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名前
syscalls - Linux のシステムコール
書式
Linux のシステムコール。
説明
システムコールは、アプリケーションと Linux カーネルとの間の 基本的なインターフェースであ る。 システムコールとライブラリのラッパー関数 システムコールは一般には直接起動されず、 glibc (や他の何らかのライブラリ) 経由で起動され る。 システムコールの直接起動については、詳細は intro(2) を参照のこと。 いつもという訳で はないが、普通は、ラッパー関数の名前はその関数が起動する システムコールの名前と同じであ る。 例えば、glibc には truncate() という関数があり、この関数は "truncate" システムコール を起動する。 たいていの場合、glibc のラッパー関数はかなり簡単なもので、 システムコールを起動する前に引 き数を適切なレジスターにコピーし、 システムコールが返った後は errno を適切に設定する以外 は、ほとんど処理を行わない (これらは、ラッパー関数が提供されていない場合に システムコール を起動するのに使用する syscall(2) により実行される処理と同じである)。 [注意] システムコー ルは失敗を示すのに負のエラー番号を呼び出し元に返す。 失敗が起こった際には、ラッパー関数は 返されたエラー番号を反転して (正の値に変換し)、それを errno にコピーし、ラッパー関数の呼び 出し元に -1 を返す。 しかしながら、時には、ラッパー関数がシステムコールを起動する前に 何らかの追加の処理を行う 場合がある。 例えば、現在、 二つの関連するシステムコール truncate(2) と truncate64(2) が あり、glibc のラッパー関数 truncate() は、カーネルがこれらのシステムコールのうちどちらを提 供しているかをチェックし、 どちらを採用するかを決定する。 システムコールのリスト 以下は Linux のシステムコールのリストである。 このリストで、 Kernel の列は、Linux 2.2 以降 で登場したシステムコールが 登場したカーネルバージョンを示す。 以下に詳細な説明を記す。 * カーネルバージョンがない場合、そのシステムコールは カーネル 1.0 もしくはそれ以前に登場 した。 * システムコールに "1.2" と書かれている場合、 そのシステムコールがおそらくバージョン 1.1.x のカーネルで登場し、 安定版のカーネルでは 1.2 で初めて登場したことを意味する。 (バージョン 1.2 のカーネルは、カーネル 1.0.6 から分岐し、 バージョン 1.1.x の不安定版の カーネル系列として開発された。) * システムコールに "2.0" と書かれている場合、 そのシステムコールがおそらくバージョン 1.3.x のカーネルで登場し、 安定版のカーネルでは 2.0 で初めて登場したことを意味する。 (バージョン 2.0 のカーネルは、バージョン 1.2.10 あたりのカーネル 1.2.x から分岐し、バー ジョン 1.3.x の不安定版のカーネル系列として開発された。) * システムコールに "2.2" と書かれている場合、 そのシステムコールがおそらくバージョン 2.1.x のカーネルで登場し、 安定版のカーネルでは 2.2.0 で初めて登場したことを意味する。 (バージョン 2.2 のカーネルは、カーネル 2.0.21 から分岐し、 バージョン 2.1.x の不安定版 のカーネル系列として開発された。) * システムコールに "2.4" と書かれている場合、 そのシステムコールがおそらくバージョン 2.3.x のカーネルで登場し、 安定版のカーネルでは 2.4.0 で初めて登場したことを意味する。 (バージョン 2.4 のカーネルは、カーネル 2.2.8 から分岐し、 バージョン 2.3.x の不安定版の カーネル系列として開発された。) * システムコールに "2.6" と書かれている場合、 そのシステムコールがおそらくバージョン 2.5.x のカーネルで登場し、 安定版のカーネルでは 2.6.0 で初めて登場したことを意味する。 (バージョン 2.6 のカーネルは、カーネル 2.4.15 から分岐し、 バージョン 2.5.x の不安定版 のカーネル系列として開発された。) * カーネル 2.6.0 から開発モデルは変更され、新しいシステムコールが 個々の 2.6.x のリリース でも登場するようになった。 その場合、このリストでは、システムコールが登場した 厳密な バージョン番号が記載されている。この慣習は、カーネル 2.6.39 の 後継となるバージョン 3.x 系列のカーネルでも継続されている。 * 前の安定版カーネル系列から分岐した後に安定版カーネル系列にシステムコール が追加された場 合、以前の安定版カーネル系列にそのシステムコールが 移植 (backport) されることがある。 例えば、2.6.x で登場したシステムコールのいくつかは、 2.4.15 以降の 2.4.x リリースにも backport された。 この場合、システムコールが登場したバージョンとして、 両方の安定版系列 のバージョンが記載されている。 