Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20221215+dfsg-1_all bug

名前

       div, ldiv, lldiv, imaxdiv - integer 型の割算の商と余りを計算する

書式

       #include <stdlib.h>

       div_t div(int numerator, int denominator);
       ldiv_t ldiv(long numerator, long denominator);
       lldiv_t lldiv(long long numerator, long long denominator);

       #include <inttypes.h>

       imaxdiv_t imaxdiv(intmax_t numerator, intmax_t denominator);

   glibc 向けの機能検査マクロの要件 (feature_test_macros(7)  参照):

       lldiv():
           _ISOC99_SOURCE || _POSIX_C_SOURCE >= 200112L

説明

       div()   関数は numerator/denominator の値を計算する。 商と余りは、 quot (商) と rem (余り)
       という名前の 2 つの integer 型メンバを含む div_t という構造体の中に返される  (メンバの順番
       は不定である)。 商は 0 に近い方に丸められる。 結果は quot*denominator+rem = numerator を満
       たす。

       ldiv(), lldiv(), imaxdiv()  関数は同様な動作をし、  上に示した型の数値を割算して、上に示し
       た名前の構造体に結果を返す。  どの場合でもフィールド quotrem は、 関数の引数と同じ型で
       ある。

返り値

       div_t (などの) 構造体。

属性

       この節で使用されている用語の説明については、 attributes(7) を参照。

       ┌──────────────────────────────────┬───────────────┬─────────┐
       │インターフェース属性      │
       ├──────────────────────────────────┼───────────────┼─────────┤
       │div(), ldiv(), lldiv(), imaxdiv() │ Thread safety │ MT-Safe │
       └──────────────────────────────────┴───────────────┴─────────┘

準拠

       POSIX.1-2001, POSIX.1-2008, C89, C99, SVr4, 4.3BSD. 関数 lldiv() と imaxdiv() は C99  に追
       加された。

       以下の式を計算すると、

           div_t q = div(-5, 3);

       q.quotq.rem はそれぞれ -1 と -2 になる。

関連項目

       abs(3), remainder(3)

この文書について

       この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの
       説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。

                                            2020-06-09                                     DIV(3)