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名前

       ldconfig - 動的リンカーによる実行時の結合関係を設定する

書式

       /sbin/ldconfig [-nNvXV] [-f conf] [-C cache] [-r root] directory...
       /sbin/ldconfig -l [-v] library...
       /sbin/ldconfig -p

説明

       ldconfig  creates  the necessary links and cache to the most recent shared libraries found
       in the directories specified on the command line, in the file /etc/ld.so.conf, and in  the
       trusted  directories, /lib and /usr/lib (on some 64-bit architectures such as x86-64, /lib
       and /usr/lib are the trusted directories for 32-bit libraries, while /lib64 and /usr/lib64
       are used for 64-bit libraries).

       キャッシュは実行時リンカー ld.so または ld-linux.so によって使われる。 ldconfig は処理する
       ライブラリのヘッダー部分とファイル名をチェックし、  どのバージョンに対してリンクを更新すべ
       きかを判断する。

       ldconfig は ELF ライブラリの種類 (libc5 か libc6/glibc か) を判断するとき、 そのライブラリ
       がリンクしている C ライブラリを参考にする。

       すでに存在しているライブラリの中には、種類を区別するために充分な  情報が含まれていないもの
       もある。  このため  /etc/ld.so.conf ファイルでライブラリの形式を指定することができるように
       なっている。 これは区別不能な  ELF  ライブラリ「だけ」に用いるものである。  フォーマットは
       "dirname=TYPE"  とする。 ここで TYPE は libc4, libc5, libc6 のいずれかである (この書式はコ
       マンドラインでも使える)。 「スペースを入れてはならない」。  -p  オプションも見ておくこと。
       ldconfig  は通常スーパーユーザー権限で実行しなければならない。 root が所有しているディレク
       トリやファイルへの書き込み権限が 必要になるからである。

       Note that ldconfig will only look at files that are named  lib*.so*  (for  regular  shared
       objects) or ld-*.so* (for the dynamic loader itself).  Other files will be ignored.  Also,
       ldconfig expects a certain pattern to how the symlinks are  set  up,  like  this  example,
       where the middle file (libfoo.so.1 here) is the SONAME for the library:

           libfoo.so -> libfoo.so.1 -> libfoo.so.1.12

       Failure to follow this pattern may result in compatibility issues after an upgrade.

オプション

       -c fmt, --format=fmt
              (Since glibc 2.2)  Cache format to use: old, new, or compat.  Since glibc 2.32, the
              default is new.  Before that, it was compat.

       -C cache
              cache/etc/ld.so.cache の代わりに用いる。

       -f conf
              conf/etc/ld.so.conf の代わりに用いる。

       -i, --ignore-aux-cache
              (Since glibc 2.7)  Ignore auxiliary cache file.

       -l     (glibc 2.2 以降) ライブラリモード。それぞれのライブラリを手動でリンクする。  熟練者
              のみが用いるべきである。

       -n     コマンドラインで指定されたディレクトリのみを処理する。 通常共有ライブラリが置かれる
              ディレクトリや /etc/ld.so.conf で指定されたディレクトリは処理しない。  暗黙のうちに
              -N が指定される。

       -N     キャッシュを再構成しない。 同時に -X が同時に指定されなければ、リンクのほうは更新さ
              れる。

       -p, --print-cache
              現在のキャッシュに保存されているディレクトリのリストと、   ライブラリの候補を表示す
              る。

       -r root
              root にカレントディレクトリを変更し、ここをルートディレクトリとして用いる。

       -v, --verbose
              詳細表示モード。   現在のバージョン番号を表示する。  またそれぞれのディレクトリをス
              キャンし、 新しいリンクを生成するたびに、その内容を表示する。  メッセージ抑制モード
              を上書きする。

       -V, --version
              プログラムのバージョンを表示する。

       -X     リンクを更新しない。 -N が同時に指定されなければ、キャッシュのほうは再構成される。

ファイル

       /lib/ld.so
              実行時リンカー/ローダー。
       /etc/ld.so.conf
              ディレクトリのリストが入ったファイル。  1 行に 1 エントリー。それぞれのディレクトリ
              でライブラリが検索される。
       /etc/ld.so.cache
              /etc/ld.so.conf  で指定されたディレクトリにあるライブラリ、および信頼されたディレク
              トリにあるライブラリの順序付きリスト。

関連項目

       ldd(1), ld.so(8)

この文書について

       この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの
       説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。