子を System V IPC キーに変換する
書式
#include <sys/types.h> #include <sys/ipc.h> key_t ftok(const char *pathname, int proj_id);
説明
ftok() 関数は pathname で与えられたファイル (存在し、アクセス可能でなければならない) の ファイル名の識別情報 (identity) と、 proj_id (0 であってはならない) の低位 8 ビットとを用 いて、 key_t 型の System V IPC キーを生成する。 このキーは msgget(2), semget(2), shmget(2) などでの利用に適している。 同じファイルを示すあらゆるパス名と、同じ proj_id に対しては、結果の値は等しくなる。 ファイ ルが違ったり (この場合両者は同時に存在しているはず)、 proj_id が異なると、返り値も異なる。
返り値
成功した場合は生成された key_t の値が返される。 失敗すると -1 が返され、エラーの内容が errno に書き込まれる。この内容はシステムコール stat(2) のものと同じである。
属性
マルチスレッディング (pthreads(7) 参照) ftok() 関数はスレッドセーフである。
準拠
POSIX.1-2001.
注意
いくつかの古いシステムでは、プロトタイプは以下のようになっていた。 key_t ftok(char *pathname, char proj_id); 現在では proj_id は int だが、依然として 8 ビットしか用いられない。 通常は ASCII キャラク ターが proj_id に用いられる。 proj_id が 0 のときの振る舞いが未定義になっているのは、これ が理由である。 もちろん key_t が他と重ならないものであるかどうかは保証されない。 最善の場合の組み合わせを 考えても、 proj_id の 1 バイト、i ノード番号の低位 16 ビット、および デバイス番号の低位 8 ビットなので、結果は 32 ビットに過ぎない。 例えば /dev/hda1 と /dev/sda1 それぞれにある ファイルに対して、衝突は容易に起こりうる。
関連項目
msgget(2), semget(2), shmget(2), stat(2), svipc(7)
この文書について
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.79 の一部 である。プロジェクト の説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。