Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20221215+dfsg-1_all
名前
fma, fmaf, fmal - 浮動小数点数の積と和を計算する
書式
#include <math.h> double fma(double x, double y, double z); float fmaf(float x, float y, float z); long double fmal(long double x, long double y, long double z); -lm でリンクする。 glibc 向けの機能検査マクロの要件 (feature_test_macros(7) 参照): fma(), fmaf(), fmal(): _ISOC99_SOURCE || _POSIX_C_SOURCE >= 200112L
説明
これらの関数は x * y + z を計算する。 結果は、一つの三項演算として現在の丸めモードにした がって丸められる (fenv(3) 参照)。
返り値
これらの関数は x * y + z の、一つの三項演算として丸められた値を返す。 x か y が NaN の場合、NaN が返される。 y の x 倍がちょうど無限大で、 z がそれとは反対の符号の無限大の場合、 領域エラー (domain error) が発生し、NaN が返される。 x と y のうち一方が無限大で、もう一方が 0 で、 z が NaN でない場合、領域エラーが発生 し、NaN が返される。 x と y のうち一方が無限大で、もう一方が 0 で、 z が NaN の場合、領域エラーが発生し、NaN が 返される。 y の x 倍が 0 の無限大倍 (もしくはその逆) ではなく、 z が NaN の場合、NaN が返される。 結果がオーバーフローする場合、範囲エラー (range error) が発生し、 正しい符号の無限大が返さ れる。 結果がアンダーフローする場合、 範囲エラーが発生し、符号付きの 0 が返される。
エラー
これらの関数を呼び出した際にエラーが発生したかの判定方法についての情報は math_error(7) を 参照のこと。 以下のエラーが発生する可能性がある。 領域エラー: x * y + z か x * y が無効で、z が NaN ではない 不正 (invalid) 浮動小数点例外 (FE_INVALID) が上がる。 範囲エラー (range error): 結果のオーバーフロー オーバーフロー浮動小数点例外 (FE_OVERFLOW) が上がる。 範囲エラー (range error): 結果のアンダーフロー アンダーフロー浮動小数点例外 (FE_UNDERFLOW) が上がる。 これらの関数は errno を設定しない。
バージョン
これらの関数は glibc バージョン 2.1 で初めて登場した。
属性
この節で使用されている用語の説明については、 attributes(7) を参照。 ┌──────────────────────┬───────────────┬─────────┐ │インターフェース │ 属性 │ 値 │ ├──────────────────────┼───────────────┼─────────┤ │fma(), fmaf(), fmal() │ Thread safety │ MT-Safe │ └──────────────────────┴───────────────┴─────────┘
準拠
C99, POSIX.1-2001, POSIX.1-2008.
関連項目
remainder(3), remquo(3)
この文書について
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの 説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。 2017-09-15 FMA(3)