Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20210215+dfsg-1_all
名前
rtime - リモートマシンから時刻を取得する
書式
#include <rpc/auth_des.h> int rtime(struct sockaddr_in *addrp, struct rpc_timeval *timep, struct rpc_timeval *timeout);
説明
この関数は RFC 868 に記述されているタイムサーバプロトコルを使用し、 リモートマシンから時刻 を取得する。 タイムサーバプロトコルは 00:00:00 UTC, 1 Jan 1900 から秒数を提供するので、 この関数は適切 な定数値を引くことにより、 提供された値を Unix における時刻紀元 (1970-01-01 00:00:00 +0000 (UTC)) から秒数に変換する。 timeout が NULL でない場合、udp/time ソケット (ポート 37) が使用される。 それ以外の場 合、tcp/time ソケット (ポート 37) が使用される。
返り値
成功した場合は、0 が返されて、得られた 32 ビットの時刻値は timep->tv_sec に格納される。 エ ラーの場合は、-1 が返されて、 errno が適切に設定される。
エラー
内部で使用している関数 (sendto(2), poll(2), recvfrom(2), connect(2), read(2)) の全てのエ ラーが起こる可能性がある。 更に次のエラーが起こる可能性がある: EIO 返されたバイト数が 4 バイトでない。 ETIMEDOUT timeout で定義された待ち時間の期限が切れた。
属性
マルチスレッディング (pthreads(7) 参照) rtime() 関数はスレッドセーフである。
注意
IPv4 のみがサポートされている。 in.timed のバージョンによっては TCP しかサポートしていないものもある。 use_tcp を 1 に設定 して、例にあるプログラムを試すこと。 libc5 はプロトタイプ int rtime(struct sockaddr_in *, struct timeval *, struct timeval *); を使い、 <rpc/auth_des.h> の代わりに <sys/time.h> を必要とする。
バグ
glibc 2.2.5 以前の rtime() は、64 ビットマシンで正確に動作しない。
例
この例ではポート 37 がアップされてオープンされている必要がある。 /etc/inetd.conf の time エントリーがコメントアウトされていないことを確認してほしい。 このプログラムは "linux" というコンピュータに接続する。 "localhost" を使った場合は動作しな い。 結果はコンピュータ "linux" のローカル時刻である。 #include <stdio.h> #include <stdlib.h> #include <errno.h> #include <string.h> #include <time.h> #include <rpc/auth_des.h> #include <netdb.h> static int use_tcp = 0; static char *servername = "linux"; int main(void) { struct sockaddr_in name; struct rpc_timeval time1 = {0,0}; struct rpc_timeval timeout = {1,0}; struct hostent *hent; int ret; memset(&name, 0, sizeof(name)); sethostent(1); hent = gethostbyname(servername); memcpy(&name.sin_addr, hent->h_addr, hent->h_length); ret = rtime(&name, &time1, use_tcp ? NULL : &timeout); if (ret < 0) perror("rtime error"); else { time_t t = time1.tv_sec; printf("%s\n", ctime(&t)); } exit(EXIT_SUCCESS); }
関連項目
ntpdate(1), inetd(8)
この文書について
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.79 の一部 である。プロジェクト の説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。