Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20221215+dfsg-1_all
名前
sysv_signal - System V 方式のシグナル処理
書式
#define _GNU_SOURCE /* feature_test_macros(7) 参照 */ #include <signal.h> typedef void (*sighandler_t)(int); sighandler_t sysv_signal(int signum, sighandler_t handler);
説明
sysv_signal() 関数は signal(2) と同じ引数をとり、同じ処理を実行する。 しかしながら、 sysv_signal() は System V の信頼性に欠けるシグナル処理方式を提供している。 信頼性に欠けるシグナル処理方式は以下の特徴を持つ。 a) ハンドラーが起動されると、シグナルの 処理方法 (disposition) が デフォルトにリセットされる、 b) シグナルハンドラーの実行中は、そ れ以降に発生した同じシグナルの配送が ブロックされない、 c) ハンドラーが停止中の (blocking している) システムコールを中断した場合、 自動的に再開されないシステムコールがある。
返り値
sysv_signal() 関数はシグナルハンドラーの直前の値を返す。 エラーの場合、 SIG_ERR を返す。
エラー
signal(2) と同じ。
属性
この節で使用されている用語の説明については、 attributes(7) を参照。 ┌─────────────────┬───────────────┬─────────┐ │インターフェース │ 属性 │ 値 │ ├─────────────────┼───────────────┼─────────┤ │sysv_signal() │ Thread safety │ MT-Safe │ └─────────────────┴───────────────┴─────────┘
準拠
この関数は非標準である。
注意
sysv_signal() の使用は避けるべきである。代わりに sigaction(2) を使うこと。 以前の Linux システムでは、 sysv_signal() と signal(2) は等価であった。しかし、新しめの システムでは、 signal(2) は信頼性のあるシグナル処理方式を提供している。 詳細は signal(2) を参照。 sighandler_t を使っているのは GNU による拡張である。 この型は機能検査マクロ _GNU_SOURCE を 定義した場合にのみ定義される。
関連項目
sigaction(2), signal(2), bsd_signal(3), signal(7)
この文書について
この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの 説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。 2017-09-15 SYSV_SIGNAL(3)