Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20221215+dfsg-1_all
名前
sockatmark - どのソケットに帯域外 (out-of-band) マークが付けられているかを調べる
書式
#include <sys/socket.h> int sockatmark(int sockfd); glibc 向けの機能検査マクロの要件 (feature_test_macros(7) 参照): sockatmark(): _POSIX_C_SOURCE >= 200112L
説明
sockatmark() はファイルディスクリプター sockfd で参照されるソケットに帯域外マークが付けら れているか否かを返す。 ソケットにマークが付けられている場合は、1 が返される。 ソケットに マークが付けられていない場合は、0 が返される。 この関数は帯域外マークを削除しない。
返り値
sockatmark() の呼び出しが成功した場合、ソケットに帯域外マークが 付けられていれば 1 を返 し、付けられていなければ 0 を返す。 エラーの場合は -1 が返され、エラーを表す errno が設定 される。
エラー
EBADF sockfd が有効なファイルディスクリプターでない。 EINVAL sockfd は sockatmark() が適用できないファイルディスクリプターである。
バージョン
sockatmark() は glibc バージョン 2.2.4 で追加された。
属性
この節で使用されている用語の説明については、 attributes(7) を参照。 ┌─────────────────┬───────────────┬─────────┐ │インターフェース │ 属性 │ 値 │ ├─────────────────┼───────────────┼─────────┤ │sockatmark() │ Thread safety │ MT-Safe │ └─────────────────┴───────────────┴─────────┘
準拠
POSIX.1-2001, POSIX.1-2008.
注意
sockatmark() が 1 を返す場合、帯域外データは MSG_OOB を指定した recv(2) で読み込むことが できる。 帯域外データは、いくつかのストリームソケットプロトコルでしか サポートされていない。 sockatmark() は SIGURG シグナルのハンドラーから安全に呼び出すことができる。 sockatmark() は SIOCATMARK ioctl(2) 操作を使って実装されている。
バグ
glibc 2.4 より前のバージョンでは、 sockatmark() は動作しない。
例
以下のコードは、 SIGURG シグナルを受け取った後にマークまでの全てのデータを読み込んで (破棄 し)、 マークされたデータのバイトを読み込むのに使用できる。 char buf[BUF_LEN]; char oobdata; int atmark, s; for (;;) { atmark = sockatmark(sockfd); if (atmark == -1) { perror("sockatmark"); break; } if (atmark) break; s = read(sockfd, buf, BUF_LEN); if (s == -1) perror("read"); if (s <= 0) break; } if (atmark == 1) { if (recv(sockfd, &oobdata, 1, MSG_OOB) == -1) { perror("recv"); ... } }
関連項目
fcntl(2), recv(2), send(2), tcp(7)
この文書について
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの 説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。