Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20221215+dfsg-1_all bug

名前

       wcsncasecmp - 大文字と小文字を区別せず、2 つの固定長のワイド文字文字列を比較する

書式

       #include <wchar.h>

       int wcsncasecmp(const wchar_t *s1, const wchar_t *s2, size_t n);

   glibc 向けの機能検査マクロの要件 (feature_test_macros(7)  参照):

       wcsncasecmp():
           glibc 2.10 以降:
               _POSIX_C_SOURCE >= 200809L
           glibc 2.10 より前:
               _GNU_SOURCE

説明

       wcsncasecmp()    関数は、  strncasecmp(3)   関数に対応するワイド文字関  数である。この関数
       は、s1 が指すワイド文字文字列と s2 が指 すワイド文字文字列を比較するが、最大でも先頭のワイ
       ド文字  n  個  しか比較しない。また、大文字と小文字 (towupper(3), towlower(3))  は区別しな
       い。

返り値

       wcsncasecmp()  関数は、s1s2 がそれぞれ指す文字列を n  文字に収まるように切り詰めたもの
       を、大文字と小文字の違いを無視 して比較したときに等しければ 0 を返す。この関数は、大文字と
       小文字を区 別しない場合に、s1 を切り詰めたものが s2 を切り詰めたもの  より大きければ正の値
       を返す。この関数は、大文字と小文字を区別しない場合 に、s1 を切り詰めたものが s2 を切り詰め
       たものより小さけれ ば負の値を返す。

バージョン

       wcsncasecmp()  関数は glibc バージョン 2.1 以降で提供されている。

属性

       この節で使用されている用語の説明については、 attributes(7) を参照。

       ┌─────────────────┬───────────────┬────────────────┐
       │インターフェース属性             │
       ├─────────────────┼───────────────┼────────────────┤
       │wcsncasecmp()    │ Thread safety │ MT-Safe locale │
       └─────────────────┴───────────────┴────────────────┘

準拠

       POSIX.1-2008.  この関数は POSIX.1-2001 では規定されていないが、 Linux 以外の他のシステムで
       広く利用可能である。

注意

       wcsncasecmp()  の動作は、現在のロケールの LC_CTYPE カテゴリーに依存する。

関連項目

       strncasecmp(3), wcsncmp(3)

この文書について

       この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの
       説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。