Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20221215+dfsg-1_all bug

名前

       sched_get_priority_max, sched_get_priority_min - 静的プライオリティの範囲を取得する

書式

       #include <sched.h>

       int sched_get_priority_max(int policy);

       int sched_get_priority_min(int policy);

説明

       sched_get_priority_max()  はpolicy によって指定されたスケジューリングのアルゴリズムで 使用
       されるプライオリティの最大値を返す。 sched_get_priority_min()  はpolicy によって指定された
       スケジューリングのアルゴリズムで  使用されるプライオリティの最小値を返す。  サポートされる
       policy   の値は   SCHED_FIFOSCHED_RRSCHED_OTHERSCHED_BATCH,    SCHED_IDLE,
       SCHED_DEADLINE  である。これらのスケジューリング方針に関する詳細は  sched(7)  に書かれてい
       る。

       数値的に大きなプライオリティ値を持つプロセスは小さな  プライオリティ値を持つプロセスより前
       にスケジュールされる。         このため        sched_get_priority_max()         が返す値は
       sched_get_priority_min()  が返す値よりも大きい。

       Linux では、 ポリシー SCHED_FIFOSCHED_RR では 1 から 99 の範囲の静的プライオリティーを
       持ち、それ以外のポリシーでは  プライオリティとして 0 を持つ。 それぞれの方針のスケジューリ
       ングプライオリティの範囲は 変更することができない。

       スケジューリングプライオリティの範囲は他の POSIX システムと 異なっているかもしれない。それ
       で、移植性(portable)のある アプリケーションでは仮想的な範囲を用い sched_get_priority_max()
       と    sched_get_priority_min    で与えられた間隔にマップして使用することはいい考えである。
       POSIX.1  では SCHED_FIFOSCHED_RR における 最大値と最小値の間隔を少なくとも 32 にするこ
       とを要求している。

       POSIX システムでは sched_get_priority_max()  と sched_get_priority_min()  は <unistd.h>_POSIX_PRIORITY_SCHEDULING が定義されている場合にのみ使用可能である。

返り値

       成功した場合は   sched_get_priority_max()   と  sched_get_priority_min()  は指定されたスケ
       ジューリング方針のプライオリティの最大値/最小値を返す。 エラーの場合は -1 が返され、 errno
       が適切に設定される。

エラー

       EINVAL 引数 policy が定義されているスケジューリング方針と一致しない。

準拠

        POSIX.1-2001, POSIX.1-2008.

関連項目

       sched_getaffinity(2), sched_getparam(2), sched_getscheduler(2), sched_setaffinity(2),
       sched_setparam(2), sched_setscheduler(2), sched(7)

この文書について

       この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの
       説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。