Provided by: manpages-ja_0.5.0.0.20210215+dfsg-1_all bug

名称

       factor, primes - factor は素因数分解を行なう, primes は素数を求める

書式

       factor -[h] [ number ] ...  [ number ] ...

       primes -[h] [ start [ stop ]]

解説

       factor ユーティリティは 0 以上 ULONG_MAX ( 32 ビットアーキテクチャでは 4294967295 であり、
       64 ビットアーキテクチャでは 18446744073709551615) 以下 の整数を素因数分解します。 素因数分
       解されると、元の整数の後ろに ``:'' をつけて、 さらにその後ろに一行で因数のリストが表示され
       ます。 因数は空白で区切りながら昇順に表示されます。 もし同じ因数で複数回割ることができる場
       合は、その因数は回数分表示されます。

       factor に 1 つ以上の引数を与えて実行すると、 それぞれについて素因数分解を行います。

       factor  を引数無しで実行すると、  factor は一行につき一つの数値を、 ファイルの終了またはエ
       ラーとなるまで、標準入力から読み込みます。 先頭の空白ならびに空行は無視されます。 数字の前
       に一つだけ  -  か + の記号がついているのはかまいません。 数字は非数字キャラクタ(たとえば改
       行)で終了します。   数字を一つ読む毎に、それは素因数分解されます。    入力行はそれぞれ一行
       が255文字を越えてはなりません。

       primes  ユーティリティは  start 以上 stop 未満の素数を一行に一つ、昇順で表示します。 start
       は最低でも 0 以上で、 stop 未満であることが必要です。 stop は 4294967295  よりも大きくては
       なりません。 stop を省略した場合のデフォルトは 4294967295 です。

       引数なしで primes ユーティリティを起動した場合、 start は標準入力から読み込まれます。 この
       場合 stop として 4294967295 が用いられます。 start の数字の頭に + 記号を付けるのはかまいま
       せん。  start の数字は非数字のキャラクタ(例えば改行)で終了します。 入力行は255文字を越えて
       はなりません。

オプション

       -h      10 進数ではなく 16 進数で、結果を表示します。

診断

       範囲外あるいは不正な入力を与えると、 答として `ouch' を標準エラーに出力します。

バグ

       factor は ``十大凶悪'' 因子のリストを処理するのには使えませんし、 primes  で素数の世界記録
       を求めることはできません。