Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20221215+dfsg-1_all bug

名前

       tan, tanf, tanl - 正接(タンジェント)関数

書式

       #include <math.h>

       double tan(double x);
       float tanf(float x);
       long double tanl(long double x);

       -lm でリンクする。

   glibc 向けの機能検査マクロの要件 (feature_test_macros(7)  参照):

       tanf(), tanl():
           _ISOC99_SOURCE || _POSIX_C_SOURCE >= 200112L
               || /* Since glibc 2.19: */ _DEFAULT_SOURCE
               || /* Glibc versions <= 2.19: */ _BSD_SOURCE || _SVID_SOURCE

説明

       これらの関数は x の正接(タンジェント)の値を返す。 x はラジアン単位で指定する。

返り値

       成功すると、これらの関数は x の正接 (タンジェント) を返す。

       x が NaN の場合、NaN が返される。

       x が正の無限大か負の無限大の場合、 領域エラー (domain error) が発生し、NaN が返される。

       結果がオーバーフローする場合、範囲エラー   (range   error)   が発生し、   各関数はそれぞれ
       HUGE_VAL, HUGE_VALF, HUGE_VALL を返す。

エラー

       これらの関数を呼び出した際にエラーが発生したかの判定方法についての情報は math_error(7)  を
       参照のこと。

       以下のエラーが発生する可能性がある。

       領域エラー (domain error): x が無限大である
              errnoEDOM  が設定される  (「バグ」の節も参照)。 不正 (invalid) 浮動小数点例外
              (FE_INVALID) が上がる。

       範囲エラー (range error): 結果のオーバーフロー
              オーバーフロー浮動小数点例外 (FE_OVERFLOW)  が上がる。

属性

       この節で使用されている用語の説明については、 attributes(7) を参照。

       ┌──────────────────────┬───────────────┬─────────┐
       │インターフェース属性      │
       ├──────────────────────┼───────────────┼─────────┤
       │tan(), tanf(), tanl() │ Thread safety │ MT-Safe │
       └──────────────────────┴───────────────┴─────────┘

準拠

       C99, POSIX.1-2001, POSIX.1-2008.

       double 版の関数は SVr4, 4.3BSD, C89 にも準拠している。

バグ

       バージョン 2.10 より前の glibc の実装では、 領域エラーが発生した際に、 errnoEDOM  が設
       定されなかった。

関連項目

       acos(3), asin(3), atan(3), atan2(3), cos(3), ctan(3), sin(3)

この文書について

       この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの
       説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。

                                            2017-09-15                                     TAN(3)