Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20221215+dfsg-1_all
名前
create_module - ローダーブルモジュールのエントリーを作成する
書式
#include <linux/module.h> caddr_t create_module(const char *name, size_t size); 注意: このシステムコールの宣言は glibc のヘッダーでは提供されていない。「注意」を参照。
説明
注意: このシステムコールが存在するのは、カーネル 2.6 より前の Linux だけである。 create_module() は、ローダーブルモジュールのエントリーを作成し、そのモジュールの保持に必 要な カーネルメモリーを予約しようとする。 このシステムコールを使うには特権が必要である。
返り値
成功すると、モジュールが配置されるカーネル空間のアドレスを返す。 エラーの場合 -1 を返し、 errno を適切に設定する。
エラー
EEXIST その名前のモジュールがすでに存在する。 EFAULT name がプログラムがアクセスできるアドレス空間の外部にある。 EINVAL 要求したサイズが小さすぎて、モジュールのヘッダー情報すら格納できない。 ENOMEM モジュールを格納するのに必要な大きさの連続したメモリーブロックを カーネルが確保でき なかった。 ENOSYS create_module() がこのバージョンのカーネルではサポートされていない (例えば、カーネ ルのバージョンが 2.6 以降)。 EPERM 呼び出し元が特権 (CAP_SYS_MODULE ケーパビリティ) を持っていなかった。
バージョン
このシステムコールが存在するのはカーネル 2.4 までの Linux だけである。 Linux 2.6 では削除 された。
準拠
create_module() は Linux 固有である。
注意
この廃止されたシステムコールは glibc ではサポートされていない。 glibc ヘッダーでは宣言は提 供されていないが、紆余曲折があり、 バージョン 2.23 より前の glibc ではこのシステムコールに 対する ABI が公開されていた。そのため、このシステムコールを利用するには、自分のコードの中 で手動でインターフェースを宣言すればよかった。 syscall(2) を使ってシステムコールを起動でき た。
関連項目
delete_module(2), init_module(2), query_module(2)
この文書について
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの 説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。