Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20180315+dfsg-1_all bug

名前

       wcscasecmp - ワイド文字列を比較する。大文字と小文字を区別しない。

書式

       #include <wchar.h>

       int wcscasecmp(const wchar_t *s1, const wchar_t *s2);

   glibc 向けの機能検査マクロの要件 (feature_test_macros(7)  参照):

       wcscasecmp():
           glibc 2.10 以降:
               _XOPEN_SOURCE >= 700 || _POSIX_C_SOURCE >= 200809L
           glibc 2.10 より前:
               _GNU_SOURCE

説明

       wcscasecmp()   関数は、 strcasecmp(3)  関数に対応するワイド文字関数 である。この関数は、s1 が指すワイド文
       字文字列と s2 が指す ワイド文字文字列を、大文字と小文字の違い (towupper(3), towlower(3)) を無視して比較す
       る。

返り値

       wcscasecmp()   関数は、s1s2 が指すワイド文字列を大文 字と小文字の違いを無視して比較した時に、等しけれ
       ば 0 を返す。大文字と 小文字の違いを無視して s1 の方が s2 より大きければ正の整数 を返す。  大文字と小文字
       の違いを無視して s1 の方が s2 より小さければ 負の整数を返す。

バージョン

       wcscasecmp()  関数は glibc バージョン 2.1 以降で提供されている。

属性

   マルチスレッディング (pthreads(7) 参照)
       wcscasecmp() 関数は、例外付きのスレッドセーフである。実行中に setlocale(3) を呼び出してロケールを変更しな
       い限り、マルチスレッドアプリケーションで安全に使用することができる。

準拠

       POSIX.1-2008.  この関数は POSIX.1-2001 では規定されていないが、 Linux  以外の他のシステムで広く利用可能で
       ある。

注意

       wcscasecmp()  の動作は、現在のロケールの LC_CTYPE に依存する。

関連項目

       strcasecmp(3), wcscmp(3)

この文書について

       この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.79 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告
       に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。