カーネル 3.15 で利用可能なシステムコールのリストを以下に示す (それ以前のカーネルでだけ利用 可能なものも少数だが含まれる): System call Kernel Notes ──────────────────────────────────────────────────────────────────────────── _llseek(2) 1.2 _newselect(2) 2.0 _sysctl(2) 2.0 accept(2) 2.0 socketcall(2) の「注意」の節を参照 accept4(2) 2.6.28 access(2) 1.0 acct(2) 1.0 add_key(2) 2.6.11 adjtimex(2) 1.0 alarm(2) 1.0 alloc_hugepages(2) 2.5.36 2.5.44 で削除 bdflush(2) 1.2 2.6 以降で非推奨 (何もしない) bind(2) 2.0 socketcall(2) の「注意」の節を参照 bpf(2) 3.18 brk(2) 1.0 cacheflush(2) 1.2 x86 にはない capget(2) 2.2 capset(2) 2.2 chdir(2) 1.0 chmod(2) 1.0 chown(2) 2.2 バージョン毎の詳細は chown(2) を参照。 chown32(2) 2.4 chroot(2) 1.0 clock_adjtime(2) 2.6.39 clock_getres(2) 2.6 clock_gettime(2) 2.6 clock_nanosleep(2) 2.6 clock_settime(2) 2.6 clone(2) 1.0 close(2) 1.0 connect(2) 2.0 socketcall(2) の「注意」の節を参照 creat(2) 1.0 create_module(2) 1.0 2.6 で削除 delete_module(2) 1.0 dup(2) 1.0 dup2(2) 1.0 dup3(2) 2.6.27 epoll_create(2) 2.6 epoll_create1(2) 2.6.27 epoll_ctl(2) 2.6 epoll_pwait(2) 2.6.19 epoll_wait(2) 2.6 eventfd(2) 2.6.22 eventfd2(2) 2.6.27 execve(2) 1.0 execveat(2) 3.19 exit(2) 1.0 exit_group(2) 2.6 faccessat(2) 2.6.16 fadvise64(2) 2.6 fadvise64_64(2) 2.6 fallocate(2) 2.6.23 fanotify_init(2) 2.6.37 fanotify_mark(2) 2.6.37 fchdir(2) 1.0 fchmod(2) 1.0 fchmodat(2) 2.6.16 fchown(2) 1.0 fchown32(2) 2.4 fchownat(2) 2.6.16 fcntl(2) 1.0 fcntl64(2) 2.4 fdatasync(2) 2.0 fgetxattr(2) 2.6; 2.4.18 finit_module(2) 3.8 flistxattr(2) 2.6; 2.4.18 flock(2) 2.0 fork(2) 1.0 free_hugepages(2) 2.5.36 2.5.44 で削除 fremovexattr(2) 2.6; 2.4.18 fsetxattr(2) 2.6; 2.4.18 fstat(2) 1.0 fstat64(2) 2.4 fstatat64(2) 2.6.16 fstatfs(2) 1.0 fstatfs64(2) 2.6 fsync(2) 1.0 ftruncate(2) 1.0 ftruncate64(2) 2.4 futex(2) 2.6 futimesat(2) 2.6.16 get_kernel_syms(2) 1.0 2.6 で削除 get_mempolicy(2) 2.6.6 get_robust_list(2) 2.6.17 get_thread_area(2) 2.6 getcpu(2) 2.6.19 getcwd(2) 2.2 getdents(2) 2.0 getdents64(2) 2.4 getegid(2) 1.0 getegid32(2) 2.4 geteuid(2) 1.0 geteuid32(2) 2.4 getgid(2) 1.0 getgid32(2) 2.4 getgroups(2) 1.0 getgroups32(2) 2.4 getitimer(2) 1.0 getpeername(2) 2.0 socketcall(2) の「注意」の節を参照 getpagesize(2) 2.0 x86 にはない getpgid(2) 1.0 getpgrp(2) 1.0 getpid(2) 1.0 getppid(2) 1.0 getpriority(2) 1.0 getrandom(2) 3.17 getresgid(2) 2.2 getresgid32(2) 2.4 getresuid(2) 2.2 getresuid32(2) 2.4 getrlimit(2) 1.0 getrusage(2) 1.0 getsid(2) 2.0 getsockname(2) 2.0 socketcall(2) の「注意」の節を参照 getsockopt(2) 2.0 socketcall(2) の「注意」の節を参照 