Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20221215+dfsg-1_all
名前
frexp, frexpf, frexpl - 浮動小数点実数を小数成分と整数成分に変換する
書式
#include <math.h> double frexp(double x, int *exp); float frexpf(float x, int *exp); long double frexpl(long double x, int *exp); -lm でリンクする。 glibc 向けの機能検査マクロの要件 (feature_test_macros(7) 参照): frexpf(), frexpl(): _ISOC99_SOURCE || _POSIX_C_SOURCE >= 200112L || /* Since glibc 2.19: */ _DEFAULT_SOURCE || /* Glibc versions <= 2.19: */ _BSD_SOURCE || _SVID_SOURCE
説明
これらの関数は浮動小数点実数 x を正規化小数と指数に分解し、 指数を *exp に格納する。
返り値
これらの関数は正規化小数を返す。 引数 x がゼロでない場合、この正規化小数は x に 2 の累乗を 乗じたものであり、その絶対値は 常に 1/2 以上 1 未満、つまり [0.5,1) となる。 x がゼロの場合、正規化小数はゼロになり *exp にはゼロが格納される。 x が NaN の場合、NaN が返される。 *exp の値は不定である。 x が正の無限大 (負の無限大) の場合、 正の無限大 (負の無限大) が返される。 *exp の値は不定 である。
エラー
エラーは発生しない。
属性
この節で使用されている用語の説明については、 attributes(7) を参照。 ┌────────────────────────────┬───────────────┬─────────┐ │インターフェース │ 属性 │ 値 │ ├────────────────────────────┼───────────────┼─────────┤ │frexp(), frexpf(), frexpl() │ Thread safety │ MT-Safe │ └────────────────────────────┴───────────────┴─────────┘
準拠
C99, POSIX.1-2001, POSIX.1-2008. double 版の関数は SVr4, 4.3BSD, C89 にも準拠している。
例
このプログラムを実行すると以下のような結果となる: $ ./a.out 2560 frexp(2560, &e) = 0.625: 0.625 * 2^12 = 2560 $ ./a.out -4 frexp(-4, &e) = -0.5: -0.5 * 2^3 = -4 プログラムのソース #include <math.h> #include <float.h> #include <stdio.h> #include <stdlib.h> int main(int argc, char *argv[]) { double x, r; int exp; x = strtod(argv[1], NULL); r = frexp(x, &exp); printf("frexp(%g, &e) = %g: %g * %d^%d = %g\n", x, r, r, FLT_RADIX, exp, x); exit(EXIT_SUCCESS); }
関連項目
ldexp(3), modf(3)
この文書について
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの 説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。 2020-06-09 FREXP(3)