Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20180315+dfsg-1_all bug

名前

       wctype - ワイド文字の分類

書式

       #include <wctype.h>

       wctype_t wctype(const char *name);

説明

       wctype_t  型は、ワイド文字が持っている、あるいは持っていない属性を表現する。 言い換えると、 wctype_t 型は
       ワイド文字のクラスを表現する。 この型は本質的に実装依存であるが、特殊な値 (wctype_t)  0  は不正な属性を示
       す。  0 でない値を持つ wctype_tiswctype(3)  関数に渡すことによって、 与えられたワイド文字がその属性を
       持つかどうかを実際に テストすることができる。

       wctype()  関数は、名前によって与えられる属性を返す。有効な名前の集 合は現在のロケールの  LC_CTYPE  カテゴ
       リーに依存するが、以下の名前は全てのロケールで有効である。
         "alnum" - クラス化関数 isalnum(3) を実現する
         "alpha" - クラス化関数 isalpha(3) を実現する
         "blank" - クラス化関数 isblank(3) を実現する
         "cntrl" - クラス化関数 iscntrl(3) を実現する
         "digit" - クラス化関数 isdigit(3) を実現する
         "graph" - クラス化関数 isgraph(3) を実現する
         "lower" - クラス化関数 islower(3) を実現する
         "print" - クラス化関数 isprint(3) を実現する
         "punct" - クラス化関数 ispunct(3) を実現する
         "space" - クラス化関数 isspace(3) を実現する
         "upper" - クラス化関数 isupper(3) を実現する
         "xdigit" - クラス化関数 isxdigit(3) を実現する

返り値

       wctype()  関数は、 name が有効ならば属性記述子を返す。 有効でなければ (wctype_t) 0 を返す。

属性

   マルチスレッディング (pthreads(7) 参照)
       wctype() 関数は、例外付きのスレッドセーフである。実行中に setlocale(3) を呼び出してロケールを変更しない限
       り、マルチスレッドアプリケーションで安全に使用することができる。

準拠

       C99.

注意

       wctype()  の動作は、現在のロケールの LC_CTYPE カテゴリーに依存する。

関連項目

       iswctype(3)

この文書について

       この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.79 の一部 である。プロジェクトの説明とバグ報告
       に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。