Provided by: po4a_0.69-1_all 

名前
msguntypot - POT ファイルのタイプミス修正時に PO ファイルを更新
書式
msguntypot -o old_pot -n new_pot pofiles ...
説明
POT ファイルにおいて、翻訳にまったく影響を与えない些細なエラー (例: タイプミス) を修正した際は、翻訳者に
余計な作業をさせないように、翻訳した PO ファイルの対応する msgstr の fuzzy を外すべきです。
この作業を手で行うのは難しく、誤りが混入する傾向にあります。このツールはそれを正しく行う手助けをしま
す。必要なのは、上記の書式にある前の版と後の版の POT ファイル二つだけで、後はすべて自動的に行います。
使用方法
簡単に言うと、あなたの「英語の」メッセージにタイプミスを見つけたら、以下のようにしてください:
- POT ファイルと PO ファイルを再生成します。
make -C po/ update-po # メッセージプログラム翻訳用
debconf-updatepo # debconf 翻訳用
po4a po4a.conf # po4a ベースのドキュメント翻訳用
といった感じですが、プロジェクトでのビルド方法によります。POT や PO ファイルが最新のものであることを
確かめる方法を知っていますよね?
- POT ファイルのコピーを作成します。
cp myfile.pot myfile.pot.orig
- 全POファイルをコピーします。
mkdir po_fridge; cp *.po po_fridge
- タイプミス修正。
$EDITOR the_file_in_which_there_is_a_typo
- POT ファイルと PO ファイルを再生成します。
上記を参照してください。
この時点で、タイプミスを修正することですべての翻訳が fuzzy となりますが、メインディレクトリの po ファイル
と fridge に置いた PO ファイルとの不幸な変更は、一つだけのはずです。これを以下の手順で解決します。
- fuzzy な翻訳を捨てて、fridge から復元します。
cp po_fridge/*.po .
- 意味のない fuzzy を考慮しつつ、PO ファイルと新しい POT ファイルの手動マージ。
msguntypot -o myfile.pot.orig -n myfile.pot *.po
- 後片付けをします。
rm -rf myfile.pot.orig po_fridge
以上で完了です。POT ファイルと PO ファイルの双方の msgstr からタイプミスを根絶しましたし、このプロセス中
に PO ファイルは fuzzy になりませんでした。翻訳者は、あなたを大好きなままでいてくれることでしょう。
関連項目
その名前にもかかわらず、このツールは gettext ツールスイートの一部ではありません。po4a の一部です。もっと
正確に言うと、これはすばらしい po4a モジュールを使用する、不格好な Perl スクリプトです。po4a についての詳
細情報は、以下を参照してください:
po4a(7)
著者
Martin Quinson (mquinson#debian,org)
訳者
倉澤 望 <nabetaro@debian.or.jp>
Debian JP Documentation ML <debian-doc@debian.or.jp>
著作権とライセンス
Copyright 2005 by SPI, inc.
本プログラムはフリーソフトウェアです。GPL の条項に基づき再頒布と変更を行うことができます (COPYING ファイ
ルを参照してください)。
Po4a Tools 2023-01-03 MSGUNTYPOT(1p)