Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20180315+dfsg-1_all bug

名前

       wctomb - ワイド文字をマルチバイト列に変換する。

書式

       #include <stdlib.h>

       int wctomb(char *s, wchar_t wc);

説明

       s  が NULL でなければ、 wctomb()  関数はワイド文字 wc を マルチバイト表現に変換して s の指
       す文字配列に格納する。 同時に wctomb  関数のみが使用する静的で名前のないシフト状態を更新す
       る。 この関数はマルチバイト表現の長さ、すなわち s に書き込まれた バイト数を返す。

       プログラマーは s に少なくとも MB_CUR_MAX バイトの空きがあることを保証しなければならない。

       s が NULL ならば、 wctomb()  関数は自分のみが使用するシフト状態を 初期状態に戻して、文字符
       号がシフト状態に依存しているならばゼロ以外を シフト状態に依存しない場合にはゼロを返す。

返り値

       s が NULL でない場合 wctomb()  関数はバイト配列 s に 書き込まれたバイト数を返す。wc  が(現
       在のロケールにおいて)  マルチバイト列で表現できない場合には -1 を返す。

       s が NULL の場合 wctomb()  関数は文字符号がシフト状態に 依存している場合にはゼロ以外、シフ
       ト状態に依存しない場合はゼロを返す。

属性

   マルチスレッディング (pthreads(7) 参照)
       wctomb() 関数はスレッドセーフではない。

準拠

       C99.

注意

       wctomb()  関数の動作は現在のロケールの LC_CTYPE カテゴリーに依存している。

       wcrtomb(3)  関数は同じ機能のより良いインターフェースを提供する。

関連項目

       MB_CUR_MAX(3), mblen(3), mbstowcs(3), mbtowc(3), wcrtomb(3), wcstombs(3)

この文書について

       この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.79 の一部  である。プロジェクト
       の説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。