Provided by: manpages-ja-dev_0.5.0.0.20221215+dfsg-1_all bug

名前

       wctrans - ワイド文字変換マッピング

書式

       #include <wctype.h>

       wctrans_t wctrans(const char *name);

説明

       wctrans_t  型は、あるワイド文字を他のワイド文字に変換できるマッピ ングを表現する。本質的に
       は実装依存であるが、特殊な値   (wctrans_t)0   は不正なマッピングを示す。0   でない値を持つ
       wctrans_ttowctrans(3) 関数に渡すことによって、実際に ワイド文字の変換を実行させること
       ができる。

       wctrans()  は、名前によって与えられるマッピングを返す。有効な名前の 集合は現在のロケールの
       LC_CTYPE カテゴリーに依存するが、以下の名前は全てのロケールにおいて有効である。

         "tolower" - tolower(3) のマッピングを実現する
         "toupper" - toupper(3) のマッピングを実現する

返り値

       wctrans()  関数は、name  が有効ならばマッピング記述子を返す。 有効でなければ (wctrans_t) 0
       を返す。

属性

       この節で使用されている用語の説明については、 attributes(7) を参照。

       ┌─────────────────┬───────────────┬────────────────┐
       │インターフェース属性             │
       ├─────────────────┼───────────────┼────────────────┤
       │wctrans()        │ Thread safety │ MT-Safe locale │
       └─────────────────┴───────────────┴────────────────┘

準拠

       POSIX.1-2001, POSIX.1-2008, C99.

注意

       wctrans()  の動作は、現在のロケールの LC_CTYPE カテゴリーに依存する。

関連項目

       towctrans(3)

この文書について

       この man ページは Linux man-pages プロジェクトのリリース 5.10 の一部である。プロジェクトの
       説明とバグ報告に関する情報は https://www.kernel.org/doc/man-pages/ に書かれている。