gettid(2) 2.4.11 gettimeofday(2) 1.0 getuid(2) 1.0 getuid32(2) 2.4 getxattr(2) 2.6; 2.4.18 init_module(2) 1.0 inotify_add_watch(2) 2.6.13 inotify_init(2) 2.6.13 inotify_init1(2) 2.6.27 inotify_rm_watch(2) 2.6.13 io_cancel(2) 2.6 io_destroy(2) 2.6 io_getevents(2) 2.6 io_setup(2) 2.6 io_submit(2) 2.6 ioctl(2) 1.0 ioperm(2) 1.0 iopl(2) 1.0 ioprio_get(2) 2.6.13 ioprio_set(2) 2.6.13 ipc(2) 1.0 kcmp(2) 3.5 kern_features(2) 3.7 Sparc64 kexec_file_load(2) 3.17 kexec_load(2) 2.6.13 keyctl(2) 2.6.11 kill(2) 1.0 lchown(2) 1.0 バージョン毎の詳細は chown(2) を参照。 lchown32(2) 2.4 lgetxattr(2) 2.6; 2.4.18 link(2) 1.0 linkat(2) 2.6.16 listen(2) 2.0 socketcall(2) の「注意」の節を参照 listxattr(2) 2.6; 2.4.18 llistxattr(2) 2.6; 2.4.18 lookup_dcookie(2) 2.6 lremovexattr(2) 2.6; 2.4.18 lseek(2) 1.0 lsetxattr(2) 2.6; 2.4.18 lstat(2) 1.0 lstat64(2) 2.4 madvise(2) 2.4 mbind(2) 2.6.6 memfd_create(2) 3.17 migrate_pages(2) 2.6.16 mincore(2) 2.4 mkdir(2) 1.0 mkdirat(2) 2.6.16 mknod(2) 1.0 mknodat(2) 2.6.16 mlock(2) 2.0 mlockall(2) 2.0 mmap(2) 1.0 mmap2(2) 2.4 modify_ldt(2) 1.0 mount(2) 1.0 move_pages(2) 2.6.18 mprotect(2) 1.0 mq_getsetattr(2) 2.6.6 mq_notify(2) 2.6.6 mq_open(2) 2.6.6 mq_timedreceive(2) 2.6.6 mq_timedsend(2) 2.6.6 mq_unlink(2) 2.6.6 mremap(2) 2.0 msgctl(2) 2.0 ipc(2) の「注意」の節を参照 msgget(2) 2.0 ipc(2) の「注意」の節を参照 msgrcv(2) 2.0 ipc(2) の「注意」の節を参照 msgsnd(2) 2.0 ipc(2) の「注意」の節を参照 msync(2) 2.0 munlock(2) 2.0 munlockall(2) 2.0 munmap(2) 1.0 name_to_handle_at(2) 2.6.39 nanosleep(2) 2.0 nfsservctl(2) 2.2 3.1 で削除 nice(2) 1.0 oldfstat(2) 1.0 oldlstat(2) 1.0 oldolduname(2) 1.0 oldstat(2) 1.0 olduname(2) 1.0 open(2) 1.0 open_by_handle_at(2) 2.6.39 openat(2) 2.6.16 pause(2) 1.0 pciconfig_iobase(2) 2.2.15; 2.4 x86 にはない pciconfig_read(2) 2.0.26; 2.2 x86 にはない pciconfig_write(2) 2.0.26; 2.2 x86 にはない perf_event_open(2) 2.6.31 2.6.31 では perf_counter_open() で あった; 2.6.32 で名称変更 personality(2) 1.2 perfctr(2) 2.2 Sparc; 2.6.34 で削除 perfmonctl(2) 2.4 ia64 pipe(2) 1.0 pipe2(2) 2.6.27 pivot_root(2) 2.4 poll(2) 2.0.36; 2.2 ppc_rtas(2) 2.6.2 PowerPC のみ ppoll(2) 2.6.16 prctl(2) 2.2 pread64(2) 2.2 で "pread" として追加; 2.6 で "pread64" に名称変更 preadv(2) 2.6.30 prlimit(2) 2.6.36 prlimit64(2) 2.6.36 process_vm_readv(2) 3.2 process_vm_writev(2) 3.2 pselect6(2) 2.6.16 ptrace(2) 1.0 pwrite64(2) 2.2 で "pwrite" として追加; 2.6 で "pwrite64" に名称変更 pwritev(2) 2.6.30 query_module(2) 2.2 