Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20221215+dfsg-1_all
名前
confstr - コンフィグレーションに依存した文字列変数の取得
書式
#include <unistd.h> size_t confstr(int name, char *buf, size_t len); glibc 向けの機能検査マクロの要件 (feature_test_macros(7) 参照): confstr(): _POSIX_C_SOURCE >= 2 || _XOPEN_SOURCE
説明
confstr() はコンフィグレーションに依存した文字列変数の値を取得する。 引数 name は、問い合わせ内容を表すシステム変数である。 以下の変数がサポートされている。 _CS_GNU_LIBC_VERSION (GNU C library 限定; glibc 2.3.2 以降) そのシステムの GNU C ライブラリのバージョンを示す文字列 (例えば "glibc 2.3.4")。 _CS_GNU_LIBPTHREAD_VERSION (GNU C library 限定; glibc 2.3.2 以降) その C ライブラリが提供している POSIX 実装を示す文字列 (例えば "NPTL 2.3.4" や "linuxthreads-0.10")。 _CS_PATH すべての POSIX.2 標準ユーティリティが見つかるような PATH の値。 buf が NULL でなく、かつ len が 0 でなければ confstr() は取得 した文字列の内容を buf にコ ピーする。必要ならば長さが len - 1 バイトに切り捨てられて、NULL バイト ('\0') で終端され る。 末尾が切り捨てられたかどうかを判定するには、 confstr() の返り値を len と比較すればよ い。 len が 0 で buf が NULL ならば、 confstr() は以下で定義された値 (訳注: 切り捨てる前の、取 得した文字列の長さ) を返す。
返り値
name が有効なコンフィギュレーション変数の場合、 confstr() はその変数の値全体を保持するの に必要であったバイト数を返す (文字列終端のヌルバイトも含む)。この値は len より大きいことも ある。この場合には、 buf に格納された値の末尾が切り詰められたことを意味する。 name が有効なコンフィギュレーション変数だが、 変数が値を持っていない場合、 confstr() は 0 を返す。 name が有効なコンフィグレーション変数に対応していなければ、 confstr() は 0 を返 し、 errno に EINVAL を設定する。
エラー
EINVAL name の値が不正である。
属性
この節で使用されている用語の説明については、 attributes(7) を参照。 ┌─────────────────┬───────────────┬─────────┐ │インターフェース │ 属性 │ 値 │ ├─────────────────┼───────────────┼─────────┤ │confstr() │ Thread safety │ MT-Safe │ └─────────────────┴───────────────┴─────────┘
準拠
POSIX.1-2001, POSIX.1-2008.
例
次の部分的なコードは、 POSIX.2 システムのユーティリティがあるパス を取得するものである。 char *pathbuf; size_t n; n = confstr(_CS_PATH, NULL, (size_t) 0); pathbuf = malloc(n); if (pathbuf == NULL) abort(); confstr(_CS_PATH, pathbuf, n);
関連項目
getconf(1), sh(1), exec(3), fpathconf(3), pathconf(3), sysconf(3), system(3)
この文書について
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの 説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。