Provided by: passwd_4.15.3-3ubuntu2_amd64 bug

名前

       pwck - パスワードファイルが正しいかどうか検査する

書式

       pwck [-sr] [passwd shadow]

説明

       pwck  コマンドはシステムの認証情報が正しいかどうか検査する。 /etc/passwd/etc/shadow 各
       ファイルのすべてのエントリに対し、 各フィールドの書式が正しいか、 そのデータが有効なものか
       どうかを検証する。 書式が正しくないエントリや、 修正不能な誤りを含むエントリは削除するよう
       プロンプトを出す。

       各々のエントリに対して

            - フィールドの数が正しいか
            - ユーザ名に重複がないか
            - ユーザやグループの ID が正しいか
            - プライマリグループが正しいか
            - ホームディレクトリが正しいか
            - ログインシェルが正しいか

       がチェックされる。

       フィールドの数が間違っていたり、 グループ名が重複しているのは致命的なエラーである。 フィー
       ルドの数が正しくない場合、 ユーザーはそのエントリ行を削除するよう促される。 削除に同意しな
       かった場合は、それ以降のチェックは行われない。  重複したグループ名があった場合も削除を促さ
       れるが、 この場合は削除しなくてもそれ以降のチェックは続行される。 他のすべてのエラーに対し
       ては警告がなされる。 usermod コマンドを実行してそのエラーを修正すると良いだろう。

       /etc/passwd  ファイルを操作するコマンドは、   壊れたエントリや重複したエントリを変更できな
       い。 そのような際に誤りのあるエントリを削除するには pwck を用いるとよい。

オプション

       デフォルトでは  pwck/etc/passwd ファイルと /etc/shadow に対して動作する。 passwd パラ
       メータと shadow パラメータを用いて、 別のファイルを選択することもできる。 さらに -r フラグ
       を指定すれば、 リードオンリーモードでコマンドを実行することもできる。 この場合、変更を行う
       かどうかはユーザへ問い合わされず、 自動的に  no  と回答される。  pwck/etc/passwd/etc/shadow のエントリを UID でソートすることもできる。 ソートモードで動作させるには -s フ
       ラグを与える。 この場合チェックは行われず、単にソートするだけである。

ファイル

       /etc/passwd - ユーザーアカウント情報
       /etc/shadow - 暗号化されたパスワード情報
       /etc/group  - グループ情報

関連項目

       group(5), passwd(5), shadow(5), usermod(8)

返り値

       pwck コマンドは以下の値を返して終了する:

       0    成功

       1    構文エラー

       2    誤ったパスワードエントリーが存在する

       3    パスワードファイルをオープンできない

       4    パスワードファイルをロックできない

       5    パスワードファイルを更新出来ない

著者

       Julianne Frances Haugh (julie78787@gmail.com)

                                                                                          PWCK(8)