Provided by: manpages-ja_0.5.0.0.20180315+dfsg-1_all
名前
umount - ファイルシステムをアンマウントする
書式
umount [-hV] umount -a [-dflnrv] [-t vfstype] [-O options] umount [-dflnrv] dir | device [...]
説明
umount コマンドは、ファイルの階層構造から指定したファイルシステムを切り離す。 ファイルシス テムの指定には、システムをマウントしたディレクトリを与える。 またファイルシステムの実体が 存在するスペシャルデバイスを与えることもできるが、 このやり方は古く、デバイスが 2 つ以上の ディレクトリに マウントされている場合に失敗するだろう。 ファイルシステムが `busy' である時にはアンマウントは実行できない。 例えばそのファイルシス テム上で、 ファイルがオープンされている (あるいはスワップファイルが使用中である) 場合や、 あるプロセスのワーキングディレクトリがそこにある場合などが該当する。 この原因となるプロセ スが umount 自身の場合もありうる。 umount は libc をオープンするし、 libc はまた多くのファ イル (locale ファイルなど) をオープンする可能性がある。 lazy アンマウントにより、この問題 は回避できる。 umount コマンドのオプションは以下の通り: -V バージョンを表示して終了する。 -h ヘルプメッセージを表示して終了する。 -v 詳細表示モード。 -n アンマウントの際、 /etc/mtab への書き込みを行わない。 -r アンマウントが失敗した場合、リードオンリーでの再マウントを試みる。 -d アンマウント対象のデバイスが loop デバイスの場合、 loop デバイスの解放も行う。 -i /sbin/umount.<filesystem> ヘルパがあっても、呼び出さない。 デフォルトでは /sbin/umount.<filesystem> ヘルパがある場合は、 それが呼び出される。 -a /etc/mtab に記述されているすべてのファイルシステムをアンマウントする。 (umount バー ジョン 2.7 以降では、 proc ファイルシステムはアンマウントされない。) -t vfstype 指定したタイプのファイルシステムにのみに対して動作を行う。 複数のファイルシステムを コンマで区切ったリストで指定することもできる。 ファイルシステムのリストに no を前置 することもでき、 この場合は動作を行わないファイルシステムのタイプを指定したことにな る。 -O options このオプションが /etc/fstab で指定されているファイルシステムについてのみ動作を行 う。 コンマで区切ることで 2 つ以上のオプションを指定できる。 オプションに no を前置 することもでき、 この場合は動作を行わないオプションを指定したことになる。 -f 強制的にアンマウントする (到達不可能な NFS システムの場合)。 (カーネル 2.1.116 以降 である必要がある。) -l lazy アンマウント。 現在のファイルシステムの階層構造から指定されたファイルシステム を切り離し、 ファイルシステムへの全ての参照が busy でなくなった時点ですぐに整理す る。 (カーネル 2.4.11 以降である必要がある。)
LOOP デバイス
umount コマンドはマウントされている loop デバイスがあれば、 それを解放しようとする。 これ が行われるのは、 /etc/mtab 中に `loop=..." というオプションが記述されている場合か、 オプ ションとして -d が与えられた場合である。 マウントされていない loop デバイスは `losetup -d' によって解放することができる。 詳細は losetup(8) を見よ。
ファイル
/etc/mtab マウントされているファイルシステムの一覧
関連項目
umount(2), mount(8), losetup(8)
履歴
umount コマンドは Version 6 の AT&T UNIX から導入された。