2.6 で削除 quotactl(2) 1.0 read(2) 1.0 readahead(2) 2.4.13 readdir(2) 1.0 readlink(2) 1.0 readlinkat(2) 2.6.16 readv(2) 2.0 reboot(2) 1.0 recv(2) 2.0 socketcall(2) の「注意」の節を参照 recvfrom(2) 2.0 socketcall(2) の「注意」の節を参照 recvmsg(2) 2.0 socketcall(2) の「注意」の節を参照 recvmmsg(2) 2.6.33 remap_file_pages(2) 2.6 3.16 以降では非推奨 removexattr(2) 2.6; 2.4.18 rename(2) 1.0 renameat(2) 2.6.16 renameat2(2) 3.15 request_key(2) 2.6.11 restart_syscall(2) 2.6 rmdir(2) 1.0 rt_sigaction(2) 2.2 rt_sigpending(2) 2.2 rt_sigprocmask(2) 2.2 rt_sigqueueinfo(2) 2.2 rt_sigreturn(2) 2.2 rt_sigsuspend(2) 2.2 rt_sigtimedwait(2) 2.2 rt_tgsigqueueinfo(2) 2.6.31 s390_runtime_instr(2) 3.7 s390 のみ s390_pci_mmio_read(2) 3.19 s390 のみ s390_pci_mmio_write(2) 3.19 s390 のみ sched_get_priority_max(2) 2.0 sched_get_priority_min(2) 2.0 sched_getaffinity(2) 2.6 sched_getattr(2) 3.14 sched_getparam(2) 2.0 sched_getscheduler(2) 2.0 sched_rr_get_interval(2) 2.0 sched_setaffinity(2) 2.6 sched_setattr(2) 3.14 sched_setparam(2) 2.0 sched_setscheduler(2) 2.0 sched_yield(2) 2.0 seccomp(2) 3.17 select(2) 1.0 semctl(2) 2.0 ipc(2) の「注意」の節を参照 semget(2) 2.0 ipc(2) の「注意」の節を参照 semop(2) 2.0 ipc(2) の「注意」の節を参照 semtimedop(2) 2.6; 2.4.22 send(2) 2.0 socketcall(2) の「注意」の節を参照 sendfile(2) 2.2 sendfile64(2) 2.6; 2.4.19 sendmmsg(2) 3.0 sendmsg(2) 2.0 socketcall(2) の「注意」の節を参照 sendto(2) 2.0 socketcall(2) の「注意」の節を参照 set_mempolicy(2) 2.6.6 set_robust_list(2) 2.6.17 set_thread_area(2) 2.6 set_tid_address(2) 2.6 setdomainname(2) 1.0 setfsgid(2) 1.2 setfsgid32(2) 2.4 setfsuid(2) 1.2 setfsuid32(2) 2.4 setgid(2) 1.0 setgid32(2) 2.4 setgroups(2) 1.0 setgroups32(2) 2.4 sethostname(2) 1.0 setitimer(2) 1.0 setns(2) 3.0 setpgid(2) 1.0 setpriority(2) 1.0 setregid(2) 1.0 setregid32(2) 2.4 setresgid(2) 2.2 setresgid32(2) 2.4 setresuid(2) 2.2 setresuid32(2) 2.4 setreuid(2) 1.0 setreuid32(2) 2.4 setrlimit(2) 1.0 setsid(2) 1.0 setsockopt(2) 2.0 socketcall(2) の「注意」の節を参照 settimeofday(2) 1.0 setuid(2) 1.0 setuid32(2) 2.4 setup(2) 1.0 2.2 で削除 setxattr(2) 2.6; 2.4.18 sgetmask(2) 1.0 shmat(2) 2.0 ipc(2) の「注意」の節を参照 shmctl(2) 2.0 ipc(2) の「注意」の節を参照 shmdt(2) 2.0 ipc(2) の「注意」の節を参照 shmget(2) 2.0 ipc(2) の「注意」の節を参照 shutdown(2) 2.0 socketcall(2) の「注意」の節を参照 sigaction(2) 1.0 sigaltstack(2) 2.2 signal(2) 1.0 signalfd(2) 2.6.22 signalfd4(2) 2.6.27 sigpending(2) 1.0 sigprocmask(2) 1.0 sigreturn(2) 1.0 sigsuspend(2) 1.0 socket(2) 2.0 