Provided by: passwd_4.15.3-3ubuntu2_amd64 bug

名前

       useradd - 新規ユーザの作成・新規ユーザのデフォルト情報の更新

書式

       useradd [-c comment] [-d home_dir]
               [-e expire_date] [-f inactive_time]
               [-g initial_group] [-G group[,...]]
               [-m [-k skeleton_dir]] [-o] [-p passwd]
               [-s shell] [-u uid] login

       useradd -D [-g default_group] [-b default_home]
               [-e default_expire_date] [-f default_inactive]
               [-s default_shell]

説明

   新規ユーザの作成
       -D  オプションなしで実行された場合、 useradd コマンドは コマンドラインの値とデフォルトの設
       定値をもとに  新規ユーザのアカウントを作成する。  コマンドラインオプションに応じて、  新規
       ユーザのアカウントが必要なシステムファイルに追加され、 ホームディレクトリが作成され、 設定
       ファイルがコピーされる。 useradd コマンドのオプションは次の通り。

       -c comment
              パスワードファイルに追加する新規ユーザのコメントフィールド。

       -d home_dir
              新規ユーザのログインディレクトリを  home_dir  にする。  デフォルトでは   logindefault_home に付け加えたものがログインディレクトリとなる。

       -e expire_date
              ユーザアカウントが使用不能になる日付。 日付は YYYY-MM-DD という書式で指定する。

       -f inactive_days
              パスワードの使用期限が切れてからアカウントが永久に使用不能になるまでの日数。 0 にす
              ると、 パスワードの期限が切れると同時にこのアカウントは使用不能になる。 -1 にすると
              この機能が無効になる。デフォルト値は -1。

       -g initial_group
              ユーザの属する主グループのグループ名または  ID。 グループ名はすでに存在していなけれ
              ばならない。 グループ ID は既存のグループに対応するものでなければならない。  デフォ
              ルトのグループ  ID は 1 か、 または /etc/default/useradd で指定されているものがあれ
              ばそれに従う。

       -G group,[...]
              ユーザの属する補助グループ (supplementary groups) のリスト。 グループはコンマで区切
              り、間に空白を入れてはならない。 指定できるグループには -g オプションと同様の制限が
              ある。 デフォルトでは、ユーザは主グループのみに属する。

       -m     ホームディレクトリが存在しない場合には、ホームディレクトリを作成する。 -k  オプショ
              ンを同時に指定すると  skeleton_dir 以下のファイルが、 指定しないと /etc/skel 以下の
              ファイルが、      ホームディレクトリにコピーされる。       ホームディレクトリには、
              skeleton_dir  または /etc/skel に含まれるすべてのディレクトリも作成される。 -k オプ
              ションは、 -m オプションとともに使われる場合のみ有効である。 デフォルトでは、ホーム
              ディレクトリを作らず、ファイルのコピーもしない。

       -o     重複した (固有でない) UID でユーザを作成できるようにする。

       -p passwd
              crypt(3)  の返り値である暗号化パスワード。 デフォルトでは、アカウントは使えない状態
              となる。

       -s shell
              ユーザのログインシェルの名前。 デフォルトではこのフィールドは空白となり、  システム
              がデフォルトのログインシェルを選ぶ。

       -u uid ユーザの  ID 番号。 この値は、-o オプションを用いる場合を除き、他と重複してはならな
              い。 また非負値でなくてはならない。 デフォルトでは、 999 および他のあらゆる既存ユー
              ザの  ID よりも大きい、 最小の数値となる。 0 から 999 までの値は、 通常システム用の
              アカウントに予約されている。

   デフォルト値の変更
       -D オプションを指定すると、 useradd は現在のデフォルト値を表示するか、  またはオプションで
       与えられた値に応じてデフォルト値を変更する。 使用可能なオプションは次の通り。

       -b default_home
              新規ユーザのホームディレクトリのパスのプレフィックス。 新規ユーザアカウントの作成時
              に -d オプションが指定されないと、 default_home の後にユーザ名を付け加えたものが 新
              規ディレクトリ名として使われる。

       -e default_expire_date
              ユーザアカウントが使用不能となる日付。

       -f default_inactive
              パスワードの使用期限が切れてからアカウントが使用不能となるまでの日数。

       -g default_group
              新規ユーザの属する主グループのグループ名またはグループ  ID。 グループ名はすでに存在
              するものでなければならない。 グループ ID は既存のグループに対応するものでなければな
              らない。

       -s default_shell
              新規ユーザのログインシェル。  指定されたプログラムは、 今後作られるすべての新規ユー
              ザアカウントに適用される。

       オプションを指定しないと、 useradd は現在のデフォルト値を表示する。

注意

       /etc/skel ディレクトリにデフォルトのユーザファイルを置くのは  システム管理者の行うべき作業
       である。

警告

       NIS のグループにユーザを加えてはならない。 これは必ず NIS サーバ上で行うこと。

ファイル

       /etc/passwd - ユーザアカウント情報
       /etc/shadow - 安全なユーザアカウント情報
       /etc/group  - グループ情報
       /etc/default/useradd - デフォルト情報
       /etc/skel/  - ファイルの雛形が置かれるディレクトリ

関連項目

       chfn(1),  chsh(1), passwd(1), crypt(3), groupadd(8), groupdel(8), groupmod(8), userdel(8),
       usermod(8)

著者

       Julianne Frances Haugh (julie78787@gmail.com)

                                                                                       USERADD(8)