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名前

       sulogin - シングルユーザログイン

書式

       sulogin [ -e ] [ -p ] [ -t timeout ] [ tty-device ]

説明

       sulogin は、システムがシングルユーザモードに入ったときに (inittab(5) のエントリを通して) init(8) から起動
       される。 init は LILO などのブートモニタから -b フラグを与えられたときにも sulogin を起動しようとする。

       ユーザには以下のようなプロンプトが出される。

              Give root password for system maintenance
              (or type Control-D for normal startup):

       sulogin は現在の端末か、またはコマンドラインから指定されたデバイス (たいてい /dev/console) に接続する。

       -p オプションが与えられると、シングルユーザのシェルは、 argv[0] の最初の文字にダッシュ `-' を付けたかたち
       で起動される。  これによって、ほとんどのシェルはログインシェルとして動作する。 デフォルトではこれは行われ
       ないので、シェルは起動時に /etc/profile$HOME/.profile を読み込まない。

       ユーザがシングルユーザシェルを終了した後、 あるいはプロンプトに対して Control-d を押した  (シェルを起動し
       なかった) 後には、 システムは (動作を継続して) デフォルトのランレベルにブートする。

環境変数

       sulogin は環境変数 SUSHELL または sushell を探し、起動するシェルを決定しようとする。 これらの環境変数が設
       定されていないと、 /etc/passwd に書かれている  root  のシェルを  起動しようとする。  これにも失敗すると、
       /bin/sh を起動する。

       この機能は、init  の -b オプションと一緒に用いると非常に便利である。 システムをシングルユーザモードで起動
       し、 ルートファイルシステムを read/write でマウントし、  静的にリンクされた特殊な「フェイルセーフ」シェル
       を使うには、 次のようにする (この例は LILO のブートプロンプトに与えることができる)。

              boot: linux -b rw sushell=/sbin/sash

探索方法

       sulogin   は、まず通常の方法を用いて   root  のパスワードをチェックする。  -e  オプションが指定されると、
       sulogin は以下のファイルを調べて root のパスワードを見つけようとする。 これらが壊れていたり、存在しない場
       合は、 最後の手段として、 root のパスワードを訊ねないままシェルのプロンプトを表示してしまう。

              /etc/passwd,
              /etc/shadow (存在する場合)

著者

       Miquel van Smoorenburg <miquels@cistron.nl>

関連項目

       init(8), inittab(5)

                                                   11 Sep 2000                                        SULOGIN(8)