socketcall(2) の「注意」の節を参照 socketcall(2) 1.0 socketpair(2) 2.0 socketcall(2) の「注意」の節を参照 splice(2) 2.6.17 spu_create(2) 2.6.16 PowerPC のみ spu_run(2) 2.6.16 PowerPC のみ ssetmask(2) 1.0 stat(2) 1.0 stat64(2) 2.4 statfs(2) 1.0 statfs64(2) 2.6 stime(2) 1.0 subpage_prot(2) 2.6.25 PowerPC のみ swapoff(2) 1.0 swapon(2) 1.0 symlink(2) 1.0 symlinkat(2) 2.6.16 sync(2) 1.0 sync_file_range(2) 2.6.17 sync_file_range2(2) 2.6.22 syncfs(2) 2.6.39 sysfs(2) 1.2 sysinfo(2) 1.0 syslog(2) 1.0 tee(2) 2.6.17 tgkill(2) 2.6 time(2) 1.0 timer_create(2) 2.6 timer_delete(2) 2.6 timer_getoverrun(2) 2.6 timer_gettime(2) 2.6 timer_settime(2) 2.6 timerfd_create(2) 2.6.25 timerfd_gettime(2) 2.6.25 timerfd_settime(2) 2.6.25 times(2) 1.0 tkill(2) 2.6; 2.4.22 truncate(2) 1.0 truncate64(2) 2.4 ugetrlimit(2) 2.4 umask(2) 1.0 umount(2) 1.0 umount2(2) 2.2 uname(2) 1.0 unlink(2) 1.0 unlinkat(2) 2.6.16 unshare(2) 2.6.16 uselib(2) 1.0 ustat(2) 1.0 utime(2) 1.0 utimensat(2) 2.6.22 utimes(2) 2.2 utrap_install(2) 2.2 Sparc のみ vfork(2) 2.2 vhangup(2) 1.0 vm86old(2) 1.0 以前は "vm86"; 2.0.28/2.2 で改名さ れた vm86(2) 2.0.28; 2.2 vmsplice(2) 2.6.17 wait4(2) 1.0 waitid(2) 2.6.10 waitpid(2) 1.0 write(2) 1.0 writev(2) 2.0 x86-32 を含む多くのプラットフォームでは、ソケット関連のシステムコールは (glibc のラッパー 関数を介してだが) すべて socketcall(2) 経由に多重されている。 同様に、System V IPC 関連の システムコールは ipc(2) 経由に多重されている。 以下のシステムコールは、システムコールテーブルにスロットが予約されているが、 標準のカーネ ルには実装されていない: afs_syscall(2), break(2), ftime(2), getpmsg(2), gtty(2), idle(2), lock(2), madvise1(2), mpx(2), phys(2), prof(2), profil(2), putpmsg(2), security(2), stty(2), tuxcall(2), ulimit(2), vserver(2) (unimplemented(2) も参照)。 しかし、ftime(3), profil(3), ulimit(3) はライブラリルーチンとして 実装されている。 phys(2) 用の場所は 2.1.116 以降では umount(2) 用に 使用されている; 将来においても phys(2) は実装されない。 getpmsg(2) と putpmsg(2) は STREAMS 対応のパッチが適用された カーネル用であり、標準のカー ネルに登場することはないかもしれない。 set_zone_reclaim(2) は少しの間だけ存在した。 Linux 2.6.13 で追加され、2.6.16 で削除され た。このシステムコールがユーザー空間から使える状態になったことはない。
注意
たいていは、 /usr/include/asm/unistd.h で定義されている番号 __NR_xxx のシステムコールの コードは、 Linux カーネルソースの sys_xxx() というルーチンに書かれている (i386 における実 行テーブルは /usr/src/linux/arch/i386/kernel/entry.S に書かれている)。 しかしこれには多く の例外がある。古いシステムコールは新版に置き換えられて きたが、この置き換えはあまり体系立 てて行われて来なかったからである。 parisc, sparc, sparc64, alpha といったプロプリエタリな オペレーティングシステムのエミュレーション機能があるプラットフォームでは、多くの追加システ ムコールがある。 mips64 には、32 ビットシステムコールのフルセットも含まれている。 時間の経過とともに、いくつかのシステムコールではインターフェースの 変更が必要になってき た。 