Provided by: manpages-ja_0.5.0.0.20221215+dfsg-1_all
名称
rcsdiff - RCS で管理されているリビジョンを比較する
書式
rcsdiff [ -ksubst ] [ -q ] [ -rrev1 [ -rrev2 ] ] [ -T ] [ -V[n] ] [ -xsuffixes ] [ -zzone ] [ diff options ] file ...
解説
rcsdiff は、 diff(1) を起動して、 指定された RCS ファイルの 2 つのリビジョンを比較します。 RCS 拡張子にマッチするパス名は RCS ファイル、 その他のパス名はワークファイルであるとみなし ます。 ファイルの対応づけについては ci(1) を参照してください。 -q オプションが指定されると診断メッセージの表示を行いません。 -r オプションにより 0、1 あ るいは 2 個のリビジョンを指定できます。 -ksubst オプションはリビジョンを取り出す際のキー ワード置換の方法を変更します。 co(1) を参照してください。 たとえば、 -kk -r1.1 -r1.2 と指 定すると、 リビジョン 1.1 と 1.2 を比較する際にキーワードの違いを無視します。 以下に示す 4 つの場合、 ロック者キーワードの違いから余計な差分が出力されるのを抑止するために、 -kkvl オ プションが指定されたものとみなします。 (1) たかだか 1 つのリビジョンしか指定されていない、 (2) -k オプションが指定されていない、 (3) デフォルトのキーワード置換方式が -kkv と設定され ている、 (4) ワークファイルのファイルモードが co -l が作成するものと同じである。 -T, -V, -x, -z オプションの詳細については co(1) を参照してください。 その他、通常ファイルに対して 用いられる diff(1) のすべてオプションは、同じ意味で rcsdiff に対して用いることができます。 rev1 と rev2 が両方とも指定されなかった場合、 rcsdiff はデフォルト枝 (branch) (デフォルト では幹(trunk)) の 最新のリビジョンとワークファイルとを比較します。 これは、 最後にチェック インした後、 ワークファイルに対して加えられた変更を知るのに便利です。 rev1 のみが指定された場合、 rcsdiff は RCS ファイル中のリビジョン rev1 の内容とワークファ イルの内容を比較します。 rev1 と rev2 の両方が与えられた場合、 rcsdiff は RCS ファイル中の指定された 2 つのリビジョ ンを比較します。 rev1 と rev2 は、 数字またはシンボルで指定することができます。
使用例
以下のコマンド rcsdiff f.c は、 RCS ファイルのデフォルト枝の最新リビジョンとワークファイル f.c を比較します。
環境変数
RCSINIT コマンドライン引数に先立って与えられるオプションを指定します。 各オプションは空白で 区切って指定します。 詳しくは ci(1) を参照してください。
診断
比較したリビジョン間に違いがなければ終了ステータス 0 を、 違いがあれば 1 を、 エラーが発生 した場合は 2 を返します。
作者
Author: Walter F. Tichy. Manual Page Revision: 1.5; Release Date: 1999/08/27. Copyright © 1982, 1988, 1989 Walter F. Tichy. Copyright © 1990, 1991, 1992, 1993 Paul Eggert.
関連項目
ci(1), co(1), diff(1), ident(1), rcs(1), rcsintro(1), rcsmerge(1), rlog(1) Walter F. Tichy, RCS--A System for Version Control, Software--Practice & Experience 15, 7 (July 1985), 637-654.