Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20221215+dfsg-1_all
名前
nextafter, nextafterf, nextafterl, nexttoward, nexttowardf, nexttowardl - 浮動小数点数の操 作
書式
#include <math.h> double nextafter(double x, double y); float nextafterf(float x, float y); long double nextafterl(long double x, long double y); double nexttoward(double x, long double y); float nexttowardf(float x, long double y); long double nexttowardl(long double x, long double y); -lm でリンクする。 glibc 向けの機能検査マクロの要件 (feature_test_macros(7) 参照): nextafter(): _ISOC99_SOURCE || _POSIX_C_SOURCE >= 200112L || _XOPEN_SOURCE >= 500 || /* Since glibc 2.19: */ _DEFAULT_SOURCE || /* Glibc versions <= 2.19: */ _BSD_SOURCE || _SVID_SOURCE nextafterf(), nextafterl(): _ISOC99_SOURCE || _POSIX_C_SOURCE >= 200112L || /* Since glibc 2.19: */ _DEFAULT_SOURCE || /* Glibc versions <= 2.19: */ _BSD_SOURCE || _SVID_SOURCE nexttoward(), nexttowardf(), nexttowardl(): _XOPEN_SOURCE >= 600 || _ISOC99_SOURCE || _POSIX_C_SOURCE >= 200112L
説明
関数 nextafter(), nextafterf(), nextafterl() は、y に向かう方向で x のすぐ次の浮動小数点数 表現を返す。 y が x より小さい場合、 x より小さい最大の浮動小数点表現の値を返す。 x が y と等しい場合、y が返される。 関数 nexttoward(), nexttowardf(), nexttowardl() は、2 番目の引数が long double 型である点 以外、 対応する nextafter() 関数と同じはたらきをする。
返り値
成功すると、これらの関数は y に向かう方向で x の すぐ次の浮動小数点数表現を返す。 x が y と等しい場合、 (x と同じ型にキャストされた) y が返される。 x か y が NaN の場合、NaN が返される。 x が有限値で 結果がオーバーフローする場合、 範囲エラー (range error) が発生し、 各関数はそ れぞれ HUGE_VAL, HUGE_VALF, HUGE_VALL を返す。返り値には数学的に正しい符号が付与される。 x が y と同じではなく、正しい関数の結果が非正規化数かゼロかアンダーフローの場合、 範囲エ ラーが発生し、 (表現可能な場合には) 正しい値が、(そうでない場合には) 0.0 が返される。
エラー
これらの関数を呼び出した際にエラーが発生したかの判定方法についての情報は math_error(7) を 参照のこと。 以下のエラーが発生する可能性がある。 範囲エラー (range error): 結果のオーバーフロー errno に ERANGE が設定される。 オーバーフロー浮動小数点例外 (FE_OVERFLOW) が上が る。 範囲エラー: 結果が非正規化数かアンダーフロー errno に ERANGE が設定される。 アンダーフロー浮動小数点例外 (FE_UNDERFLOW) が上が る。
属性
この節で使用されている用語の説明については、 attributes(7) を参照。 ┌─────────────────────────────┬───────────────┬─────────┐ │インターフェース │ 属性 │ 値 │ ├─────────────────────────────┼───────────────┼─────────┤ │nextafter(), nextafterf(), │ Thread safety │ MT-Safe │ │nextafterl(), nexttoward(), │ │ │ │nexttowardf(), nexttowardl() │ │ │ └─────────────────────────────┴───────────────┴─────────┘
準拠
C99, POSIX.1-2001, POSIX.1-2008. この関数は IEC 559 で定義されている (また IEEE 754/IEEE 854 では付録で推奨関数として定義されている)。
バグ
glibc バージョン 2.5 以前では、アンダーフローが発生した際に、 これらの関数はアンダーフロー 浮動小数点例外 (FE_UNDERFLOW) を上がない。 glibc の 2.23 より前のバージョンでは、これらの関数は errno を設定しない。
関連項目
nearbyint(3)
この文書について
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの 説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。