こうした変更の理由の一つは、システムコールに渡される構造体やスカラー値 のサイズを増や す必要があることだった。 これらの変更の結果、現在では、同様の処理を実行するが 引き数のサイ ズなどの詳細は異なる、一連のシステムコール群が いくつか存在する (例えば、 truncate(2) と truncate64(2))。 (すでに述べたように、 一般にはアプリケーションがこのことを意識することは ない。 glibc のラッパー関数が、適切なシステムコールを起動し、古いバイナリに 対して ABI レ ベルでの互換性を保持することを保証する処理を行っている。) 複数のバージョンが存在するシス テムコールの例を以下に挙げる。 * これまでに、 stat(2) には 3 種類の異なるバージョンが存在する。 sys_stat() (スロットは __NR_oldstat)、 sys_newstat() (スロットは __NR_stat)、 sys_stat64() (カーネル 2.4 で導 入; スロットは __NR_stat64)。 3つのうち最後のものが最新である。 lstat(2) と fstat(2) についても同様である。 * また、 __NR_oldolduname, __NR_olduname, __NR_uname という定義は、それぞれ sys_olduname(), sys_uname(), sys_newuname() というルーチンを参照している。 * Linux 2.0 では、 vm86(2) の新バージョンが登場した。カーネルルーチンの 古いバージョ ン、新しいバージョンはそれぞれ sys_vm86old(), sys_vm86() という名前である。 * Linux 2.4 では、 getrlimit(2) の新バージョンが登場した。カーネルルーチンの 古いバー ジョン、新しいバージョンはそれぞれ sys_old_getrlimit() (スロットは __NR_getrlimit), sys_getrlimit() (スロットは __NR_ugetrlimit) という名前である。 * Linux 2.4 で、ユーザー ID とグループ ID のサイズが 16 ビットから 32 ビットに増えた。 こ の変更に対応するため、いくつかのシステムコールが追加された (chown32(2), getuid32(2), getgroups32(2), setresuid32(2) など)。 これらのシステムコールが、末尾の "32" が付かな い同名の 古いバージョンに代わって使われるようになった。 * Linux 2.4 では、32 ビットアーキテクチャー上のアプリケーションが 大きなファイル (つま り、32 ビットでは表現できないサイズや ファイルオフセットが必要なファイル) にアクセスで きるようになった。 この変更に対応するため、ファイルオフセットとサイズを扱う システム コールの置き換えが必要となった。その結果、 fcntl64(2), ftruncate64(2), getdents64(2), stat64(2), statfs64(2) と、ファイルディスクリプターやシンボリックリンクで同じ機能を持つ システムコールが追加された。 これらのシステムコールが、末尾の "64" が付かない同名の 古 いバージョンに代わって使われるようになった。 但し、"stat" 系のシステムコールはその限り ではない。 64-bit ファイルアクセスと 32-bit UID のみを持つ 新しいプラットフォーム (alpha, ia64, s390x など) では、 *64 や *32 という名前のシステムコールはない。 *64 や *32 というシス テムコールが存在する場合、 *64 や *32 がついていないシステムコールは廃止扱いである。 * リアルタイムシグナル (signal(7) 参照) への対応を追加するために、 rt_sig* 系のシステム コールがカーネル 2.2 で追加された。 これらのシステムコールが、先頭に "rt_" が付かない同 名の 古いバージョンに代わって使われるようになった。 * select(2) と mmap(2) は 5つもしくはそれ以上の引き数を使用しており、 i386 では引き数の 受け渡しに問題が生じる。 そのため、他のアーキテクチャーでは __NR_select と __NR_mmap に 対応する sys_select() と sys_mmap() が存在するが、i386 では代わりに old_select() と old_mmap() というルーチンがある (これらのルーチンは引き数ブロックへのポインターを使用す る)。 現在では 5つの引き数を渡すことはもはや問題ではなくなっており、 __NR__newselect は sys_select() に直接対応するようになっている。 __NR_mmap2 についても同様である。
関連項目
intro(2), syscall(2), unimplemented(2), errno(3), libc(7), vdso(7)
この文書について
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 3.79 の一部 である。プロジェクト の説明とバグ報告に関する情報は http://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。