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名前
itstool - ITS を用いた XML、PO 間の変換
書式
itstool [OPTIONS] XMLFILES...
itstool -m <MOFILE> [OPTIONS] XMLFILES...
itstool -j <XMLFILE> [OPTIONS] MOFILES...
説明
itstool は XML ファイルからメッセージを抽出して、 PO テンプレートファイルに出力します。 そして、 MO ファ
イルから翻訳をマージして、 翻訳済 XML ファイルを生成します。 何を翻訳して、 どのようにメッセージに切り分
けるかは、 W3C Internationalization Tag Set (ITS) を用いて決定します。
XML ファイル XMLFILES からメッセージを抽出して、 これを OUT.pot に出力するには、 以下のようにします:
itstool -o OUT.pot XMLFILES
以下では、 既存の翻訳あるいは翻訳文字列とのマージを行った後に、 msgfmt(1) を用いて MO ファイルを生成しま
す。 そして翻訳ファイルをディレクトリ DIR に出力します:
itstool -m OUT.mo -o DIR XMLFILES
1 つの入力 XML ファイルと、 対応する MO ファイルを使って、 多言語対応した XML ファイルを 1 つだけ生成して
出力することもできます:
itstool -j FILE.xml -o OUT.xml MOFILES
ITS 定義は、 以下のものからロードされます。 ビルトインルール、 ソース XML ファイル内に記述されたルール、
-i オプションを使って指定されたファイルの内容、 ソース XML ファイル内に定義された ITS 属性、 です。ここで
列記した後ろのものほど、 その定義が優先されます。 -n オプションを指定すれば、 ビルトインルールを無効にす
ることができます。
オプション
抽出
-o OUT.pot
--out OUT.pot
PO テンプレートをファイル OUT.pot に出力します。
マージ
-m MOFILE XMLFILES
--merge MOFILE XMLFILES
MO ファイル MOFILE をマージして、 ソースファイル XMLFILES に対応した翻訳 XML ファイルを出力します。
-l LANG
--lang LANG
XML に出力する言語コードを明示的に指定します。
-o OUT
--out OUT
XML ファイルをディレクトリ OUT に出力します。
結合
-j XMLIFILE MOFILES
--join XMLFILE MOFILES
MOFILES から翻訳を集めて、 ソースファイル XMLFILE に基づいた多言語対応したファイルを出力します。
-o OUT.xml
--out OUT.xml
XML ファイル OUT.xml に出力します。
共通
-i ITS
--its ITS
ITS ルールをファイル ITS からロードします (複数回の指定が可能です)。
-n
--no-builtins
itstool が提供するビルトインの ITS ルールを適用しません。
-s
--strict
PO ファイル内の XML が誤っていた場合には、エラー終了します。
-d
--load-dtd
入力とする XML ファイルが利用する外部 DTD をロードします。
-k
--keep-entities
PO ファイル内のエンティティへの参照を展開しないままとします。
-p NAME VALUE
--param NAME VALUE
ITS パラメーター NAME に、 値 VALUE を定義します (複数指定が可能です)。
著者
Shaun McCance <shaunm@gnome.org>
関連項目
itstool のより詳細なドキュメントは、 オンラインにて保守されています。 詳しくは以下を参照してください。
http://itstool.org/documentation/
itstool 2.0.7 2013/12 ITSTOOL(1)