Provided by: drbd-utils_9.15.0-1ubuntu0.1_amd64
NAME
drbdmeta - ディスク上の DRBD メタデータを操作する
SYNOPSIS
drbdmeta [--force] [--ignore-sanity-checks] {device} {v06 minor | v07 meta_dev index | v08 meta_dev index | v09 meta_dev index} {command} [cmd args...]
DESCRIPTION
drbdmeta ユーティリティは、 DRBD のディスク上のメタデータの作成、表示、および変更に使用さ れる。ユーザは通常、 drbdmeta でなく、DRBD に対してより高度なインタフェースを提供する drbdadm ユーティリティを通して使用する。(drbdadm が drbdmeta をどのように使うかを表示する には drbdadm の --dry-run オプションを使用する。) このユーティリティは、カーネルが現在使用していないデバイスのみで使用できる。 最初の引数 (device) は、ボリュームに関連付けられている drbd デバイスを指定する。 そのボ リュームに関連付けられているデバイスがない場合 “-” を指定する。drbd デバイスが指定されてい る場合、 drbdmeta ユーティリティは、アクティブボリュームのメタデータが破壊されないよ う、drbd デバイスにボリュームが現在、接続されていないことを確認する。 2番目の引数は、使用するメタデータのバージョンを指定する (v06、v07、v08、v09)。ほとんどの メタデータバージョンでは、3番目の引数 (meta_dev) は、メタデータを含むデバイスを指定す る。この引数はdevice と同じにできる。第 4 引数 (index) は次のいづれかのキーワードである: internal (内部メタデータ用)、 flex-internal (v07 の場合、可変サイズのメタデータ、そうで ない場合、デフォルトは固定サイズの内部メタデータ)、 flex-external (可変サイズの外部メタ データ)、数値メタデータインデックス(固定サイズの外部メタデータ)。次のコマンドの meta-disk パラメータを参照: drbd.conf(5)。
OPTIONS
--force drbdmeta が尋ねるすべての質問に対する答えを yes とする。 --ignore-sanity-checks 通常、drbdmeta はメタデータデバイスに書き込む前に健全性チェックを実行する。たとえ ば、デバイスにファイルシステムが含まれているように見える場合、書き込むことによってファ イルシステムを破壊することを拒否する。これらのチェックを無視するには、このオプションを 使用する。
COMMANDS
create-md [--peer-max-bio-size=val] (メタデータバージョン v06、 v07、v08), create-md {number-of-bitmap-slots} [--peer-max-bio-size=val] [--al-stripes=val] [--al-stripe-size-kB=val] (メタデータバージョン v09) メタデータを初期化する。これは、 DRBD リソースを接続する前に必要である。drbdmeta デバ イス上で古いバージョンの DRBD メタデータが見つかると、そのフォーマットを変換する必要が あるかどうかを尋ねる。 drbdadm が device に対して drbdmeta の create-md コマンドを呼びだすと, number-of-bitmap-slots 引数をリソース内の対向ノード数にセットする。追加のビットマップ スロット (将来的に対向ノードを追加できるようにする) を予約するには、 代わりに drbdmeta を直接呼び出す。 デバイスが最初に対向ノードに接続される前に使用される場合、DRBD は対向ノードがデフォル トで 4KiB リクエストしか処理できないとみなす。--peer-max-bio-size オプションにより柔軟 な値を設定できる。このデバイスが接続する DRBD のバージョンがわかっている場合は、これを 使用する。DRBD は、バージョン 8.3.8 以降 32 KiB の 最大 bio サイズ、バージョン 8.3.9 以降は 128 KiB、バージョン 8.4.0 以降は 1 MiB の最大 bio サイズをサポートする。 6433 以上のアクティビティログのエクステントを使用したい場合、またはストライプド RAID 上で使用する場合には、ストライプ数 (--al-stripes、デフォルトは 1) とストライプのサイ ズ(--al-stripe-size-kB、デフォルトは32)を指定することが可能。単に大きなオンディスクの リングバッファを使用する場合には、ストライプ 数を1にし、サイズを次のように拡大する。 : drbdmeta 0 v08 /dev/vg23/lv42 internal create-md --al-stripe-size 1M ボトルネックの単一の「スピンドル」になるのを避けるため、ストライプ数を増やし、オンディ スクのアクティビティログ処理のインターリーブ対応の構成する。"stripe-size" で指定するも のは、いわゆる「チャンクサイズ」または「粒度」あるいは「ストライプユニット」である。つ まり、次の「スピンドル」への最短のステップとなる。 drbdmeta 0 v08 /dev/vg23/lv42 internal create-md --al-stripes 7 --al-stripe-size 64 get-gi [--node-id=id] 特定の接続上のデバイスのデータ世代識別子を表示する。DRBD バージョン 9.0.0 以降は複数の 対向ノードをサポートする。 node-id オプションを使用して、表示する対向ノードのデータ世 代識別子を定義する。 show-gi [--node-id=id] get-gi に似ているが、説明テキストとともに表示する。 dump-md ビットマップおよびアクティビティログを含むデバイスのメタデータをテキスト形式でダンプす る。 outdate 下位デバイスのデータ内容が「無効」であるとマークする。次のマニュアルを参照: drbdsetup(8) dstate 下位デバイスの現在のディスク状態を表示する。 check-resize 下位デバイスのデバイスサイズと最後に認識されたデバイスサイズを調べる(drbdsetup check-resize により /var/lib/drbd/drbd-minor-minor.lkbd にセーブされる)。内部メタデー タの場合、下位レベルのデバイスのサイズが変更され、メタデータが前の位置にある場合は、メ タデータをブロックデバイスの最後の新しい位置に移動する。 apply-al 指定したデバイスのアクティビティログを適用する。デバイスがカーネルによって再び接続され る前にこれが必要である。
EXPERT COMMANDS
drbdmeta ユーティリティを使用してメタデータを微調整することができる。これはメタデータの破 壊やデータそのものの破損につながる可能性がある。細心の注意を払って使用すること。 set-gi gi [--node-id=id] 世代識別子を設定する。gi 引数にはバージョン 0.6 および 0.7 では世代カウンタを、バー ジョン 8.x では UUID を指定する。get-gi の出力と同じ文法を指定できる。DRBD バージョン 9.0.0 以降は複数の対向ノードをサポートする。 --node-id オプションを使用して、設定する 対向ノードのデータ世代識別子を定義する。 restore-md dump_file デバイスのメタデータを dump_file の内容に置き換える。 ダンプファイルのフォーマットは、 dump-md コマンドの出力で定義される。
VERSION
このドキュメントは DRBD バージョン 9.0.0 向けに改訂されている。
AUTHOR
Written by Philipp Reisner <philipp.reisner@linbit.com> and Lars Ellenberg <lars.ellenberg@linbit.com>.
REPORTING BUGS
Report bugs to <drbd-user@lists.linbit.com>.
COPYRIGHT
Copyright 2001-2008,2012 LINBIT Information Technologies, Philipp Reisner, Lars Ellenberg. This is free software; see the source for copying conditions. There is NO warranty; not even for MERCHANTABILITY or FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE.
SEE ALSO
drbdadm(8) drbd.conf(5)