Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20210215+dfsg-1_all
名前
grantpt - スレーブ擬似端末へのアクセスを許可する
書式
#define _XOPEN_SOURCE /* feature_test_macros(7) 参照 */ #include <stdlib.h> int grantpt(int fd);
説明
grantpt() 関数は、 fd で参照されたマスタ擬似端末に対応するスレーブ擬似端末デバイス のモー ドと所有者を変更する。 スレーブのユーザーID は呼び出したプロセスの実 UID に設定される。 グ ループID として設定される値は規定されていない (例えば tty になる)。 スレーブのモードは 0620 (crw--w----) に設定される。 SIGCHLD シグナルを捕捉するためにシグナルハンドラーが設定されている場合の grantpt() の動作 は規定されていない。
返り値
成功した場合、 grantpt() は 0 を返す。そうでない場合、-1 を返し、 errno に適切な値がセッ トされる。
エラー
EACCES 対応するスレーブ擬似端末にアクセスできなかった。 EBADF 引き数 fd が有効なオープンされたファイルディスクリプターでない。 EINVAL 引き数 fd は有効だが、マスタ擬似端末に対応するものではない。
バージョン
grantpt() は、バージョン 2.1 以降の glibc で提供されている。
準拠
POSIX.1-2001.
注意
これは UNIX 98 擬似端末 (pseudoterminal) 仕様の一部である。 pts(4) を参照のこと。 多くの システムでは、この関数は "pt_chown" と呼ばれる set-user-ID された 補助バイナリを用いて実装 されている。 Linux の devpts では、このような補助バイナリを必要としない。
関連項目
open(2), posix_openpt(3), ptsname(3), unlockpt(3), pts(4), pty(7)
この文書について
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.79 の一部 である。プロジェクト の説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。