Provided by: apt_2.0.10_amd64 bug

名前

       apt-cdrom - APT CD-ROM 管理ユーティリティ

概要

       apt-cdrom [-rmfan] [-d=CDROMマウントポイント] [-o=設定文字列] [-c=設定ファイル] {add |
                 ident | {-v | --version} | {-h | --help}}

説明

       apt-cdrom は利用可能な取得元として、APT のリストに新しい CD-ROM を追加するのに使用しま
       す。apt-cdrom は、ディスクの構造を測定します。また、焼き損じを可能な限り補正し、インデック
       スファイルの確認を行います。

       APT システムに手作業で CD を追加するのは難しいため、apt-cdrom が必要になります。その上、複
       数の CD のディスクを 1 枚づつ、焼き損じを補正できるか評価しなければなりません。

       -h オプションや --help オプションを除き、以下に挙げるコマンドが必要です。

       add
           add は、新しいディスクを取得元リストに追加します。CD-ROM デバイスのアンマウントやディ
           スク挿入のプロンプト表示の後に、ディスクのスキャンとインデックスファイルのコピーを行い
           ます。ディスクに正しい .disk ディレクトリが存在しない場合、タイトルを入力するよう促し
           ます。

           APT は、現在ドライブにあるディスクのトラックから取得した、CD-ROM ID を使用します。また
           その ID を、/var/lib/apt/cdroms.list 内のデータベースで管理します。

       ident
           格納されているファイル名と現在のディスクが同一かどうかをレポートする、デバッグツールで
           す。

オプション

       ここで設定オプションとして説明したコマンドラインオプションは、 すべて設定ファイルを使用し
       て設定できます。 設定ファイルに書いた真偽値をとるオプションは -f-,--no-f, -f=no などのよう
       にして上書きできます。

       --no-auto-detect, --cdrom
           CD-ROM パスの自動検出を試行しません。通常、--cdrom オプションと組み合わせて使いま
           す。設定項目: Acquire::cdrom::AutoDetect

       -d, --cdrom
           マウントポイント - CD-ROM をマウントする場所を指定します。このマウントポイント
           は、/etc/fstab に正しく設定されている必要があります。設定項目: Acquire::cdrom::mount

       -r, --rename
           ディスクの名前変更 - ディスクのラベル変更や、指定したラベルでのラベルの上書きを行いま
           す。このオプションにより、apt-cdrom が新しいラベルを入力するよう促します。設定項目:
           APT::CDROM::Rename

       -m, --no-mount
           マウントなし - apt-cdrom が、マウントポイントにマウント・アンマウントしないようにしま
           す。設定項目: APT::CDROM::NoMount

       -f, --fast
           高速コピー - パッケージファイルが妥当であると仮定し、チェックを全く行いません。このオ
           プションは、このディスクで以前 apt-cdrom を行っており、エラーを検出しなかった場合のみ
           使用すべきです。設定項目: APT::CDROM::Fast

       -a, --thorough
           完全パッケージスキャン - 古い Debian 1.1/1.2 のディスクは、パッケージファイルが違う場
           所にあるため、このオプションを使う必要があるかもしれません。CD をスキャンするのに非常
           に時間がかかりますが、全パッケージファイルを抽出することができます。

       -n, --just-print, --recon, --no-act
           変更なし - sources.list(5) ファイルの変更や、インデックスファイルの書き込みを行いませ
           ん。とはいえ、すべてのチェックは行います。設定項目: APT::CDROM::NoAct

       -h, --help
           使い方の短い要約を表示します。

       -v, --version
           プログラムのバージョンを表示します。

       -c, --config-file
           設定ファイル。 使用する設定ファイルを指定します。 このプログラムは、デフォルト設定ファ
           イルを読んでから、この設定ファイルを読みます。 この設定をデフォルト設定ファイルよりも
           前に読む必要がある場合、 APT_CONFIG 環境変数に指定してください。構文については
           apt.conf(5) をご覧ください。

       -o, --option
           設定オプションのセット。任意の設定オプションをセットします。 構文 -o Foo::Bar=bar とな
           ります。 異なるオプションを設定するため、-o--option は、 複数回使用できます。

関連項目

       apt.conf(5), apt-get(8), sources.list(5)

診断メッセージ

       apt-cdrom は正常終了時に 0 を返します。エラー時には十進の 100 を返します。

バグ

       APT バグページ[1] をご覧ください。 APT のバグを報告する場合は、
       /usr/share/doc/debian/bug-reporting.txt や reportbug(1) コマンドをご覧ください。

翻訳

       倉澤 望 <nabetaro@debian.or.jp> (2003-2006,2009-2012), Takuma Yamada
       <tyamada@takumayamada.com> (2016), Debian JP Documentation ML <debian-doc@debian.or.jp>

       この翻訳文書には未訳部分が含まれている可能性があることに 注意してください。 翻訳がオリジナ
       ルに追従できていない場合、 内容を失わないようにこのようにしています。

著者

       Gunthorpe Jason[FAMILY Given]

       [FAMILY Given]

注記

        1. APT バグページ
           http://bugs.debian.org/src:apt