Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20221215+dfsg-1_all bug

名前

       fgetwc, getwc - ワイド文字を FILE ストリームから読み込む

書式

       #include <stdio.h>
       #include <wchar.h>

       wint_t fgetwc(FILE *stream);
       wint_t getwc(FILE *stream);

説明

       fgetwc()  関数は、 fgetc(3)  に対応するワイド文字関数である。 この関数は stream からワイド
       文字を 1 文字読み込み、これを返す。 ストリームの終端に達するか、ferror(stream)  が真になっ
       た場合には、  この関数は  WEOF  を返す。 ワイド文字変換でエラーが発生した場合は、 errnoEILSEQ をセットし、 WEOF を返す。

       getwc()  関数あるいはマクロは、 fgetwc()  と全く同じ動作をする。  この関数はマクロとして実
       装されるかもしれないので、引数が複数回評価さ  れるかもしれない。この関数を使う理由はもはや
       存在しない。

       これらの処理を停止せずに行いたいときは、 unlocked_stdio(3)  を参照のこと。

返り値

       fgetwc()  関数はストリームの次のワイド文字か、あるいは  WEOF  を返す。  エラーが起こった場
       合、 errno にエラーの原因を示す値が設定される。

エラー

       通常のエラーに加えて、以下のエラーがある:

       EILSEQ 入力ストリームから取得したデータが、正しい文字でない。

属性

       この節で使用されている用語の説明については、 attributes(7) を参照。

       ┌──────────────────┬───────────────┬─────────┐
       │インターフェース属性      │
       ├──────────────────┼───────────────┼─────────┤
       │fgetwc(), getwc() │ Thread safety │ MT-Safe │
       └──────────────────┴───────────────┴─────────┘

準拠

       POSIX.1-2001, POSIX.1-2008, C99.

注意

       fgetwc()  の動作は、現在のロケールの LC_CTYPE カテゴリーに依存する。

       fopen(3)   システムコールに渡す追加情報がない場合には、  fgetwc()  が実際 にはマルチバイト
       シーケンスをストリームから読み込み、これをワイド文字に    変換すると期待することは適切であ
       る。

関連項目

       fgetws(3), fputwc(3), ungetwc(3), unlocked_stdio(3)

この文書について

       この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの
       説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。