Provided by: debhelper_13.6ubuntu1_all
名前
debhelper-obsolete-compat - サポートされなくなった互換性レベル一覧
書式
このドキュメントには、もはやサポートされていない全ての互換性レベルからのアップグレードに対 するガイドラインが含まれています。従って、殆どが当時の目的についての説明と、サポートされて いない互換性レベルからサポートされているレベルへのアップグレードを支援するためのものになり ます。 サポートされている互換性レベルからのアップグレードについては、debhelper(7) を参照して下さ い。
互換性レベルの更新一覧
以下は過去のものとなった互換性レベルとその変更の一覧です。 v1 これは debhelper が元来持つ互換性レベルで、これがデフォルトです。このモードで は、debhelper はdebian/tmp を、control ファイルの最初に記載されているバイナリパッケー ジのビルドディレクトリとして利用しようとします。また、debian/package を control 内に指 定されている全パッケージに対して適用します。 このモードは廃止されました。 v2 このモードを指定すると、常に debian/package を全パッケージのビルドディレクトリとして利 用するようになります。 このモードは廃止されました。 v3 このモードは v2 のモードと同じ動作をしますが、以下の追加機能があります: - debhelper の設定ファイルは、* や ? のワイルドカードによるファイル名指定が利用 できます。この機能を無効にし、これらワイルドカード文字をそのままの文字として扱 うには、バックスラッシュを文字の前に置いてください。 - dh_makeshlibs により、postinst や postrm スクリプトが ldconfig を呼び出すよう になっています。 - dh_installdeb は、etc/ 以下のすべてのファイルを自動的に conffile として扱いま す。 このモードは廃止されました。 v4 v3 からの変更点: - dh_makeshlibs -V は、shlibs ファイル内の生成された依存関係を示す行のバージョン 番号について、debian リビジョンを含めないようになりました。 - debian/control へ、${shlibs:Depends} の他に ${misc:Depends} を新たに指定するの が推奨されるようになりました。 - dh_fixperms により、bin/ ディレクトリ及び F <etc/init.d> 以下にあるすべての ファイルに実行権限が付与されるようになりました。 - dh_linkは、既存のリンクであってもポリシーに合わせ、リンクを修正するようになり ました。 このモードは廃止されました。 v5 v4 からの変更点: - debhelper 設定ファイルでのコメントは無視されるようになりました。 - dh_strip --dbg-package により、デバッグ用シンボルテーブルに対してパッケージの 名前を指定できるようになりました。以前はデバッグ用シンボルテーブルからパッケー ジの名前を取り出していました。 - dh_installdocs は空ファイルのインストールを飛ばします。 - dh_install は、ワイルドカードに該当するファイルが無い時はエラーを出力するよう になりました。 v6 v5 からの変更点: - メンテナンス用スクリプトの一部を生成するコマンドは、prerm と postrm スクリプト 用にこれらを逆順に並び替えるようになりました。 - dh_installwm は x-window-manager.1.gz という slave な man ページへリンクを作る ようになりました。これはパッケージビルドディレクトリ内の usr/share/man/man1 ディレクトリに man ページがある場合に行われます。 - dh_builddeb は、CVS:.svn:.git のように除外する対象を DH_ALWAYS_EXCLUDE に指定 しても該当するファイルを削除していませんでした。本互換性レベルでは削除するよう になっています。 - dh_installman は、パッケージビルドディレクトリにすでに存在する man ページを上 書きしても良くなりました。これより以前の互換性レベルの元では、このような動作は 何の警告もなく拒絶されていました。 このモードは廃止されました。 v7 これはサポートされている最低限の互換性レベルです。 v6 からの変更点: - もし、debian/tmp 以下にあるようなファイルが、カレントディレクトリにない場合 (もしくは、--sourcedir で指定したディレクトリにない場合) 、dh_install は debian/tmp を探しにいくようになりました。この振る舞いの変更により、dh_install に特に何か引数を指定しなくても、debian/tmp にインストールしようとする dh_auto_install と協調して動作できるようになりました。 - dh_clean は debian/clean を読み、そこに記載されているファイルを消すようになり ました。 - dh_clean はビルドディレクトリの最上位の階層にある *-stamp ファイルを消すように なりました。 - dh_installchangelogs は、何も指定しなくてもどのファイルが upstream の changelog であるかを推定するようになりました。
参照
debhelper(7)
作者
Niels Thykier <niels@thykier.net> Joey Hess