Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20221215+dfsg-1_all bug

名前

       setenv - 環境変数を変更または追加する

書式

       #include <stdlib.h>

       int setenv(const char *name, const char *value, int overwrite);

       int unsetenv(const char *name);

   glibc 向けの機能検査マクロの要件 (feature_test_macros(7)  参照):

       setenv(), unsetenv():
           _POSIX_C_SOURCE >= 200112L
               || /* Glibc versions <= 2.19: */ _BSD_SOURCE

説明

       setenv()  関数は、name が存在しない場合 環境変数 name に値 value を設定し、環境に追加する。 name が環境に
       存在する場合、overwrite が 0 以外ならば その値を value に変更し、overwrite が 0 ならば name  の値を変更し
       ない  (setenv() は成功のステータスを返す)。 この関数は、 (putenv(3) と違い)  namevalue により参照され
       る文字列のコピーを行う。

       unsetenv()  関数は、変数 name を環境から削除する。 name  が環境にない場合、この関数は成功し、環境は変更さ
       れない。

返り値

       関数 setenv() と unsetenv() は、成功すると 0 を返す。 エラーの場合は -1 を返し、 errno を設定してエラーの
       原因を示す。

エラー

       EINVAL name が NULL であるか、長さが 0 の文字列を指しているか、 '=' 文字が含まれている。

       ENOMEM 環境に新しい変数を追加するのに十分なメモリーがない。

属性

       この節で使用されている用語の説明については、 attributes(7) を参照。

       ┌─────────────────────┬───────────────┬─────────────────────┐
       │インターフェース属性                  │
       ├─────────────────────┼───────────────┼─────────────────────┤
       │setenv(), unsetenv() │ Thread safety │ MT-Unsafe const:env │
       └─────────────────────┴───────────────┴─────────────────────┘

準拠

       POSIX.1-2001, POSIX.1-2008, 4.3BSD.

注意

       POSIX.1 は、 setenv()  や unsetenv()  がリエントラント (再入可能) であることを要求していない。

       glibc 2.2.2 以前では、 unsetenv()  は 返り値が void のプロトタイプであった。 もっと最近の glibc  版は、「
       書式」セクションで示しているように POSIX.1 互換のプロトタイプである。

バグ

       POSIX.1  では 「name に '=' 文字が含まれる場合、 setenv()  はエラー EINVAL で失敗すべきである」と述べられ
       ている。 しかし 2.3.4 より前のバージョンの glibc では、 name に '=' 文字が含まれるのを許している。

関連項目

       clearenv(3), getenv(3), putenv(3), environ(7)

この文書について

       この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10  の一部である。プロジェクトの説明とバグ報告
       に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。